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Web集客とは?有効な10の集客方法と成果の出るコツを紹介

Web集客とは?有効な10の集客方法と成果の出るコツを紹介

「現状より効果的に集客できる方法はないだろうか?」と悩むマーケター・営業担当社の方も多いのではないでしょうか。Webマーケティングの施策を実施する上でも、Webサイト上にユーザーを多く集める「集客施策」が重要になります。しかし、Web集客施策にもさまざまな種類が存在するため、自社に最適な施策が分からないという意見もあるでしょう。

本記事では有効な10のWeb集客方法や成果を上げるコツ、Web集客の始め方など実用的なポイントを紹介します。

目次

1.Web集客とは?

Web集客とはWeb上のさまざまなサービスを活用して、顧客を呼び込む方法のことです。一言でWeb集客と言ってもGoogleやYahooなどの検索エンジンやWeb広告、SNSなどさまざまなサービスを活用します。そのためWeb集客を活用する場合は自社の業種や規模、取り扱う商材などを考慮し、幅広い選択肢から最適な方法を選定しなければなりません。

デジタル化が進む昨今のビジネス環境において、Web集客は必須といわれています。特にインターネットの普及により顧客の購買行動が変化しているBtoB企業では、従来の営業が足で稼ぐ手法では成果を見込めなくなっています。インターネットで情報収集し、商品・サービスを購買するケースが増える中、Web集客をしていない企業は、競合他社と比較して常に出遅れている状況になっています。

さらに、コロナ禍の影響も相まってオンライン上のやりとりが急速に普及している状況下において、より迅速に取り組むべき課題といえるでしょう。

2.有効なWeb集客方法10選

Web集客の方法はさまざまですが、ここでは、Web集客で効果的な方法を紹介します。

Web広告

Web広告とはその名の通り、オンライン上に表示される広告を指します。リスティング広告やディスプレイ広告、リターゲティング広告など掲載する媒体や表示の仕方によってさまざまな種類が存在し、商材や見込み顧客の認識レベルに応じて細かくターゲティングが可能です。

例えば、KWごとの検索結果に広告の表示が可能なリスティング広告(検索連動型)の場合、すでにニーズがある顧客に情報を届けやすい方法であるため、短期間で成果を出しやすいというメリットがあります。一方、Webサイトやアプリなどの広告枠に掲載されるディスプレイ広告の場合、検索という自発的な行動を取らないユーザーにもアプローチが可能です。

他にも複雑な商材を取り扱っている場合は視覚的に魅力が伝わりやすい動画広告、決裁者にしか魅力が伝わりづらい商材の場合は直接的なアプローチにも期待できるSNS広告など、各種広告の特徴を掴んだ運用が大切であるといえます。

なお、継続的な広告費が発生するため比較的コストは高くなりがちです。ただし、広告のクリックなどユーザーからのアクションに応じて費用が発生する形態が主流であるため、運用方法を工夫することでトータルの広告費は抑えられる可能性もあります。広告費の上限額や単価の設定ができるため、予算に合わせた効果的な運用方法を検討しましょう。

関連記事:Web広告の7種類を解説 基礎知識や選定ポイントも紹介

プレスリリース

プレスリリースは自社製品・サービスについて世間に周知し、集客を図る際に効果的な手法です。自社サイトを使って発信する場合もありますが、基本的にはニュースサイトなど外部のメディアに対して自社の一次情報を提供し、ニュースとして取り上げてもらえるよう働きかけます。

プレスリリースは以下のような状況の企業であれば利用を検討すると良いでしょう。

  • 新商品や新サービスの発表を予定しているとき
  • 商品やサービスをリニューアルしたとき
  • キャンペーンの開始を告知したいとき
  • イベントやセミナーの告知をしたいとき
  • 実績や導入事例をアピールしたいとき

この方法は、会社の商品やサービスの認知度を高めたい場合に効果的な手法です。自社サイトよりも認知度が高いニュースメディアやWebサイトに紹介してもらうことで、企業の信頼性をアピールし、認知度を効果的に高められます。また、取り上げてもらう際に、無料で利用できるメディアもあり、費用対効果が高い点がメリットです。

ただし、プレスリリースを実践してもニュースサイトに取り上げられない可能性がある点に注意しましょう。取り上げてもらうメディアによっては情報を一部変更される可能性がある点にも注意が必要です。

関連記事:【ポイントは6つ!】プレスリリースの書き方は?具体例や掲載されるコツまで紹介!

メールマーケティング

メールマーケティングは営業担当が入手した見込み顧客のメールアドレスに対して、メルマガやステップメールなどメールを利用した集客を行う方法です。1度配信システムを構築すれば、手軽に低コストで多くの顧客にアプローチできる点が最大のメリットとなります。メール配信システムには無料で始められるものもあり、参入ハードルは比較的低い方法です。

見込み顧客の検討期間中もメールにより継続的なアプローチを行うことで、自社やサービスの価値をアピールし続けられるため、BtoB・BtoC問わず重用すべきWeb集客方法です。特にBtoBにおいて見込み顧客となる企業は、社内稟議を重ね、サービス導入を長時間かけて検討するため、ニーズが芽生えた際に自社が想起されるように継続的な接触が重要です。

またメール配信ツールによって、開封率やクリック数などの数値測定も可能なため、配信するコンテンツ内容を顧客のニーズに合わせて改善しやすいという特徴もあります。

デメリットとしては、見込み顧客全員の興味を引くコンテンツづくりが難しく、作成に手間がかかりやすい点が挙げられます。迷惑メールとして処理されてしまう可能性もあり、そもそも読んでもらえないことも珍しくありません。分析結果を参考にしつつ、顧客が思わず開いてしまうようなタイトル、コンテンツを制作しましょう。

関連記事:メールの活用で成果を出す営業・マーケティング手法ガイド

SEO

SEOとは、ユーザーへお役立ちコンテンツを定期的に発信することでオーガニック検索からの集客を狙う方法です。SEOで集客を狙う場合、自社サイト内でコラムを掲載するか、情報発信専門のオウンドメディアを構築するのが一般的な方法といえます。

SEOは多くの企業で活用されているWeb集客方法でもあります。なぜなら見込み顧客となる企業の担当者が情報収集する際、検索エンジンを活用することも多いからです。したがって、ターゲット企業の担当者が検索しそうなKWに対応したコンテンツを作成できれば、高い集客効果を期待できます。

さらにSEOには、制作したコンテンツが資産となるため長期的な集客が望めるというメリットもあります。掲載メディアを新規で立ち上げる場合、初期費用がかかるケースもありますが、広告費はかからないためコンテンツを自社で制作できれば高いコストパフォーマンスを実現可能です。

ただし、効果が出るまでに時間がかかったり、KWによっては上位表示が難しかったりといったデメリットも存在します。また、高い集客効果を得るにはSEOに関する専門的な知識が必要な点もこれから施策を始める企業にとって難しい課題といえるでしょう。

関連記事:SEOとは?用語の基礎知識を初心者にも分かりやすく解説

SNS運用

SNS運用とは、TwitterやYouTube、InstagramなどのSNSで商品や企業の最新情報を拡散する集客方法です。一般的にSNSはBtoCのイメージが強いのですが、年々増していくSNSの影響力が注目されBtoBでも活用されています。

決裁者や担当者など役職を問わずさまざまな人が活用するSNSであれば、BtoB企業では困難とされる決裁者への直接的なアプローチができる可能性もあります。担当者を挟むBtoBの基本的な購買プロセスを省略できる可能性があるのは大きなメリットといえるでしょう。

なお、基本的にSNSアカウントは無料で作成できるため、自社で継続的に運用できれば広告費無料で集客可能です。コンテンツ内容がバズれば高い集客効果も期待できるため、コストパフォーマンスも良い方法といえます。

ただし、集客効果の高いアカウントを育てるためには、長期間かつ定期的にコンテンツを発信する手間がかかります。また、SNS運用に関する知識やノウハウがなければ、成果を出しづらい点もデメリットの一つといえるでしょう。

さらにユーザーからの反応を得るためには、コンテンツの質も重要です。集客効果が高い反面、不適切なコンテンツの発信によって炎上してしまうと、一気に企業イメージが低下する恐れもあるため注意が必要です。

自社サイト制作・リニューアル

自社のコーポレートサイトを制作、またはリニューアルするのも有効なWeb集客方法の一つです。自社の強みや理念、商材が反映されている自社サイトを用意することで顧客に興味をもってもらいやすくなります。

特に、これまで足を使った集客をメインとしていた企業の中には、自社サイトがなかったり、放置されていたりといったケースも珍しくありません。そのような企業の場合、Web集客の拠点となる自社サイトを用意することで、これまで以上の認知を獲得できる可能性は高くなります。

コーポレートサイトを制作・リニューアルする場合、ユーザー視点からのわかりやすい有益性を示すことが重要です。またコンテンツの内容だけでなく、サイト内の操作性や問い合わせ、決済につながるCTAへの導線など、閲覧しやすいサイト設計も考える必要があります。

なお、自社サイト制作・リニューアルにかかる費用はピンキリです。当然、デザインや機能にこだわればこだわるほど制作費は高くなり、依頼内容や制作会社次第では自社サイトのリニューアルに1,000万円以上かかる可能性もあります。自社の予算に対して最大限効果が望めるようなサイトを設計しましょう。

関連記事:サイトリニューアルを成功させる手順とは?実施を検討するタイミングや相場を解説

Googleビジネスプロフィール

Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)は、店舗や施設の情報を登録・管理できるGoogle提供サービスです。特定の地域で店舗を構えてビジネスをしている場合に効果的な集客方法で、Google検索やGoogleマップで社名やエリア名、サービス名を検索したときに、以下のようなイメージで登録した店舗が表示されるようになります。

Googleビジネスプロフィールの表示
Googleビジネスプロフィールの表示

利用料は無料で、上位表示されれば高い集客効果を発揮します。またGoogleビジネスプロフィールでは、顧客から口コミや写真の投稿ができ、顧客とのコミュニケーションが可能です。飲食店など特定の地域でビジネスをしているBtoCの企業に特におすすめの方法です。

ただし、Googleビジネスプロフィールの検索で上位表示をさせるためには、ビジネスについての情報を積極的に配信したり、店舗の営業情報について正確な情報を発信したりと工夫する必要があります。また、ネガティブな口コミがあった場合に対応が遅れると信頼性を損ねる可能性があるため、注意が必要です。

オウンドメディア

オウンドメディアは自社でメディアサイトを保有し、顧客に対して有益な情報をコンテンツを通して発信する集客方法です

オウンドメディアはコンテンツマーケティング(コンテンツを介して見込み顧客とコミュニケーションを取り、信頼関係を醸成し受注につなげる)を実現するための手段の1つとして効果的な手法です。

顧客の悩み解決に繋がる良質なコンテンツをオウンドメディアから発信することで、専門的なサイトであるとして、Googleからの評価を高められるためSEOにも効果があります。

また、拡散性の高いSNSと組み合わせることで、より効果的な集客が可能です。具体的には自社コンテンツをSNSで紹介して拡散をねらうことで、SNSを利用している多くのユーザーに認知される可能性が高まります。一度に発信できる情報量が限られるSNSと違い、オウンドメディアはまとまった情報を体系的にユーザーに提供できるため、互いのメリットを生かした集客手法であるといえるでしょう。

関連記事:オウンドメディアの意味とは?運用事例や成功のポイントまで解説

口コミ・レビューサイト

口コミサイトやレビューサイトを使った集客方法です。口コミサイトやレビューサイトでは特定ジャンルの製品やサービスについて、レビューや評価、商品の比較情報がまとめられています。

口コミは多くのユーザーが参考にしており、口コミ・レビューサイトで高評価が得られていれば、こうしたサイトを経由して見込み顧客の流入が期待できます。比較サイト自体の知名度が高いことも多く、自社サイトを単独で設置している以上の集客効果を発揮することもあるでしょう。

BtoCビジネスでは「食べログ」や「@cosme」などのように、ジャンルごとにさまざまなレビューサイトがあるため、特に高い効果を発揮します。BtoBビジネスの場合はレビューサイトの数は多くありませんが、SaaSなどのプロダクトであれば口コミを参考に商品の信頼性を確認されるケースも少なくありません。

ただし、レビューサイトでは競合他社の情報も掲載されるため、競合他社との差別化ができているかどうかが集客上重要になってきます。また、口コミ・レビューサイトの利用によっては利用料金がかかるため、利用料金に見合った集客効果があるかどうかも確認する必要があるでしょう。

資料掲載ポータルサイト

資料掲載ポータルサイトとは製品やサービスの情報をまとめて掲載し、資料請求までできるWebサイトのことです。

資料掲載ポータルサイトはさまざまなサービスを比較検討し、自社に導入する候補を入念に検討したいBtoB企業の担当者がメインユーザーとなります。したがって、BtoBのWeb集客として非常に有益性の高い方法なのです。

また、資料掲載ポータルサイトを閲覧する見込み顧客は、すでに購入することを具体的に検討しており、商品を選ぶ階層にいます。そこに商材の資料を掲載することで購買意欲の高い見込み顧客のリードを獲得できるため、成果に直結しやすい集客方法でもあるのです。

ただし、顧客からの資料請求1件に対して1万円程度の費用が発生するため、それなりにコストはかかってしまいます。また、資料掲載ポータルサイトでは他社と比較されるのが前提です。そのため商材やオファーが優れていないと他社製品に埋もれてしまう可能性もあります。競合の商材が並んでいる中でも、顧客に選んでもらえるような自社の優位性を全面に打ち出した資料作成を意識しましょう。

3.Web集客の5つのメリット

Web集客を活用することで得られる5つのメリットを解説します。自社集客における課題への解決策を見つけるためにも、具体的なメリットを正しく理解しておきましょう。

  • 物理的な場所やものを必要としない
  • 費用対効果が高い
  • 不特定多数の顧客にリーチできる
  • コンテンツ自体が自社の資産になる
  • 分析・改善が容易

物理的な場所やものを必要としない

Web集客には人を集めるためのスペースやパンフレット・チラシなどの印刷物、看板などオフラインの集客で必要となる物理的な媒体は必要ありません。

また、もし広告に不具合があった場合、紙媒体であれば刷り直しが必要となり、さらなるコスト・時間がかかります。しかしWeb集客であれば情報の修正や更新も容易です。この点はWeb集客の非常に大きなメリットといえるでしょう。

費用対効果が高い

Web集客は費用対効果が高い方法としても注目されています。情報を発信するターゲットを絞りやすいため、本当に商品を求めている見込み顧客に向けて訴求が可能です。そのため、大勢の人にとにかく見てもらうことを目的とするCMや看板などと比較して、契約や問い合わせなどの利益につなげやすい方法といえます。

またSNSなど費用がかからない方法を自社でうまく活用できれば、集客にかかるコストを削減できます。とはいえ商材や企業の性質によって向き・不向きはあるため、その点を加味した上でコストパフォーマンスが最大になる方法を採用しましょう。

既存の顧客とは異なる層にもアプローチ可能

Web集客を活用することで、従来の集客方法では認知してもらえなかった層の顧客にもアプローチできます。

動画やメールなどさまざまなサービスでアプローチできるため、CMやチラシなどと同等以上の人々に一斉にアプローチを仕掛ける物量的な戦略も可能です。

特に商圏の拡大に悩む地方の企業にとって、Web集客は非常に有効な施策となります。近隣からの顧客がこれ以上望めないことで伸び悩んでいる企業でも、Web集客の活用で全国の見込み顧客へアプローチが可能です。

コンテンツ自体が自社の資産になる

Web集客のために作成したコンテンツは、企業にとって資産になります。インターネット上に掲載される限りは集客効果を期待できるため、良質なコンテンツを作成できれば自動で顧客を集められるのです。

なお、一般的に良質なコンテンツの判断基準はユーザーにとって有益な情報を含んでいるかが重視されます。そのため自動で集客できるからといって放置するのではなく、定期的な情報更新やコンテンツの追加などを行い有益性を保たなければなりません。コンテンツという資産を最大限有効活用するためにも継続的な施策を行いましょう。

分析・改善が容易

Web集客は、集客効果の分析が容易にできるというメリットがあります。チラシやパンフレットのようなオフライン広告は発行部数に対する正確な効果が測りづらく、改善の必要性や具体的な課題も判断しづらいため、場合によっては効果の低い広告を継続してしまう可能性もあります。

その点、Web集客ではアクセス解析ツールを使用することで正確なデータを分析可能です。例えば、顧客がどういう経路でサイトまで辿り着き、何分滞在し、どのようなページを閲覧したかなど、細かな分析結果を元に

効果的な改善が可能となります。サイトを訪れたユーザーの何%が購入・契約まで至ったかなど、利益に直結するデータも簡単に閲覧できるため、無駄のない効果的な施策を実現できます。

4.Web集客における3つの注意点

Web集客のメリットと同時に、注意点についても把握しておかなければなりません。リスクを軽減するための対策を事前に検討するためにも、以下の項目を確認しておきましょう。

  • 参入障壁が低いため競合が多い
  • 方法によっては専門的や知識や時間が必要
  • 成果を出すには資金力が必要な場合もある

参入障壁が低いため競合が多い

Web集客はオフラインの集客方法と比較してコストが低く、すぐにでも取り組みやすいという特徴があります。その点は大きなメリットですが、簡単に参入できるのであればその分、競合も多くなります。つまり、商材や企業に独自の魅力がないと競合に埋もれてしまい、想定していたような集客効果が得られない可能性もあるのです。

そのような事態に陥らないためにも競合の動向や商材を分析し、他にはない自社ならではの優位性を打ち出すことが重要といえるでしょう。

方法によっては専門的や知識や時間が必要

Web集客で成果を出すには、専門的な知識が必要な場合もあります。闇雲に施策を行っても満足のいく効果は得られないため、活用する集客方法の関連知識を習得しなければなりません。

例えば、検索エンジンを活用した集客を考えているならSEOに関する専門的な知識が必要です。そのため、いままでWeb集客をまったく行ってこなかった企業の場合、知識習得から効果が出るまで時間がかかってしまいます。

また、方法によって効果が出るまでの時間が異なることも把握しておくべきポイントです。低コストで取り組みやすいからという安易な理由から、効果が出るまでに時間のかかるコンテンツSEOに取り組んだ結果、自社が望むタイミングに間に合わないケースも考えられます。

したがって、Web集客のそれぞれ方法における特性やメリット・デメリットをしっかり把握した上で、自社に最適な施策を行いましょう。

成果を出すには資金力が必要な場合もある

Web集客においても資金力がものをいう状況が少なからず存在します。例えばWeb広告は広告にかけられる費用が成果に直結しやすい手法です。しかし広告欄において視聴者が目につきやすい位置に上位表示させるためには、その権利をオークションで勝ち取らなければならないため、資金力に圧倒されてしまうケースもあります。

また当然ですが、コンテンツも資金をかければかけるほどハイクオリティとなります。予算が潤沢にある企業であればあるほど、継続的な集客効果を期待できる良質なコンテンツを作れたり、操作性やデザインに凝った自社サイト作成が可能だったりと競合に比べて優位性が高いのは間違いありません。そのため同じ土俵で戦うのであれば、資金力に負けない独自性を訴求する必要があります。

5.Web集客を成功させるためのコツとは

BtoBのWeb集客において、重要な考え方や成果を上げるためのコツとして以下の3点が挙げられます。

  • 決裁者・担当者をそれぞれ意識した戦略を立てる
  • 予算を確保できるタイミングにアプローチする
  • 競合他社との差別化を考える

それぞれのコツについて詳しく解説していきますので、ぜひご確認ください。

担当者を意識した戦略を立てる

BtoBのWeb集客を行うにあたって、アプローチを仕掛ける対象を意識した戦略が非常に重要です。一般的にBtoBでは担当者、上申者、決裁者など複数の人間が関わり、サービスの導入が決定されます。そのため、BtoCのように、最終的に判断を下す決裁者と直接的なコンタクトをとるのは困難を極めます。

つまり、顧客企業にサービスを導入してもらうためには、窓口となる担当者をターゲットにした戦略を練る必要があるのです。例えば、競合他社と比較検討しやすいような具体的な数字が明確な資料を開示したり、心理的に安心しやすいよう、事例を多く盛り込んだコンテンツを作成したりといった、担当者目線から見て魅力が伝わるような施策を考えなければなりません。

担当者に刺さるWeb集客を行うためにもリサーチを徹底し、ターゲットとなる企業の担当者がどういう悩みや痛みを抱えているか想定することから始めましょう。

予算を確保できるタイミングにアプローチする

BtoBで成果を出すためには、見込み顧客となる企業の予算編成のタイミングを見計らって、アプローチするのがベストです。

そもそも顧客に予算がないと、いくら顧客のニーズを満たしていても成約には至りません。来期の予算の使い道がまだ明確に定まっていない予算編成前に提案することで、サービスの導入を現実的に検討してもらいやすくなるのです。

そのためには顧客企業における予算編成のタイミングを把握しておかなければなりません。目安として、国内企業の多くは3月決算であり、決算月のおよそ5カ月前あたりから策定が始まります。遅くても2月には予算が決定するケースがほとんどです。もちろん、企業によって予算決定のスケジュールは異なるため入念なリサーチを行い、提案のタイミングを見定めましょう。

競合他社との差別化を考える

BtoBにおいて競合他社との差別化は非常に重要なポイントです。一般的にBtoBの顧客は長期的に取引できる企業を比較検討し、じっくり精査する傾向があります。また購入までに複数の人間の承諾を得なければならないこともあり、BtoCに比べて購入までの意思決定に長い時間がかかります。

したがって、競合他社の商材に埋もれないための工夫が重要となります。具体的には自社独自の強みを明確に打ち出すためのアプローチが必要で、そのための根幹となる考え方がバリュープロポジションです。

バリュープロポジション

バリュープロポジションとは、上記の図解のように競合の価値と顧客が望む価値、自社が提供できる価値をそれぞれ洗い出し、顧客が望む価値の中で自社のみが提供している価値を考察するための考え方です。唯一の価値を提供できれば、ニーズが合致する顧客にとって、購入先の第一候補になるのは難しくありません。その上で、明確化した自社の強みを最大限アピールできるWeb集客方法を検討しましょう。

6.Web集客に活用できるツール

Web集客では情報分析や施策の立案に役立つさまざまなツールがあります。ここでは、ツールごとにどのような効果があるか、集客にどう役立てるのか解説します。

Googleアナリティクス4

GoogleアナリティクスはGoogleが提供している無料ツールで、Webサイト内でのユーザーの行動の収集や分析に役立つツールです。具体的には以下のような情報を可視化できます。

  • 訪問したユーザーの数
  • 記事ごとのPV数
  • 直帰率(訪問したが1ページのみしか閲覧されなかった人の割合)
  • 流入元(どのサイトやSNSから自社サイトにきたのか)
  • コンバージョン数やコンバージョン率

コンバージョンとは、商品やサービスの受注につながる特定の行動のことです。具体的な行動内容はWebサイトや記事ごとに自社で設定し、Web集客での目標測定に重要な指標となります。

GA4は施策によってどの程度集客できたのか、目標達成できているかを調べるために欠かせないツールの1つであるといえるでしょう。

Googleアナリティクス4の具体的な使い方について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:これから始めるGA4の使い方!基礎・初期設定の手順・実践例まで解説

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、Googleが提供している無料ツールで、Googleの検索結果や掲載順位を調べられるツールです。自社サイトのSEO対策の効果検証や改善案の発見に役立ちます。キーワードごとに以下の情報を収集可能です。

  • 表示回数
  • クリック数
  • クリック率
  • 平均掲載順位

上記の情報に加え、SEO上の問題点やペナルティ問題がある場合の確認もできます。

Googleサーチコンソールのより具体的な機能や使い方については、こちらの記事もご覧ください。

関連記事:Googleサーチコンソールとは?機能や使い方をご紹介

Googleキーワードプランナー

GoogleキーワードプランナーはGoogleが提供しているツールで、Google広告に出稿することで利用できるツールです。リスティング広告の運用や、コンテンツSEOでどのキーワードで記事を作成するのか調べるときに使われます。キーワードごとに以下の情報を調査可能です。

  • 月間の平均検索ボリューム
  • 検索ボリュームの推移
  • リスティング広告での広告効果

Google広告への出稿のための費用は必要ですが、金額はいくらでも問題ないため、リスティング広告をメインに利用しない場合でも、キーワードプランナーのみを目的にする場合、それほど費用はかかりません。

7.Web集客の成功事例

さまざまな企業がWeb集客に取り組んでおり、どのような企業に依頼すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、Web集客での成功事例をいくつか紹介します。

BeMARKE

弊社BeMARKEはBtoBマーケティング・営業DXについて課題解決に役立つ情報を発信し、企業間取引におけるあらゆる分断の解消を目指すWebメディアです。

コロナ禍以降に主流となった、ウェビナー(Web上のセミナー)での集客にも注力し、ウェビナーの集客を目的に以下の施策を実施しています。

  • メール活用
  • Web広告出稿
  • メディア純広告出稿
  • ウェビナー情報まとめサイトへの無料掲載
  • 共済企業からの告知協力
  • 社内営業担当者への集客の協力依頼

以上のような取り組みの結果、BeMARKEでのウェビナー開催4回目にして集客数10倍、CPA2,300円、350人の集客に成功しています。

実績や詳細について、より詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

参考記事:CPA2,300円!?担当者が語る「なぜウェビナーで350人集客できたのか」

株式会社LIG

株式会社LIGはWebサイト制作やシステム・アプリ開発、マーケティング支援を手がけている企業です。自社のオウンドメディアを運用しており、1年間で100万PVを達成した実績があります。

定期的にWebコンテンツの発信を行い、1日3記事ペースでの更新を行っています。大まかな取り組み方針は以下の通りです。

  • オリジナルコンテンツを発信すること
  • 社内の雰囲気や情報を発信すること
  • ユーザーと交流すること
  • ファンを作ること

これらの方針のもとで記事作成やSNS運用を行い、1年間で100万PVを達成し、その結果、以下のようなメリットがありました。

  • 自社サイトからの集客ができるようになった
  • 採用活動のコスト削減ができた

ブルーイノベーション株式会社

ブルーイノベーション社はドローンを活用した課題解決を手がける企業です。自社のWebサイトを運用していたものの、以下のような課題を抱えていました。

  • サイト更新がしにくい
  • 制作者ごとにデザインのばらつきがある
  • コンテンツが構造的に管理されていない

上記の課題を解消するため、コンテンツ更新や管理に使うCMSを刷新し、更新負担を削減させ、コンテンツ数を増やすサイトリニューアルを行いました。

その結果、リニューアル前と比較して以下の成果につながっています。

  • PV数30%増加
  • 問い合わせ件数50%増加

8.【コンサル会社に委託はあり?】企業におけるWeb集客入門方法

活用する企業に大きなメリットを与えるWeb集客ですが、最適な始め方が分からないという方も多いのではないでしょうか。

本章では、企業におけるWeb集客の3つの始め方をご紹介します。最小限の手間ですぐに始められる方法から、コストを抑えた方法までWeb集客入門方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

Web集客コンサル会社に委託する

知識やノウハウはないもののすぐに施策を始めたい方は、Web集客コンサル会社に委託するのも有効です。Web集客のプロに戦略・企画の立案からリサーチ、コンテンツやサイト制作、分析・改善まで一通り任せられるため、高い確率で成果を挙げられます。また、自社の人的リソースは最低限でWeb集客を始められるのも大きなメリットです。

なお、コンサル費用は依頼内容によって大きく異なります。月数千円のチャット相談のみという内容から100万円以上かかる運営代行に近い業務まで報酬として支払う金額はさまざまです。そのためある程度丸投げしたいなら、それなりの予算がないと現実的に厳しいでしょう。

もちろんコンサル会社によって費用は異なりますが、ホームページの分析や改善提案などの業務を依頼するのであれば10〜30万円程度が相場となります。多少予算がかかっても自社のみでは難しく、外部リソースに任せたいのであれば依頼すべきでしょう。依頼する場合は、自社業界のコンサル実績がある会社にお願いするのがおすすめです。

Webマーケターを雇う

Webマーケターを外部から雇い、自社の集客を推進するのも一つの選択肢です。専門的な知識を持つ人材を直接雇用することで、スピード感のある対応が可能となります。

ただし、能力・実績が高いフリーランスのWebマーケターを採用するのは難しく、採用できたとしても報酬が高額になりがちです。現在、Web業界に強い専門の転職サイトなども増えていますが、そこでレベルの高いマーケターとの出会いはあまり期待できないでしょう。また、自社にWeb集客の知識を持っている人がいない場合、採用した人材の能力を評価しづらいという課題もあります。

上記のデメリットや採用の難しさを考えると、Webマーケティングに精通しているコンサルティング会社に依頼するのが確実な方法といえるでしょう。

セミナーや書籍で知識をつける

Web集客の始め方として社員にセミナーや書籍で勉強してもらい、担当になってもらう方法も考えられます。学習しながら施策していくことになるため成果が出るまでにどうしても時間はかかりますが、導入コストは最小限に抑えられます。

なお、Web業界はトレンドが移り変わる変化が激しい業界なので、継続的な知識のアップデートが必要です。2022年に学習し始めたとしても、2年もすればその知識は古くなってしまいます。そのため、継続的な学習が苦にならない勤勉な社員を担当者に選出することも重要です。中々Web集客にコストがかけられない場合であれば、学びながら少しずつ初めてみるのも1つの選択肢といえるでしょう。

BeMARKEナビゲーターに無料相談する

Web集客の手段は豊富で、「自社にとって適切なWeb集客手段はどれかわからない」という方は、BeMARKEナビゲーターへの無料相談をご検討ください。

BeMARKEではWebマーケティング推進や、Webサイトの運用・改善、コンテンツ制作に関する情報発信を行っており、サイトの課題分析についても知見のあるナビゲーターが無料で相談を承ります。

お客様の課題解決のサポートに、ぜひご利用ください。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
BeMARKE編集部

BeMARKE(ビーマーケ)は、BtoBマーケティングの課題解決メディアです。 BtoBマーケティングのあらゆる局面に新しい気づきを提供し、リアルで使える「ノウハウ」を発信します。

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