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SEOに効果的なリライトとは?リライトすべき記事の選定方法と手順を解説

SEOに効果的なリライトとは?リライトすべき記事の選定方法と手順を解説

SEOに取り組んでいてもなかなか検索上位に表示されず、記事のリライトをするべきか、どんな記事をリライトすれば良いのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。Googleアルゴリズムやユーザーのニーズの変化に対応するためには、リライトが重要です。正しい方法でリライトを行うことで、検索順位の向上が期待できます。

この記事では、リライトの重要性やリライトすべき記事の選び方を解説します。リライトを実践する際の参考に活用してください。

目次

1.SEOにおけるリライトとは?

SEOにおけるリライトは、検索キーワードから検索意図を精査し、ユーザーが知りたいと思っている情報を見直すことで満足度の高いコンテンツにアップデートさせることを目的とした「文章の改善」を指しています。

リライトという言葉自体の意味は、文章を書き直すことです。

記事の公開後も、上位表示されるコンテンツの傾向を把握して高い評価を得るためにも、既存の記事を書き直して、よりユーザーニーズを満たす記事に改善していく必要があります。ただし、接続詞や語尾、表現をわずかに変えただけの文章はSEOにおけるリライトとはいえません。

2.SEOにおいてリライトが重要である理由

SEOにおいて、リライトが重要である理由は以下の2つです。

  • SEOの効果は永続的なものではない
  • 成果が出ていない記事の検索順位を上げられる

SEOの効果は永続的なものではない

SEOの効果は永続的ではなく、上位を取れていた記事も順位が下がる可能性があるため、検索順位の維持や上位表示のためにコンテンツを都度ブラッシュアップする必要があります。

Googleは検索アルゴリズムについて定期的な更新を行っており、数カ月に1度はコアアップデートといわれる大規模なアップデートを実施して見直しを図っています。コアアップデートによって順位変動が起きることも多く、その時々のアルゴリズムが評価している内容に沿ってコンテンツをリライトしていかなければ、一度検索上位になったとしても順位の維持は難しいのです。

また、ユーザーのニーズが時代の流れと共に変化してコンテンツの評価が下がる、競合サイトの新しいコンテンツに押し出される形で順位が落ちるといった状況も考えられ、環境の変化に適応するためにもリライトが必要です。

成果が出ていない記事の検索順位を上げられる

コンテンツの公開後、一定以上の期間が経過しても検索上位にならないコンテンツであっても、リライトによって劇的に順位を上げられる可能性があります。

公開したコンテンツすべてが上位を獲得できるような状況はまれで、多くの場合は大量に公開したコンテンツのうちのごく一部に限られます。しかし、リライトによって成果の出ていないコンテンツの検索順位を改善できる場合があり、新規記事を1から制作するよりもコストをかけずに上位獲得が期待できるのです。

ただしリライトによっては、順位に変化がないばかりかかえって順位を落としてしまう場合もあるため、リライト対象とする記事の選定や内容についてはよく検討する必要があります。

3.リライトが必要な記事の選び方

リライト対象とする記事をどのように選定すれば良いのか、選ぶ上でのポイントを3つ解説します。

  • 前提:リライトの必要性とタイミングを確認する
  • 指標に基づき選定する
  • リライトすべき記事の傾向から判断する

前提:リライトの必要性とタイミングを確認する

リライト対象の記事を選ぶ前に、「今リライトを行うべきなのか」について確認しておきましょう。

記事に本当に問題があるかを調べる

既存記事の検索順位が低いとき、サイト構造などSEOのテクニカルな部分に問題がある可能性もあります。その場合は、テクニカルの問題を解決しなければリライトを行っても成果が出ません。

技術的な側面が整備されていないままだと、実際にリライトを行って記事が伸び悩んだままの場合、リライトが良くなかったことが原因なのか、構造上の問題なのかの判断も難しくなります。まずテクニカル要素を見直してからリライトを実施するようにしましょう。

リライトのタイミングは公開後4カ月~1年が経過してから

記事を作成し、Googleの評価が反映されるまで4カ月〜1年程度かかります。公開した記事がどのように評価されているかを知るためにも、公開から4カ月〜1年経過した記事をリライトしましょう。

ただし、新規にドメインを取得した記事などはドメインパワーが低いため、評価が反映されるまでより時間がかかる場合もあります。

指標に基づき選定する

リライトする記事を決める際に、見るべき指標は以下の通りです。

見るべき指標 内容の説明
掲載順位 検索結果の順位から考える。5位以下の記事はリライト対象と見なして良い。
クリック率(metaタグ改修) 検索順位に応じた平均クリック率と、自社で計測した実際のクリック率の差から考える。検索順位1位であればクリック率10%以下の記事などが対象になる。
この場合は、ユーザーにとってタイトルやディスクリプションが魅力的ではない可能性がある。
精読率(エンゲージメント時間) クリックされたページがどれくらい熱心に読まれているか、精読時間から考える。
改善のためには部分改修もしくは全面改修が必要になる。

基本的に上記の指標を確認して、リライト対象の記事を選定します。どの内容に問題があるのか明確ではない場合が多いため、部分的な改修から徐々に全体を改修していくと良いでしょう。

リライトすべき記事の傾向から判断する

前述した項目を踏まえ、リライトすべき記事の傾向は以下の通りです。

  • 検索順位は高いがクリック率が低い記事
  • 自社商品との関連性が高い記事
  • 精読率(エンゲージメント時間)が低い記事
  • 検索順位が伸び悩んでいる記事
  • 掲載している情報が古い記事

検索順位は高いがクリック率が低い記事

上位表示されているのにCTR(クリック率)が目安より低い場合、metaタグを改修するだけでも改善の可能性があります。CTRは、ネット広告や検索で使用される目安の1つで、広告やコンテンツがユーザーに表示された回数のうち、何回クリックされたかを表します。

CTRは、マーケティングを実践する上で学んでおく必要がある知識の1つです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

関連記事:【マーケティングの必須知識】CTR(クリック率)とは。改善方法も紹介

自社商品との関連性が高い記事

自社商品との関連性が高い記事の場合、自社の専門性を生かした内容を記述することで独自性のあるコンテンツになりやすく、リライトによって上位表示される余地があります。

具体的には、企業の業界・業種に関するキーワードや、企業が提供するサービスの軸となるキーワードなどを深く解説した内容で、まだ上位を獲得できていない記事がリライト対象です。ユーザーにとって読みやすい記事か、ユーザーに有益な情報を提供できているかを精査してリライトすると良いでしょう。

精読率(エンゲージメント時間)が低い記事

精読率が低い場合、ユーザーに見てもらえていない記事ということになるため、部分改修もしくは全面改修が必要です。

GTM(Google Tag Manager)のタグ設定により、読了率とスクロール率を算出し、記事を最後まで読んでもらえたかどうかを可視化できます。他にも、よく閲覧されている箇所を色分けして表示するヒートマップを使用した分析も選択肢として入れておくと良いでしょう。ヒートマップを使用することで、ページをどこまで読み進めたか、ページのどの位置を長く読んだのか、ページのどの位置をクリックしたのかを可視化できるため、精読率よりも具体的な計測ができます。ヒートマップは無料で利用できるツール(無料ヒートマップ解析ツール)もあるため試してみてください。

精読率を調べ、ほとんど内容を読まれておらず冒頭でブラウザバックされているなどの課題が見えれば、リード文や見出しのリライトで改善できる可能性があります。

検索順位が伸び悩んでいる記事

検索順位が伸び悩んでいる記事は、基本的にすべてリライト対象として問題ありません。中でもあと一歩で上位表示される見込みがある記事(検索順位が5位〜15位など)は、一定のニーズは満たしている内容であると考えられるため、少し手を加えただけで大きく伸びる可能性があります。5位~15位に入っている記事を優先的にリライトしましょう。

掲載している情報が古い記事

掲載している情報が古いと、信頼性の低いサイトだと思われてしまう可能性が高く、ユーザーの離脱率にも影響します。そのため、最新の情報・正しい情報に書き換えて、ユーザーに有益な情報を提供できるようにリライトしましょう。

4.SEOに効果的なリライトの3STEP

SEOに効果的なリライトは以下の3STEPで行いましょう。

  1. リライトする記事を選択する
  2. リライトする記事のリサーチをする
  3. ポイントを決めて部分的にリライトする

【STEP1】リライトする記事を選択する

前述した「リライトが必要な記事の選び方」を参考に、リライト対象の記事を選びます。下記に改めて一覧を示しました。

  • 検索順位は高いがクリック率が低い記事
  • 自社商品との関連性が高い記事
  • 精読率(エンゲージメント時間)が低い記事
  • 検索順位が伸び悩んでいる記事
  • 掲載している情報が古い記事

少ない工数で大きな効果を見込めそうな記事、特に「検索順位は高いがクリック率が低い記事」などは優先的に選びましょう。

【STEP2】リライトする記事のリサーチをする

新規記事を制作する場合と同様に、記事をリライトする場合にもリサーチが必要です。上位表示されている競合サイトを参考に、タイトルや内容、コンテンツの質を調査しましょう。

競合サイトにあって自社サイトにないキーワードや、ユーザーが何を求めているのかを知ることが重要です。調査を進めるうちに、ねらっているキーワードがそもそも見当外れであったと気づく可能性もあります。視野を広く持って調査にあたり、リサーチ結果に基づいて仮説を立て、リライトの方針を固めましょう。

競合分析ツールやキーワード調査ツールを使用すれば、より細かく正確なデータを収集できるため、効率的なリサーチを行いたい方には活用をおすすめします。

ツールの選び方はSEO・キーワード調査ツール選び方ガイドを参考にしてください。

【STEP3】ポイントを決めて部分的にリライトする

ユーザーのニーズについて仮説を立てたら、実際にリライトを行いましょう。

タイトルをリライトしただけで、クリック率が大きく伸びたケースもあります。タイトル→リード文→見出し→本文といった形で、リライト後は1カ月程度置いて効果測定を行いながら徐々にリライト範囲を広げましょう。

記事を全面的に修正する場合は、ユーザーニーズのとらえ方を見直し、構成案からの作り直しをおすすめします。

5.SEOコンテンツをリライトするときのコツ

SEOコンテンツをリライトするときのコツについて、以下の3つを解説します。

  • ユーザーニーズを徹底的に探る
  • サジェストキーワード・関連キーワードを盛り込む
  • 内部リンクを設置する

ユーザーニーズを徹底的に探る

リライトにおいても、ユーザーがより知りたがっていることは何かという視点を持って取り組みましょう。

SEO記事は「ユーザーニーズをとらえた記事になっているか」が最も重要です。ユーザーが求めている情報や、ユーザーにとって価値のある情報を提供することが、Googleからの評価(上位表示)につながります。

上位表示されているサイトはGoogleから「一定のユーザーニーズを満たしている」と判断されているコンテンツであるため、競合サイトも参考にしながらユーザーニーズを徹底的に調査しましょう。

サジェストキーワード・関連キーワードを意識する

リライトを行う際には、サジェストキーワードや関連キーワードを意識してみましょう。

サジェストキーワードは検索窓にキーワードを入力すると自動で表示される検索候補のワードで、「キーワードとあわせて検索されやすい言葉」を指します。関連キーワードはキーワードで検索をかけた際に検索結果の最下部に表示される「キーワードの共起語(キーワードを説明する際によく利用される単語)を抽出した言葉」を指します。どちらもユーザーの検索意図を推測できるためリライトの参考になります。

内部リンクを設置する

関連性の高いコンテンツを複数制作しているなら、既存記事の中に他の記事への案内文を設け、記事から記事へと辿っていけるようにリンクを挿入するリライトを行いましょう。関連性の高いページに内部リンクを設置することで、ユーザーの利便性が増すだけではなく、クローラビリティ(クローラーの巡回しやすさ)が向上します。

サイト情報の収集・登録・評価を行うクローラーはリンクを辿ってページを巡回するため、内部リンクを設置することで更新された情報に辿り着きやすくなり、自社コンテンツが検索エンジンに認識・反映してもらうまでの時間を短縮できます。

6.まとめ

ユーザーニーズやGoogleアルゴリズム、競合の台頭などの状況は常に変化しているため、ニーズに沿ったリライトが必要です。上位表示されたとしても、順位を維持するためのリライトを検討しましょう。

何よりも重要なのは、ユーザーニーズを探り、求められている情報は何かを知ることです。ユーザー満足度の高いコンテンツへのアップデートを図り、検索結果で上位表示となるよう目指しましょう。


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BeMARKE編集部
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