基本ノウハウ
サイトやメディアの運用においてSEO対策は欠かせません。この記事では、SEO対策の基礎について、主にコンテンツSEOに焦点を当てながら解説します。
自分でできるSEO対策のポイントや手順、無料で使えるツールも紹介しているので、ぜひ今日から実践に生かしてみてください。
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、自社のWebサイトを検索上位に表示させることを意味します。サイト内部や外部の要素を最適化し、流入を増やす取り組みがSEO対策です。
具体的な方法として、運営しているWebサイトの外で実施する外部対策と中で実施する内部対策があります。さらに内部対策は大まかにコンテンツSEOとテクニカルSEOに分けられます。
この記事では、ユーザーのニーズに沿った記事などを制作することで集客につなげるコンテンツSEOの具体的な手順をメインで紹介します。コンテンツSEOは、外部施策やテクニカルSEOに比べて専門知識を必要とせず、初心者でも比較的始めやすい施策だからです。後半では、さらなる改善のために+αでできることや成果を上げるポイントにも言及します。
コンテンツSEOは難しそうに見えるかもしれませんが、「ユーザーの求める情報を提供する」という原則を意識しつつ以下の基本的な手順を理解すれば、初心者でも自分で取り組めます。
・読者のニーズを考える
・ニーズをキーワードに落とし込む
・競合サイトを調査する
・記事の構成を考える
・構成案に沿って執筆する
・ディスクリプションを設定する
まずは自社サイトのユーザー層を想定し、彼らが何を知りたいのか、何について悩んでいるのか、自社にどんな情報を求めているのかというニーズを探ることが重要です。これらに即したコンテンツを制作すれば集客が増えるだけでなく、ユーザーの課題にマッチした内容を提供することでサイトの評価も高まるでしょう。
ユーザーニーズが見えてきたら、それを具体的なキーワードに落とし込みます。例えばユーザーが「オウンドメディア運用の戦略を見直したい」というニーズを持っていると仮定した場合、どのようなキーワードで検索するでしょうか。
ユーザーの立場になって、自分だったらどのように検索するかを考えるほか、Google Keyword Plannerや関連キーワード、サジェストを参照するなどして絞り込んでいくのが効果的です。上記の場合、「オウンドメディア 戦略」ほか「オウンドメディア とは」「オウンドメディア kpi」「オウンドメディア 成果」などが挙げられます。これらを組み合わせて、最もニーズに即したキーワードを決めましょう。
Googleが無料で提供しているツールを活用するのも手です。
・Google Keyword Planner(グーグルキーワードプランナー):ターゲットとなるキーワードの選定や検索ボリューム、関連キーワードなどを調べるのに役立ちます。
・Google Trends(グーグルトレンド):検索キーワードの推移や過去24時間のトレンドワード、キーワードごとの需要の変化を調べられます。
ツールの詳しい説明は、こちら「【2023最新】SEOツールおすすめ15選!無料ツールからBtoB企業向けツールをご紹介」の記事でも紹介しています。
キーワードを設定したら実際に検索してみましょう。SEO対策がよくできている記事が上位に表示されます。こうした競合記事を調査・分析しながら、このテーマで抑えておくべきポイントや差別化できる部分を探ることが大切です。
ここまで整理した内容を踏まえて、「どのような人物が」「どのような状況で」「どのような悩み/ストレスから検索しているのか」を改めて言語化しましょう。その上で、情報がより効果的に伝わる順番を考え、記事の構成を立てていきます。
メインキーワードの周辺情報もリサーチしながら目次とタイトルを決めましょう。検索でヒットするよう、関連キーワードほか読者の関心に沿った単語をタイトルや各見出しに盛り込んでいきます。
テーマの概要や核心を冒頭で伝える「結論ファースト」な書き方を意識するとユーザーの関心を引きやすくなります。以降は作成した構成案に沿って記事を執筆します。想定したユーザーの立場になって、読みやすさに配慮しながら作成することが重要です。
記事が完成したら、ディスクリプションも執筆しましょう。ディスクリプションは検索結果ページに表示される概要文のことで、これによってユーザーは記事の概要を把握できます。自然と本文へ誘導するようなディスクリプションを設定することでクリック率の向上が期待できます。
コンテンツSEOで成果を上げるために、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
Googleは検索エンジンのうち80%以上のシェア率を誇るため、SEO対策とはGoogleからの評価を向上させることとほぼ同義です。上位表示されるサイトは、検索エンジンからの評価が高い、つまりガイドラインを守っているサイトであると言えます。Webサイトの担当者はGoogleのガイドラインに一通り目を通しておきましょう。
情報は変化する可能性があります。数カ月前に書かれた記事でも、関連情報がすでに古くなっていたり、新たな情報が出てきていたりすることは少なくありません。一度公開したコンテンツでも定期的に見直しを行い、必要に応じてリライトしましょう。
また、競合サイトの動向も常にチェックし、自社サイトが更に上位表示されるための改善点がないか探し続けることも大切です。
クローリング対策とは、検索エンジンのクローラーが自社サイトの情報を収集しやすくするための取り組みです。実施しやすい改善策の例として、以下の3つから始めてみましょう。
関連性の高いページ同士をリンクでつなげると、クローラーがサイト内を巡回しやすくなります。コンテンツの関連性も高められる分、テーマ性や専門性も強調されて検索エンジンの評価が上がりやすくなる点もメリットです。テキストリンク以外にも、パンくずリストやグローバルナビゲーション、サイドバー/フッターなどの機能を設けるとサイト内の構造把握が容易になります。
画像容量の圧縮、altタグ(代替テキスト)の設定、画像の内容に関連したファイル名の指定など、Webサイトに使われている画像を最適化することも大切です。特に画像の容量が大きいとページの表示速度が遅くなり、ユーザーはストレスを感じて離脱してしまうため、画質を維持したまま容量圧縮できるWebPなどを活用しましょう。
タグを設定してコンテンツの内容や階層構造を示します。特にタイトルタグや見出しタグはユーザーの目を引き、クリック率向上につなげられます。それぞれのコツは、下表の通りです。
設定箇所 | コツ |
---|---|
タイトルタグ | ・メインキーワードを前半にまとめる ・30~50文字以内で簡潔にまとめる ・「最新」「◯選」など目を引く文言にする |
見出しタグ | ・h2、h3、h4で階層構造を明示する ・メインキーワードや関連キーワードを自然に含める |
タイトルは長すぎるとGoogleによって自動で書き換えられてしまうため、簡潔かつインパクトのある文言でまとめましょう。
コンテンツSEOはSEO対策のはじめの一歩に過ぎません。内部対策や外部対策についても理解し、見直しや改善を続けることでWebサイトの評価も上がっていきます。
内部対策、またはテクニカルSEOとは、Webサイト内の構造や情報の内容を分かりやすくすることで検索エンジンの評価を高める手法です。具体的には、HTMLの構造やメタタグの設定、サイトマップの作成などが該当します。
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外部対策は、自社サイト以外からの被リンクやシェアなどを通じて、Webサイトの信頼度や権威性を上げる施策のことを指します。ブログへのゲスト投稿や社会貢献活動のPRなど、さまざまな手段で他サイトとの関連性を深め、外部からの評価を高めることが外部対策の目的です。
関連記事:「SEO外部対策とは?具体的手法10選!効果測定のツールからやってはいけないことまで解説」
SEO対策は複雑に見えるかもしれませんが、基本的には考え方を理解し、手順に沿って進めれば誰でも実践することができます。しかし、決して短期間で成果が出るものではありません。焦りすぎず、長期的な視点を持ち、施策について学びながら日々改善を続けていきましょう。