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引き合いを増やす!Webサイト制作に必要な戦略からリード獲得の方法まで徹底解説【チェックリスト(120項目)つき】

引き合いを増やす!Webサイト制作に必要な戦略からリード獲得の方法まで徹底解説【チェックリスト(120項目)つき】

「Webサイトからの引き合いを増やしたい」「見込み顧客をWebサイトに集客したい」と考えサイトリニューアルを検討するBtoB企業は少なくないでしょう。しかしWebサイトをリニューアルしたいと考えるものの、どこからはじめたら良いか分からないと悩むWeb担当者の声をよく聞きます。

本記事では、Webサイト制作やリニューアルによってリード獲得数を増やし売上を伸ばすために必要な考え方や方法を、戦略・制作・リード獲得の3つの項目に分けて解説します。各項目において、自社サイトの状況を振り返ることができる「チェックリスト」も用意しました。チェックを入れるだけで、ボトルネックを特定しサイトリニューアルの方向性を明確にできます。

チェックリストをダウンロードし、ぜひお役立てください!

目次

Webサイト制作・リニューアルを成功させるために必要な基本の考え方

サイトリニューアルにおいて最も重要なことは、自社サービスの特徴やビジネス環境を正しく把握した上で戦略を立てることです。

戦略を固めないまま、デザインやボタンの位置など表面的な修正を行っても成果につながらないでしょう。また「SEO対策」「ホワイトペーパーダウンロード」などの施策先行でサイトリニューアルを行っても、自社サービスの特性とマッチしない場合があります。

関連記事:サイトリニューアル失敗の原因7選!失敗を防ぐ5つの対策を解説

自社サービスの特徴を分析し適切な施策を見つけるには、「取るべき施策が分かるBtoBマーケティング8パターンの戦略」をご参考ください。

自社サービスの特徴を把握し目的を明確化した上で、戦略→施策→運用のPDCAをまわしていくことが重要です。

戦略立案に必要なこと

サイトリニューアルに欠かせない戦略立案に必要な「ゴール設定」「ペルソナ設定」「サイト運用体制の構築」について詳しく解説します。

【1】ゴール設定

まずはじめに、Webサイト制作やリニューアルで達成したいゴールを設定します。ゴール設定においても、自社サービスの特性に合った内容にすることが重要です。

【ゴール設定の例1】高額な製品やサービスを販売するBtoB事業者の場合は、購買までの検討期間が長期にわたるため、Webサイトでは「いかに早く見込み顧客に接触できるか」がポイントになります。

【ゴール設定の例2】営業リソースに限りがあり、新規顧客獲得施策の優先度が高くない事業の場合は、Webサイトから新規リードを大量に獲得しても対応できないことがあります。また受注生産型の事業の場合も、リード数を増やすことよりも自社サービスと相性の良いリードを増やすことをゴールに設定すると良いでしょう。

関連記事:BtoBサイトで成果を上げるには?制作前から準備すべきポイントや成功事例を解説

ゴールを社内で共有し関係者の認識合わせを行う

達成したいゴールを設定したら、コミットすべき数字を確定させ関連部署に周知します。よくある失敗としては、マーケティング・営業・製造現場など各部署がゴールを共有しないまま施策実行し、後になって軌道修正が必要になるケースです。

そのような失敗を防ぐためにも、ゴールの方向性と目標数字を社内の関連部署に共有し認識合わせを行った上でプロジェクトをスタートさせましょう

「ゴール設定」に関するチェックリスト

  • □Webサイト制作の目的が明文化され全社で共有されている
  • Webサイト制作の責任部署が決まっている
  • Webサイト制作で解決するマーケティング課題が明確になっている
  • Webサイト制作の目標やKPIが明確になっている
  • Webサイト制作の目標が、具体的かつ数値で測定可能になっている
  • Webサイト制作の目標が、自社の経営目標にそっている
  • Webサイト制作の目標が、期限が決まっていて実現可能になっている
  • Webサイト制作の完成時期が決まっている
  • 長期運用を考えた予算が確保されている
  • IR、採用などコーポレートサイトやページとの関係や導線が決まっている

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【2】ペルソナ設定

ペルソナとは、マーケティングにおいて活用される概念で「自社製品・サービスのターゲットとなる架空の人物像を、具体的なイメージに落とし込んだもの」を指します。Webサイトのゴールを達成するためにも、ペルソナ設定は欠かせません。

BtoBとBtoCのペルソナ設定の違い

BtoBとBtoCでは「購買の意思決定に関わる人数・プロセス」に大きな違いがあるため、ペルソナ設定の際はそれぞれの事業特性を加味する必要があります。

BtoB事業におけるペルソナ設定の例
BtoB事業におけるペルソナ設定の例

BtoBサイトのためのペルソナ設定は、担当者個人だけでなく企業特性や規模、意思決定プロセスまで考慮し言語化できると良いでしょう。また業務上の課題や情報収集の手段、頻度などの項目を盛り込むことが大切です。

詳しい設定方法は「BtoBマーケティングでもペルソナを作成しよう!設定の重要性と方法を解説」をご参考ください。

ペルソナをもとにカスタマージャーニーマップを作成する

ペルソナを設定したらカスタマージャーニーマップを作成しましょう。カスタマージャーニーマップとは、顧客が製品やサービスを購入するまでのプロセスを、表や図を用いて可視化したもののことです。

BtoB事業におけるカスタマージャーニーマップの例
BtoB事業におけるカスタマージャーニーマップの例

ペルソナをもとにカスタマージャーニーマップを作成し、関連部署のメンバーと共有することで認識を統一できるというメリットもあります。

詳しい設定方法は「BtoBにおけるカスタマージャーニーマップとは?【無料テンプレ配布中】ペルソナ記入方法付き」をご参考ください。

ペルソナ設定が難しい場合は、自社の顧客へアンケートやインタビューを行い理解を深めると良いでしょう。

関連記事:コンテンツマーケティングを成果につなげる「見込み顧客インタビュー」のすすめ

「ペルソナ設定」に関するチェックリスト

  • 見込み顧客や既存顧客にアンケート調査を行っている
  • 見込み顧客や既存顧客にインタビューを行っている
  • 経営者や事業責任者にヒアリングを行っている
  • 営業担当者にヒアリングを行っている
  • □Webサイトのペルソナ設定ができている
  • □Webサイトのペルソナが全社共通の認識になっている
  • カスタマージャーニーマップを作成している
  • カスタマージャーニーマップとペルソナが連動している

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【3】Webサイト運営体制の構築

Webサイト運営を成果につなげるためには、責任者を配置し、制作費と保守管理費として予算を確保する必要があります。

Webサイト運営責任者を配置し施策の優先度をつける

Webサイト運営にあたっては、社内メンバーやユーザーからのさまざまな要望への対応を求められることが少なくありません。しかしすべての要望に対応していると、Webサイト運営の目的を見失ってしまいます。それを防ぐためにも、責任者が施策の優先度をつけ判断することが重要です。

制作費に加えて保守・管理費も予算として計上しておく

Webサイト運営にかかるコストとして、制作費に加えて保守・管理費を予算として計上することを忘れないようにしましょう。

保守・管理に関する対応を怠ると、Webサイトの乗っ取りや攻撃を受けるリスクが高まります。被害にあってから回復させるまでには多大なコストや工数がかかるため、Webサイト構築のタイミングで保守・管理サービスを導入すると良いでしょう。

また同時に、Webサイトの保守・管理を自社内で行うのか、外注するのかの判断も必要です。

自社Webサイトのセキュリティ対策については「Webサイトのリスクに備えるセキュリティ対策とは?すぐできる8つの対策を解説」で詳しく解説しています。

「Webサイト運営体制の構築」に関するチェックリスト

  • □Webサイトの最終判断をする責任者を決めている
  • Webサイト運営のルールを明文化している
  • Webサイトの保守運営の専任者が決まっているか、外注の予算化をしている
  • Webサイトのメンテナンスがスケジュール化されている

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制作に必要なこと

戦略を立てたら、実際のWebサイトをどのように設計するか検討していきます。トップページの設計からサービスページ、お問合せフォームまで、BtoB事業におけるWebサイトに必要なページ制作のポイントについて解説します。

【1】トップページの設計

トップページはサイトの「顔」であり、集客の入り口にあたります。さまざまな流入経路からトップページに訪れたユーザーの課題やニーズに即した導線を設計することが重要です。

BtoB事業のWebサイトへの主な流入経路とユーザーの行動は、次の3つです。

  1. Web広告をクリックする
  2. 検索エンジンで課題系のキーワードを検索する
  3. 検索エンジンで指名検索する

企業のSNSアカウントを運用している場合は、SNSからの流入も期待できます。ただBtoB事業のWebサイトへの流入は、平日(もしくは営業日)にPCからのアクセスがメインであるため、SNSよりは上記の3つの流入が主流だといえるでしょう。

1.Web広告をクリックし訪問したユーザーの行動特性と対策

Web広告には、検索連動型広告やディスプレイ広告、メルマガ広告などの種類があります。アプローチしたいペルソナ像に合わせて、広告の種類と訴求内容を検討します。

Web広告の種類と選び方は「Web広告の7種類を解説 基礎知識や選定ポイントも紹介」で解説しています。

BtoB事業のWebサイトにおいては、Web広告から訪問しすぐに購入という流れは考えにくく、まずはトップページから製品情報を確認し資料請求やデモンストレーションを申し込むという流れが一般的です。そのため、製品情報ページへの分かりやすい導線とCTAとして資料請求ボタンを設置することが重要です。

2.検索エンジンで課題系のキーワードを検索するユーザーの行動特性と対策

課題系のキーワードを検索するユーザーは、例えば「リード獲得 方法」など、業務上の課題を持ち検索エンジンを使い情報収集を行っています。そのためペルソナの課題に合致したキーワードの記事やコンテンツを用意し、検索結果の上位に表示させる必要があります。

検索結果ページの表示例
検索結果ページの表示例

SEO対策については「【初心者向け】自分でできるSEO対策とは?コンテンツSEOの6つの手順と検索順位を上げるためのポイントを紹介!」をご参考ください。

課題系キーワードの検索から流入したユーザーは、訪問後に知りたい情報を得たらすぐにWebサイトから離脱する傾向にあります。Webサイト内の回遊を促すよりも資料ダウンロードまでの導線を強化することで、メールアドレスなどを取得し継続的にアプローチすることが効果的です。

3.検索エンジンで指名検索するユーザーの行動特性と対策

BtoB事業のWebサイトには、営業担当者がすでにアプローチを行った方や展示会などで接触した方など、すでに社名やサービス名を認知している方が指名検索で訪れる場合が少なくありません。

指名検索によって訪れるユーザーは、サービスに対する興味関心の熱量が高く、資料請求などの行動につながる確率が高いといえます。そのため、トップページのファーストビューにCTAを置くなど、取りこぼしがない設計が重要です。

CTAを配置する方法や考え方については「CTAとは?BtoBのサイトで成功させるポイントや効果測定の方法も解説」をご参考ください。

流入経路やユーザー特性は異なるものの、いずれの場合もトップページの設計が重要であるといえます。

「トップページの設計」に関するチェックリスト

  • 企業や商品・サービスを端的に表現するコピーがファーストビューにある
  • ファーストビューから3クリック以内に欲しい情報にたどり着ける
  • ファーストビュー内にCTAが設置してある
  • 商品が多数ある場合はファーストビューに商材一覧が設置してある
  • メインビジュアルは独自のものを使い、サイズ変更しても崩れない
  • メインビジュアルはクオリティを確保しつつ、データを軽くする
  • 表示スピードを重視し、過度なアニメーションなどはいれない
  • ファーストビューに、はじめての訪問者に不必要なPRやバナーを置かない
  • 更新情報や企業ニュースなど、緊急性の低いものはサイドや下部に設置する
  • 抽象的なメッセージをファーストビューには置かない
  • 見出しやメニューは日本語で表現し、一瞬で情報を伝える
  • トップページと個々のページのデザインのトンマナが統一されている

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【2】ナビゲーションの設計

ナビゲーションとは、Webサイトの上部やサイドバーに設置されているリンクメニューのことです。サイト内の重要なページに、ユーザーがすぐにアクセスできるように誘導する機能です。

グローバルナビゲーションの例
グローバルナビゲーションの例

BtoB事業のWebサイトへのアクセスは、PCユーザーが多いもののスマートフォンからアクセスするユーザーの使いやすさも考慮し設計する必要があります。

「ナビゲーションの設計」に関するチェックリスト

  • グローバルナビゲーションにCTAを含めている
  • ナビゲーションは一目で把握できる7つ以内にまとめる
  • 英語よりも日本語で記載する
  • 平易な言葉を選び専門用語を使わない
  • 大きく視認しやすい文字にする
  • ナビゲーションはスクロールに追従させ、下部コンテンツ閲覧中も選択できる
  • パンくずリストを全ページに設置する

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【3】製品・サービスページの作成

製品・サービスページでは、自社製品・サービスの機能や特長に加えて、「誰のどのような課題を解決できるのか」を分かりやすく伝えることが重要です。

Webサイトに訪問したユーザーは、「自分(自社)の悩みを解決してくれるか?」ということに関心があり、できるだけ早く簡単に情報を収集したいと考えています。そのため製品情報を羅列するだけでなく、ユーザー目線に立ち、課題に寄り添うコンテンツを設計することが大切です。

ユーザーの課題を把握するには、これまで社内に蓄積した「お客様の声」などを参考にすると良いでしょう。また、顧客にどのような言葉や表現が響くのか、営業担当者にヒアリングを行うのも効果的です。

Webサイトのゴールとペルソナ像に合わせて表現を調整する

Webサイトにおけるゴールや設定したペルソナ像によって、製品・サービスページの内容も変わります。例えばWebサイトのゴールを「潜在顧客の発掘」とした場合、製品をはじめて見るユーザー向けの内容にすると良いでしょう。

関連記事:サービスサイトとは? コーポレートサイトとの違い、構成やデザインのポイント、制作時の注意点も解説

「製品・サービスページの作成」に関するチェックリスト

  • ユーザーがいつでもアクションできるように、ページ上部と下部にCTAを置く
  • ユーザーのメリットや導入後の未来が、想像できる内容が端的に書かれている
  • 文章だけでなく、必要な情報は箇条書きや図解だけで十分に得られる
  • 出来るだけ商品知識のないリテラシーが低いユーザーを想定した内容にする
  • 無料や有料含め、使い尽くされたストック写真やイラストを使わない
  • 製品の写真があれば挿入する
  • 不必要な写真やアニメーションでページを重くしない
  • 説明には専門用語や抽象語は使わない
  • 商品やサービスの使用イメージがわかる動画を設置する
  • 検討度に応じた問い合わせパターンを作り、アクションを促している

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【4】価格表・料金プランページの作成

「価格・料金を知りたい」とWebサイトを訪れるユーザーも少なくないため、価格表・料金プランのページを用意することでユーザーニーズにこたえる必要があります。

価格の提示が難しい場合

商材によっては決まった価格の提示が難しい場合があります。その場合は、営業現場ではどのように価格を案内しているのかを確認すると良いでしょう。価格を明示した場合と、見積もりを入れた場合で、成約率に差が出るのかということも含め検討する必要があります。

価格を提示しない場合は、見積依頼や問い合わせフォームのURLを掲載し遷移させるという方法もあります。

「価格表・料金プランの検討」に関するチェックリスト

  • 表示できるなら、価格はできるだけ分かりやすく提示する
  • プランによる違いは、比較表やグラフを用いて分かりやすくする
  • フロント商品や売れ筋商品を目立たせる
  • 複数のプランがある場合は、組み合わせ例を数件紹介する
  • 料金シミュレーターが用意できる場合は利用する
  • オプションに関しても明示する
  • 価格が言えない場合は、事例などでおおよその概算をイメージさせる
  • 価格が提示できない場合は、見積もり申し込みへの導線をおく

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【5】事例紹介ページの作成

事例紹介ページでは、自社製品を導入した企業にどのような課題があり、製品によってどのように解決したのか、導入までの流れについてインタビュー形式などで掲載します。

BtoB事業のWebサイトでは、トップページに次いでよく読まれるページは「事例紹介ページ」ともいわれています。製品・サービスの導入を検討している企業にとって、自社と似た課題を解決した事例は、導入後のイメージを助け購買の後押しになります

事例紹介ページ作成の際は、次のポイントを押さえると良いでしょう。

  1. 製品・サービスによってどのような課題を解決したかを明記する
  2. 事例紹介ページを定期的に更新し、直近の事例を掲載する
  3. 大企業や官公庁などの事例を紹介することで信頼性を高める
  4. さまざまな規模の企業事例を紹介することで、幅広い層にアプローチする

関連記事:コンテンツマーケティングの種類7選!目的に合ったメディアの選び方まで解説

「事例紹介ページの作成」に関するチェックリスト

  • タイトルは改善を数値でみせるなど、イメージがしやすいように工夫する
  • 大企業や官公庁の事例・実績を紹介して信頼につなげる
  • 中小企業の事例も紹介し幅広いターゲットに刺さる
  • ファーストビューでできるだけ多く事例を表示し、大企業などのロゴが掲載できる場合は積極的に活用する
  • 事例企業にバックリンクしてもらう
  • 事例紹介は事業規模や課題別の網羅性を考えて掲載し、継続して最新のものに更新している
  • 事例が多い場合は、業種別、目的別などでカテゴリ化しユーザーが探しやすくする
  • インタビュー記事は導入企業の担当者にできるだけ登場してもらい、プロに撮影を依頼する
  • 資料ダウンロードや問い合わせへすぐにアクセスできるように、コンテンツ下部に導線を設置する

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【6】CTA(コール・トゥ・アクション)の設置

CTAはWebサイトを訪れたユーザーに、購買や登録などWebサイト運営のゴールにつながる行動を促す仕組みのことです。お問い合わせや資料請求ページに遷移するボタンやテキストリンク、バナーなどを指します。

CTA(コール・トゥ・アクション)例
CTA(コール・トゥ・アクション)の例

ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上を図るためにもCTAを適切な場所へ配置することが重要です。例えば、ある程度ページを読み進めた興味・関心の高いユーザーに対しては、スムーズに次の行動に移れるようにページ下部にCTAを設置するケースがあります。またCTAの文言やデザインの改修によってコンバージョン率の改善が期待できます

CTA設置を成果につなげるポイントや測定方法については「CTAとは?BtoBのサイトで成功させるポイントや効果測定の方法も解説」をご参考ください。

「CTAの設置」に関するチェックリスト

  • 基本的にすべてのページのファーストビューにCTAが設置してある
  • コンテンツを読み終わった後にCTAが設置してある
  • CTAは視線がとまるデザインと色になっている
  • コンテンツ内のCTAは、内容に合わせて文言を変えている
  • 各CTAには、アクションをうながすリード文がついている
  • 電話番号でも受け付けている場合は、オンラインフォームだけでなく電話番号も記載する
  • CTAの側には「無料」や「特典」など思わずクリックしたくなる短いコピーを入れる

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【7】問い合わせフォームの作成

問い合わせフォームは、見込み顧客との接点をつくりその後のアポイントメントや商談につながる重要なページです。

フォームから問い合わせを行うユーザーは製品・サービスへの関心度が高い可能性があります。そのようなユーザーを取りこぼさないためにも、Webサイト内の問い合わせフォームへの導線を明確にする必要があります。

問い合わせフォームのつくり方は「お問い合わせフォームの作り方を基礎から実践まで解説|無料ツールも」をご参考ください。

入力フォーム例
入力フォーム例

また、問い合わせフォーム自体の使いやすさを工夫することで離脱を防ぐのも効果的です。

問い合わせフォームを改善する方法については「EFOとは?BtoB企業での必要性や対策の例を解説|役立つツールも」で解説しています。

「問い合わせフォームの作成」に関するチェックリスト

  • フォームへはどのページからでもアクセスできる
  • フォームの入力項目は多すぎないようにし、1ページで完結させている
  • 必須項目を入力し終えていない場合には、送信ボタンが押せない
  • フォームの入力項目は大きくて入力しやすい
  • 選択肢が少ない場合には、ラジオボタンを使い入力を簡単にする
  • 完了画面は行き止まりにせず、メルマガ紹介やコンテンツなどユーザーにとって有益な情報へ誘導する
  • 入力完了まで他のページへ遷移させないよう、ナビゲーションなどを入れない
  • 今すぐ相談したいユーザー向けに、フォーム内に電話番号を表示する
  • フォーム送信後の自動回答メールは、サービスや会社の印象をよくするため機械的な文面にしない

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【8】会社概要ページの作成

会社概要のページを訪れるユーザーは、「信頼のおける企業であるかどうか」という点を確認するために訪問しています。まず基本情報として下記の項目を記載すると良いでしょう。

  • 社名
  • 代表者名
  • 事業内容
  • 設立
  • 沿革
  • 資本金
  • 所在地

この他にも、取得している認証があれば認証マークを、有名企業との取引がある場合は主要取引先を記載します。さらに、代表者や役員などのプロフィールと顔写真があれば、「どのような人物が働いているのか」「誰から製品・サービスの提供を受けられるのか」を可視化し、ユーザーに安心感を与えられます。

また、BtoBの取引においては対面でのコミュニケーションを重視する傾向にあるため、地域性を強みとする事業の場合は、本社所在地やアクセス方法、地図などの情報を掲載することも有効です。

関連記事:BtoBサイトで成果を上げるには?制作前から準備すべきポイントや成功事例を解説

「会社概要ページの作成」に関するチェックリスト

  • 経営者や役員の経歴、それぞれのコメントが写真付きで掲載されている
  • 企業理念やミッション・ビジョン・バリューが紹介されている
  • 設立年月日、本社住所、組織規模、従業員数、グループ会社、上場の有無、売上規模、主要取引先など、信頼につながるものを表示する

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リード獲得に必要なこと

BtoB事業のWebサイトでは、ビジネスの特性上、ユーザーがWebサイトを訪問してすぐに成約・購買に至るということは難しいといえます。そのためWebサイトでは、見込み顧客に自社製品やサービスを認知してもらい、資料請求や問い合わせにつなげることが重要な役割になります。

Webサイトでリード獲得(見込み顧客の情報取得)するための3つの施策について解説します。

【1】資料ダウンロードページの作成

資料ダウンロードページとは、ホワイトペーパーやebookなど見込み顧客にとって役に立つ情報を資料にまとめ、ユーザーが個人情報を入力することでデータをダウンロードできるページを指します。

Webサイトから問い合わせを行うほど検討・購買意欲は高くないものの、必要な情報を収集したいと考える見込み顧客へのアプローチに有効な施策です。

ホワイトペーパーの基礎知識とつくり方については「ホワイトペーパーとは?活用方法・構成・作り方まで解説」をご参考ください。

ホワイトペーパーの代表的なコンテンツには、次の5つのタイプがあります。

  • 課題解決型
  • ノウハウ解説型
  • レポート型
  • 事例紹介型
  • 自社製品・サービス紹介型

自社がアプローチしたい見込み顧客にとって、どのような内容が響くのか検討し作成すると良いでしょう。

ホワイトペーパー作成に役立つテンプレートはこちらからダウンロードできます。

また資料ダウンロードページでは、資料の内容を簡潔に分かりやすく伝えることで離脱を防ぎダウンロードを促します。「どのような業務を担当する人」の「どのような課題を解決できるのか」を明記すると良いでしょう。

お役立ち資料のダウンロードページで「誰におすすめか」「何ができるか」を示す
お役立ち資料のダウンロードページで「誰におすすめか」「何ができるか」を示す

資料ごとに用意する個人情報入力フォームでは、項目数を絞り離脱を防ぐことが大切です。

「資料ダウンロードページの作成」に関するチェックリスト

  • 資料のタイトルを「欲しくなる」ようなキャッチーなものに工夫する
  • 自社商品と関係する資料を作成する
  • 資料の内容を一部開示し、有益な情報であることをアピールする
  • 資料ごとに専用のダウンロード用フォームを設置する
  • ダウンロード用のフォームでは最低限の情報だけの入力にする
  • ダウンロード完了画面では他の資料や記事を紹介する
  • 資料ダウンロードボタンを目立たせる

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【2】セミナー開催・アーカイブ情報ページの作成

オンラインセミナーが定着した今、リード獲得施策としてセミナー開催やアーカイブ放送施策を行う企業が増えています。

ユーザーにとってもセミナー参加のハードルは下がっているものの、はじめてWebサイトを訪問したユーザーがセミナーに参加するまでにはいくつかのステップが必要です。代表的なステップとしては、まずは資料配布や展示会出展などによって接点をつくり、メールマガジンでアプローチを続けるなかでセミナー開催案内を送る、といった流れです。

ウェビナー開催のメリットと集客方法については「BtoBウェビナーのメリットは?集客方法や事例も解説!」をご参考ください。

またWebサイトでセミナー情報を掲載する場合は、ユーザーの興味とステップに沿った導線設計とデザイン、CTA設置の工夫が必要です。

関連資料:はじめてのウェビナー設計 TOTAL GUIDE BOOK

セミナー開催・アーカイブ情報ページの作成

  • セミナーのCTAは他のCTAとかぶらせない
  • 複数開催している場合は、一覧画面からセミナーの申し込みができる
  • 締め切りを過ぎたセミナー案内は削除するか、締め切ったことが分かる
  • 最新セミナーがすぐに確認できる
  • 過去のセミナーが公開できるならアーカイブ化する
  • セミナー案内ページでは資料の一部を掲載し、より興味喚起する
  • セミナーの登壇者情報には経歴だけでなく写真も掲載する
  • セミナー詳細ページの最後に申し込みフォームを設置する
  • 開催が終わったセミナーはレポート化し、コンテンツやお役立ち資料として発信する
  • セミナー情報をシェアしやすいように各種SNSボタンを配置する

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【3】オウンドメディアの運営

オウンドメディアとは、企業が自社で所有し運営しているメディアのことです。オウンドメディアでは、ユーザーの悩みや課題を解決するためのお役立ち情報を伝え、その解決に自社製品やサービスが役立つことを伝える形で運用します。

まだ製品やサービスを認知していないユーザーに対して、課題解決を軸にしたコンテンツでWebサイトへの訪問を促し、結果的に製品やサービスの認知を広げリード獲得につなげることが目的です。

そのためコンテンツでは製品やサービスの紹介を全面に出すよりも、見込み顧客が課題と感じ検索しそうなキーワードを設定しコンテンツ化する必要があります。その上で、コンテンツと関連する資料のダウンロードを促すという流れが理想的です。

オウンドメディアの運営については「オウンドメディアの意味とは?運用事例や成功のポイントまで解説」をご参考ください。

「オウンドメディアの運営」に関するチェックリスト

  • 記事は読みやすさを第一にし、ユーザーファーストを考えて作る
  • 各コンテンツの質を確保する
  • 文字サイズは大きめにする
  • 専門用語や英語は、できるだけ読みやすい日本語に書き換える
  • カテゴリやタグで関連した記事に飛べる
  • 商品やサービスに関連したKWをあらがじめ調査し、中長期で投稿する記事を決めてから作成する
  • CVにつながる可能性が高いコンテンツを作成する
  • CVにつながりにくいコンテンツから、内部リンクでCVRの高い記事へ誘導する
  • ファーストビューや記事内に、記事内容にあった資料ダウンロードなどのCTAを設置する
  • 必要に応じてソーシャルボタンを設置する
  • 著者情報を掲載する(写真や権威性もあるとより良い)
  • 飛ばし読みでも内容が把握できるように見出しや箇条書きを工夫する
  • タイトルはクリックしたくなるようなワードを入れ工夫する
  • 1記事3,000~5,000文字を目安に作成する
  • 図や表を使い視覚的に情報が得られる
  • 記事のサムネイルなどトップページのデザインとそろえ、サイト全体の質を保つ

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まとめ

現在、顧客の多くは、営業担当者と接する前にWebサイトで製品やサービスの検討をしているといわれています。営業のリソースが限られるなか、見込み顧客へのリーチを広げアプローチを行うためには、Webサイトの効果的な運用が欠かせません。しかし戦略を固めないまま表面的なサイトリニューアルを行っても成果にはつながりません。

Webサイトからの引き合いを増やすためにも、チェックリストを活用することで自社サイトのボトルネックを特定し改善につなげましょう。


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この記事を書いた人

鈴木 舞
鈴木 舞 | BeMARKE編集長

BeMARKEの編集者。これまで15年以上Webメディア運営・コンテンツ制作に携わる。前職では美容系Webメディア編集長としてサイト規模を2年で28倍の2,800万PVに成長させる。2022年より現職。BeMARKEのコンテンツ編集・制作方針や計画の策定、取材・執筆などを担当。上級ウェブ解析士。

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