基本ノウハウ
SEO内部対策に取り組みたいものの、具体的に何から取り組むべきかわからず、お困りではないでしょうか。内部対策はやるべきことはさまざまあるものの、1つ1つ処理していけば、確実にSEOで上効果を発揮します。
本記事では、SEO内部対策とは何か、基本施策やおすすめツールについて解説します。
SEO内部対策とは、Webサイト内のコンテンツに対して行うSEO対策のことです。内部対策は、大まかな分類としては、コンテンツSEOとテクニカルSEOに分けられます。それぞれどのようなものか、次で解説します。
コンテンツSEOとは、コンテンツの質を高め、ユーザーのニーズに答える記事作成を行うことで、Googleの評価を高めるSEO施策のことです。
Googleでは、「Google が掲げる 10 の事実」を掲げており、「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」としています。そのため、大きな方向性として、ユーザーに役立つ情報発信を続けることが、コンテンツSEOでは大切です。
SEOライティングについて詳しくは「SEOライティングとは?初心者必見プロも使う11のコツ」をご覧ください。
テクニカルSEOとは、Webサイト内の構造や情報の内容を分かりやすくすることで、検索エンジンの評価を高める手法です。テクニカルSEOを実施することで、Googleの検索エンジンのクローラー(Webサイト内の情報収集するための巡回ロボット)が効率よく、Webサイトの情報を集められます。その結果、検索エンジンがWebサイトの内容を適切に評価することにつながるのです。
また、Webサイト内のレイアウトを整えることもテクニカルSEOに含まれ、ユーザーがWebサイト内の情報に効率よくアクセスできるようになる点でも効果的です。
SEO対策は内部対策の他に、外部対策があります。SEO外部対策についてもっと詳しく知りたい方は「SEO外部対策とは?具体的手法10選!効果測定のツールからやってはいけないことまで解説」をご覧ください。
近年ではSEO上重要な要因として、Webサイトの信頼性が求められるようになっています。Webサイトの信頼性を確保する上では、コンテンツSEOとテクニカルSEOの両方を整え、Webサイトの質を高めることが大切です。
SEO内部対策をすることで、SEO上以下のメリットがあります。
SEO内部対策はコンテンツ作成が進み、量が増えるほど、重要性が高まります。テクニカルSEOで実施する施策は、アップデートの影響を受けることが少なく、即効性が高い点も特徴です。
SEO内部対策の中でも、テクニカルSEOとして、特に実施しておくべき施策は以下のようになります。
テクニカルSEO確認項目 | チェック |
---|---|
クロール最適化:サイト構造の単純化 | |
クロール最適化:パンくずリストの作成 | |
クロール最適化:XMLサイトマップの送信 | |
クロール最適化:クロール不要なページを見せないよう設定する | |
クロール最適化:SSL化する | |
クロール最適化:URLの正規化 | |
クロール最適化:構造化データのマークアップ | |
検索インデックスの最適化:タイトルを最適化する | |
検索インデックスの最適化:ディスクリプションを設定する | |
検索インデックスの最適化:見出しタグを設定する | |
検索インデックスの最適化:画像内容をタグで説明する | |
モバイルでも見やすくする | |
ページ速度を最適化する | |
ページのデザインを最適化する:ヘッダーバナーリンク | |
ページのデザインを最適化する:フッターリンク | |
ページのデザインを最適化する:グローバルメニュー | |
ページのデザインを最適化する:サイドカラム | |
サーチコンソールを確認する | |
ユーザー用のサイトマップを作成する |
なおコンテンツSEOは対策として、テクニカルSEOと同様に重要性が高いものの、「ユーザーに役立つ情報発信」が重要であり、さまざまな工夫が必要です。
コンテンツSEOについて、詳しく知りたい方は「SEOライティングとは?初心者必見プロも使う11のコツ」をご覧ください。
クロール最適化とはGoogleのクローラーが正しくコンテンツを読めるようにすることです。クロール最適化のためには、以下の対策をする必要があります。
これらの対策について、次で解説します。
サイト構造の単純化とは、ユーザーができるだけ簡単に必要な情報にアクセスできるよう、Webサイトの構造を整理することです。一般的にはユーザーが2クリック以内に必要な情報にアクセスできることが推奨されています。
階層が深くなりすぎてしまうと、重要なコンテンツではないと認識され、適切な評価がされない可能性があるでしょう。
具体的な対策としては、記事内に関連記事として、内部リンクを添付することや、リンク構造を整理することが挙げられます。内部リンクを添付するときには、リンク先にどのような情報が記載されているか、分かりやすく記載しておくことが大切です。
パンくずリストとは、今アクセスしているページがWebサイト上のどの位置付けにあるかを示したものです。Webサイト内のコンテンツの上部または下部に設置され、以下のように表示されます。
パンくずリストがあれば、ユーザーはWebサイト内のどの階層にいるかを視覚的に把握可能です。また、ユーザーが、必要な階層にアクセスするのにも役立ちます。
XMLサイトマップは、サイトの運営者がWebサイトに掲載されている情報を整理したもので、クローラーが読み取るためのデータです。クローラーの巡回速度を早め、Webサイトの情報を、より早く検索結果に反映させるのに役立ちます。
自分で作成することもできますが、外部のサービスなどを利用して、自動で作成するのもおすすめです。。
Webサイト内には、クローラーが巡回するメリットのあまりないページがあります。そのようなコンテンツをクローラーに見せないようにするのが、robots.txtやnoindexです。見せない方が良いコンテンツの具体例としては、リンクが切れているコンテンツや、低品質なものが挙げられます。
robots.txtとは、特定のクローラーがアクセスできないように制御するファイルです。クローラーはいくつかの種類に分けられており、対象となるクローラーを制御することもできます。
noindexは、Webサイト内のページに設定するタグの1つです。Googleの検索エンジンが対象のページをインデックス(検索エンジンのデータベースに登録されること)しないようにする効果があります。エラーとなるページや、サイト内を検索するページ、サンキューページなど、情報発信を目的としていないものに対して設定するとよいでしょう。。
SSL化とは、Webサイトを暗号通信に対応させることです。SSL化されたWebサイトはアドレスが「https」から始まるようになります。個人情報の流出を抑えることが主な目的ですが、SEO上の効果も期待できます。
SSL化について詳しく知りたい方は「SSL化とは?必要な理由・かかる費用・しないとどうなるのか解説」をご覧ください。
URLの正規化とは、Webサイト内で複数あるURLを1つに統合することです。Webサイトによっては、内容が重複しているページが存在することがあります。例えば、パソコン用のトップページとモバイル用のトップページが別のURLで存在する場合などが挙げられるでしょう。そのような場合、検索エンジンからの評価が分散することがあります。
そのようなコンテンツがある場合には、そのうちの1つを正規化することで、クローラーの巡回するページを最適化できるのです。URLを正規化することで、重複するコンテンツによって、評価を下げることを防げます。
具体的な手順については、「重複しているページの URL の正規化と正規タグの利用」をご覧ください。
構造化データのマークアップとは、Webサイトのコンテンツ構造をHTMLタグによって整理し、クローラーが巡回しやすいように整えることです。クローラーに対して、より正確なコンテンツの内容を伝えられます。
検索結果の表示も視覚化され、ユーザーから目を引きやすくなる結果、クリック率をアップさせるためにも有効です。具体的な手順は高度な専門知識が求められるため、専門家に相談することをおすすめします。
検索インデックスの最適化とは、Webサイト内のページについて、クローラーが情報を正しく把握できるように、HTMLタグの設置や、記事編集を行うことです。具体的には以下のものが挙げられます。
これらの対策の多くはSEOライティングで対策される部分です。より詳しく知りたい方は、「SEOライティングとは?初心者必見プロも使う11のコツ」をご覧ください。
SEO内部対策の1つが、Webサイトをモバイルで見やすくすることです。モバイル対応の重要性は Googleも言及しており、検索エンジンの評価も、モバイルで検索した際の内容をベースに評価されます。
現状のサイトがPCサイトとなっている場合には、モバイル端末でも、きれいに見られるようレスポンシブデザインを整えるなどの対策がSEO内部対策として効果的です。
ページの表示速度をできるだけ早くすることも重要です。ページの表示速度は、Googleが検索順位に影響すると明言しています。
ページ速度を遅くする要因としては、画像や動画が重すぎるなどが挙げられるでしょう。画像をできるだけ計量化するなどの方法が挙げられます。
ページのデザインを最適化させることで、ユーザーがスムーズに必要な情報にアクセスでき、検索エンジンの評価も高まります。具体的には、以下のものを設置すると良いでしょう。
それぞれについて、次で解説します。
ヘッダーバナーリンクは、Webサイトの最上部にあるバナーです。TOPページやWebサイトの中でも根幹に当たる部分へのリンクを、ヘッダーバナーには設置します。
フッターには、ナビゲーションが必要なページをテキストリンクで設置します。Webサイトの運営元など特に重要な情報を設置しましょう。
グローバルメニューは、画面上部に設置され、Webサイト内のコンテンツを示すメニューです。ここでは、Webサイト内のコンテンツを分かりやすく整理し、項目ごとにリンクを設置します。
サイドカラムとは、Webサイトの左右のどちらかに設置されるメニューです。グローバルメニューと似た役割を持たせる場合もあれば、問い合わせフォームなどを設置するケースもあります。
サーチコンソールを確認し、Webサイトの確認をすることも大切です。サーチコンソールとは、Googleが提供しているツールで、サイト内のエラーがある場合やペナルティの対象となった場合に、通知してくれます。
Googleに伝えるサイトマップとは別に、ユーザー用のサイトマップを作ることも効果的です。大規模なサイトであれば、主要な記事カテゴリについてのリンクを添付するなどして、ユーザーがWebサイトを回遊しやすくなります。
SEO内部対策として必須ではありませんが、Webサイトの情報量が多い場合には、サイトマップを作ることで、ユーザーの満足度が向上するでしょう。
SEO内部対策は、ツールを使うことで、効率的に対策できるものもあります。ここでは、SEO内部対策に役立つおすすめツールを5つ紹介します。
高評価は、Webサイトのコンテンツについて、SEO内部対策がどの程度できているのかをチェックできるツールです。無料で利用でき、WebサイトのURLとキーワードを添付して、どの程度対策できているのかを調べられます。調べられる項目は、以下の通りです。
Webライティング時のSEO内部対策を確認するのに役立ちます。
Another HTML-lint gatewayは、HTMLの文法に問題がないかチェックできるツールです。Webサイト内で機能していないHTMLを簡単に調べられ、利用料はかかりません。
Webサイトのコンテンツ作成時に、HTMLタグを適切に設定できているか、確認するのに役立ちます。
DeepCrawlはWebサイト内のコンテンツの問題点を、定期的に調査できるツールです。テクニカルSEOに問題がないか、サイト状況を定期的に把握し、いち早くエラーを発見するのに役立ちます。利用料は年間で360,000円(税別)からで利用可能です。
タスクマネージャーを利用し、進捗管理を効率化させることもできます。
takotubo.jpは、リンク切れをチェックできる無料ツールです。利用の仕方も簡単で、WebサイトのURLを添付するだけで利用できます。リンク切れだけではなく、インデックス状況や、外部発リンクのインデックス状況なども調査可能です。
CopyContentDetectorは、記事のコピペ率をチェックするのに役立つツールです。コピーしたつもりでなくても、他社の記事に似てしまい、コピー率が高いとGoogleより低評価を受ける可能性があります。記事投稿の前に一度確認しましょう。4,000字までであれば、無料で利用できます。作成した記事をコピペして添付するとテキストの内容がどの程度一致しているか、内容がどの程度類似しているのかを調べられます。
チェックの時間も短く、結果も視覚的にすぐにコピペかどうか判断可能です。
本記事では、SEO内部対策とは何か、基本施策やおすすめツールについて解説しました。SEO内部対策はテクニカルSEOとコンテンツSEOに分けられており、Webサイトの質を高める、Webサイトの情報を検索エンジンに適切に伝える上で重要な施策です。
内部対策は実施すれば効果のあるものが多いものの、検索順位を根本的に上げるためには、テクニカルSEOとコンテンツSEOの両方に力を入れ、ユーザーに役立つ情報発信をすることが大切です。
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