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BtoBマーケティングって何するの?注目される背景や基本の流れを解説

BtoBマーケティングって何するの?注目される背景や基本の流れを解説

インターネットの普及や、新型コロナウイルスの流行など、時代の流れを受け、BtoBにおけるマーケティングの手法も変化しています。 本記事では、BtoBマーケティングの概要や、具体的な施策、活用できるツールや、近年のトレンドなどについて紹介していきます。

目次

1.BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは、企業間取引を成功させるための仕組みづくりのことです。

マーケティングは、商品が売れるための仕組みを作ることで、「Project(商品)」「Price(価格)」「Place(場所)」「Promotion(販促)」の4つを組み合わせた「4P」の考え方が広く知られています。ただし、BtoBマーケティングでは4Pのうち「Promotion(プロモーション:販促)」の部分について言及されることが一般的です。本記事でも、プロモーションをメインに紹介します。

BtoBマーケティングが重要視される理由

BtoB領域におけるマーケティングが重要視されている背景には、インターネットが普及したことによる顧客の行動変容があります。加えて2020年から流行が続く新型コロナウイルスも、BtoBマーケティングの手法を見直すきっかけのひとつになっています。

アウトバウンド施策が通用しづらくなった

インターネットの普及により、自分たちで収集した情報から比較検討するケースが増え、アウトバウンド施策が通用しづらくなっています。アウトバウンド施策とは、見込み客に対して自ら働きかける手法で、具体的にはダイレクトメールやテレアポなどが該当します。

インターネットが普及する以前は、アウトバウンド施策による商品やサービスの情報提供は企業にとって貴重でした。しかし、企業の担当者が簡単に情報収集できるようになったことで、不要なタイミングでのダイレクトメールやテレアポがうっとうしいと感じられるようになっています。

従来の営業手法から脱するため、マーケティングに取り組むBtoB企業が増えています。インターネットやイベントなどを活用して情報発信を行い、見込み客から自社に向けてアプローチしてくるよう促すインバウンド施策が代表的です。

顧客との関係性の維持がより重要になった

インターネットの普及により、一度契約したサービスであっても比較・検討を行い、より良いサービスがあれば乗り換えるケースが増えたことで、顧客との関係維持がより重要になりました。特にITサービスでは、購入時にまとまった金額がかかる買い切り型から、毎月少額の課金をするサブスクリプション型が主流になりつつあり、乗り換えやすさに拍車をかけています。

関係性を維持するため、SFAやMAといったツールを活用しながら顧客の状況に応じた適切な情報発信を続けるマーケティング活動が重要になっています。

2020年から続く新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での営業が難しくなり、従来のような飛び込み営業もできなくなりました。また、テレワークの普及によりオフィスに出社しない社員が増えたことで、代表電話へのテレアポからターゲットに接触できないケースも多くなっています。そのため、個別で営業を行うアウトバウンド施策での顧客獲得はより困難になり、情報発信に主軸を置くインバウンド施策がより効果的になっています。

BtoBマーケティングの基本の流れ

BtoBマーケティングを進めていく際には、以下の8ステップを踏む手法が取られます。

ステップ内容
調査アンケート等を用いて、顧客や見込み客が解決したい問題を調査する。
商品開発調査の段階で判明した顧客や見込み客の課題に対して、それを解決できる商品を開発する。
広報活動開発した商品や、自社について、広く多くの人に知ってもらう。
リードジェネレーション商品や自社について知ってくれた人の中から、見込み客を獲得する。
リードナーチャリング・インサイドセールス見込み客に対して、中~長期的なアプローチを行い、購買意欲を醸成する。
リードクオリフィケーション購買意欲が十分に醸成され、受注確率が高くなった見込み客を厳選する。
フィールドセールス厳選した見込み客に対して直接アプローチし、提案・商談から、契約、クロージングまで行う。
カスタマーサクセス「このサービスを選んで正解だった」と顧客に思ってもらい、流出を防止し、継続的な関係に繋げる。

2.BtoBマーケティングのプロモーション施策例

BtoBにおける、具体的なマーケティング施策一覧を以下にまとめました。複数のステップにまたがっている施策もありますが、実施する際には、どの段階のどんな相手に対して打ち出すかのかを明確にすることが大切です。

【1】Webサイト
【2】コンテンツSEO広告
【3】Web広告
【4】マス広告
【5】展示会・イベント
【6】LP(ランディングページ)
【7】ホワイトペーパー
【8】メールマガジン
【9】インサイドセールス
【10】セミナー・ウェビナー
【11】定期訪問

【1】Webサイト

BtoBマーケティングを進めるにあたって、WebサイトのCVRの改善は重要です。広告や展示会を通して、どれだけ多くの人がWebサイトを訪問してくれても、WebサイトのUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)が悪ければ、問い合わせにつながりづらいでしょう。

自社の商品・サービスの購入を検討しているユーザーの判断材料となる情報が掲載されており、情報にたどり着きやすい導線になっているのが望ましいです。

【2】コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、ユーザーの役に立ち、悩みを解決するコンテンツを発信することで、検索からの流入を狙う施策です。一度掲載してしまえば、そのキーワードで検索する人がいる限り流入を期待できる点も魅力です。また、検索を経て自社のコンテンツにたどり着いた人が、将来的にサービスの利用を検討した場合に、「見たことがある会社だ」と思ってもらえれば購入につなつながりやすくなるでしょう。即効性はあまり期待できないものの、中長期的に見ると効果が期待できる施策です。

【3】Web広告

Web広告は、サービスの存在を知ってもらったり、思い出してもらったりするために活用されています。ただし、今日はじめてサービスの存在を知った人と、今日にでも購入を考えている人では、必要としている情報が大きく異なります。誰をターゲットにした広告なのかを明確に決めてからでなければ、せっかくの広告も効果を表しません。

また、一口に広告といっても、その種類は多岐にわたります。代表的なものでは、Webサイトに表示されるディスプレイ広告や、検索エンジンに連動したリスティング広告、過去にサイトを訪れた人をターゲットにしたリターゲティング広告、SNSに表示されるSNS広告などがあります。

【4】マス広告

マス広告とは、マスメディア(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)に掲載する広告のことです。Web広告と比べると費用が高くなる傾向にありますが、幅広い人の目に触れるため、知名度の向上に向いています。また「テレビのCMで見かける企業だから信頼できるだろう」と思われやすい点もメリットです。BtoBマーケティングにおいても、意思決定者の年齢層が高いケースでは、マス広告の効果が出やすくなっています。また、ビジネスマンが移動に使うタクシーや電車、バスといった場所に掲載するケースも増えています。

【5】展示会・イベント

展示会への出展も、自社のサービスを知ってもらうための施策のひとつです。展示会に来る人は、自社の業界に興味を持っている人ですから、見込み客の獲得にもつながりやすいです。何を出展の目標とするのか、何を指標として達成度を測るのかを、予め明確にしましょう。展示会の成果を測る指標としては、来場者へのアンケートや、名刺の獲得枚数などが一般的です。

【6】LP(ランディングページ)

LPとは、サービスに興味を持った人が最初に訪れるWebページのことです。多くの場合、広告をクリックした際の遷移先として設定されています。LPは、既に購入を検討しているユーザーに向けたものと、これから興味を持つかもしれないユーザーに向けたものの2つに大別できます。そのページを見るユーザーがどんな人物で、どんな行動を起こしてもらいたいのかを、作成前に明確にしましょう。

【7】ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、企業がユーザーにとって価値ある情報をまとめて無料で配布する資料のことです。ユーザーがダウンロードする際に、名前や住所、メールアドレスなどの登録が必要であることが一般的です。企業はこれらの情報をマーケティングに役立てられます。ホワイトペーパーの内容としては、購入を考える上での参考にしやすい導入事例集や、同業他社との比較レポートなど、ユーザーに「知りたい」と思わせる情報を掲載します。

【8】メールマガジン

メールマガジンは、見込み客の購買意欲を高める上で有効な施策です。継続的に送信することで、ユーザーが自社商品のことを思い出す頻度も増えてくるでしょう。ただし、ユーザーにとって価値のある情報を、適切な頻度で提供できなければ、ユーザーにブロックされたり、迷惑メールに分類されやすくなります。また、メールマガジンはユーザーの許可なく送りつけることはできません。メールアドレスを取得する際に、メールマガジンを送信しても良いか確認する欄を必ず設けてください。

【9】インサイドセールス

インサイドセールスとは、見込み客のもとを直接訪ねるのではなく、電話やビデオ通話、メール、チャットなどを用いて、リモートでおこなう営業活動です。質の良いインサイドセールスを重ねてしっかりと関係構築ができていれば、営業担当が実際に顧客と会ったときの成約率が高まるでしょう。また、新型コロナウイルス感染拡大により、対面での営業がし難くなったため、インサイドセールスの重要性も大きくなっています。インサイドセールスについては「インサイドセールスとは?テレアポとの違い、導入の効果を解説」でも紹介していますのでご覧ください。

【10】セミナー・ウェビナー

セミナーは、自社サービスの認知度を高めたり、既にサービスを利用している人の満足度を高める上で有効な施策です。他の施策と同様、どんな相手に向け、どんな効果を期待して行うのかをあらかじめ設定しておきましょう。また、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大にともない、Web上でセミナーを実施する「ウェビナー」も数を増やしています。

【11】定期訪問

定期訪問は、見込み客のもとを定期的に訪ねる施策です。見込み客と直接会うことのメリットは、リモートでは分からない担当者の表情やその場の空気感などの情報が多く得られる点です。訪問回数を重ね、より良い関係を築いていくことができれば、その先の契約にもつながりやすいでしょう。

ただし、頻繁な訪問は相手企業の負担になることもあるため、最低限の訪問回数で契約につなげる意識は必要です。2020年から続く新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での営業が難しくなっている点にも留意しましょう。

3.BtoBマーケティングに活用できるツール

ここでは、BtoBマーケティングに活用できる4つのツールを紹介していきます。

MA

MAとは「Marketing Automation」の略で、マーケティング業務の一部を自動化・効率化できるツールです。見込み客の獲得から、購買意欲の醸成、見込み客の選別など、多くのプロセスを自動化し、効率的なマーケティングを実現します。BtoBビジネスは、BtoCビジネスと比べて市場に存在する見込み客の数が少ない傾向にあり、購買までの期間が長くなりがちです。そこで、各見込み客の関心度を管理したり、関心度に応じて送信するメールを変えたりといったことを自動で行ってくれる機能が重宝されます。MAについて詳しくは「MA(マーケティングオートメーション)とは? 機能や選び方のポイントを解説」をご覧ください。

SFA・CRM

SFAは「Sales Force Automation」の略で、営業支援システムとも呼ばれます。営業における案件の管理や、各商談の状況を管理・共有することで、営業活動の効率化を支援してくれます。CRMは「Consumer Relationship Management」の略で、日本語では顧客管理システムと訳します。概念上の相違点こそありますが、BtoBマーケティングのツールとして利用する上では、どちらを選ぶか迷う必要はありません。SFAについて詳しくは「SFAとは? 必要性や現場に定着させるためのコツを紹介」をご覧ください。

CMS

CMSとは「Contents Management System」のことで、ホームページ制作の専門知識がなくても、Webサイトの制作・管理・更新を行えるツールです。無料のものから有料のものまでいくつかの選択肢がありますが、SEO対策やセキュリティ、サポート体制など、各サービスごとに異なっているので、比較・検討の上、自社に合ったものを導入してください。

4.BtoBマーケティングのトレンド

BtoBマーケティングのトレンドは、時代と共に変化しています。最新のトレンドを押さえながら、効果的なBtoBマーケティングを展開していきましょう。ここでは、近年BtoBマーケティングのトレンドとなっている事柄を3つ紹介します。

リード(個人)ではなく企業をターゲットとしたアプローチの増加

ABMは企業(Account)に対して働きかける手法です。できるだけ多くの見込み客を獲得し、その後選定していく従来のマーケティング手法とは異なり、ABMでは最初から、自社のサービスが最も価値を出せる特定の顧客を選び、そこに合わせたマーケティング戦略を行っていきます。ABM自体は以前からあった手法ですが、MAやSFA、CRMといったツールの発達により取り組みやすくなったころから、再度注目されています。

質の高いコンテンツによる信頼の獲得

読み物として質の高いコンテンツを作ることの重要性が再注目されています。自然検索で上位にくるように工夫するSEO対策は、アクセス数を増やす上では依然として有効ですが、各社がSEO対策を優先するあまり、「ユーザーにとっては価値のないコンテンツばかりが検索上位に表示されている」「上位に出てくる記事だが信用できない」という声も上がっています。

有益なコンテンツはSNSを通じて多くの人に向けてシェアされ、アクセス数を伸ばすケースも増えてきました。価値の高いコンテンツによって、ユーザーからの信頼を得ながらアクセス数も伸ばすことが期待できます。

質の高いリードに対応する営業体制の整備

セールスイネーブルメント(Sales Enablement)という言葉を耳にする機会も増えています。直訳すると「営業活動の最適化」で、「営業活動を仕組み化・効率化し、誰もが成果の出る営業社員になれる仕組み」という意味で使われます。具体的には、成果の出た営業スキルを社内全体で共有することで、営業活動の状況や、成果をあげた営業スキルなどを共有することで、業務の効率化や、営業チーム全体のレベルアップを図るという考え方です。

セールスイネーブルメントが注目されだした背景には、SFA・CRMなど、マーケティングを効率化できるツールが普及し、リードの質・量が向上したことで、より効率的な営業活動が求められるようになったことがあります。

5.まとめ

BtoBマーケティングの概要や、具体的な施策、活用できるツールや昨今のトレンドなどについて紹介してきました。 新たなツールの登場や、世の中の動きを受け、BtoBマーケティグの手法も徐々に変わっていきます。 その時々のトレンドを押さえながら、効果的なBtoBマーケティングを展開してください。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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BeMARKE(ビーマーケ)は、BtoBマーケティングの課題解決メディアです。 BtoBマーケティングのあらゆる局面に新しい気づきを提供し、リアルで使える「ノウハウ」を発信します。

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