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コンテンツマーケティングとは?BtoB企業が取り組むべき理由やメリット、コンテンツ例を紹介

コンテンツマーケティングとは?BtoB企業が取り組むべき理由やメリット、コンテンツ例を紹介

コンテンツマーケティングは、簡単に言えばコンテンツを用いて売上につなげるマーケティング手法です。ただし、実際にコンテンツマーケティングに取り組んでいる企業の中には、間違った解釈でコンテンツマーケティングを進めてしまっている企業もあります。

この記事では、コンテンツマーケティングについて解説した上で、取り組むべき理由やメリット、実際に使えるコンテンツ例を紹介します。

目次

1.コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値あるコンテンツを適切なタイミングで提供して態度変容を促す活動です。大切なのは、自社の伝えたい情報を伝えるのではなく、あくまでユーザーの知りたい情報を発信することです。

「コンテンツマーケティング=SEOコンテンツによる集客施策」と思われがちですが、コンテンツマーケティングは集客から購買後の関係維持まで含めた総合的な施策です。また、「コンテンツ」は見込み顧客の態度変容を促すすべてのコンテンツを意味しています。記事や動画などのオンラインコンテンツに加え、DMや街頭広告、営業が作る提案資料といったオフラインのコンテンツもすべてコンテンツマーケティングで活用できます。

BtoB企業がコンテンツマーケティングに取り組むべき背景

BtoB企業がコンテンツマーケティングに取り組むべき背景には、インターネットの普及によって企業の担当者が自分で情報収集できるようになったことが挙げられます。

インターネットが普及する以前は営業マンからの情報収集がメインだったため、飛び込み営業をしてもほとんどの企業が受け入れてくれ、自社の伝えたい情報を提供できました。しかし近年、商品・サービスを検討する際、インターネットで情報収集した上で、気になったものだけ問い合わせる流れが一般的になっています。つまり、ユーザーの知りたい情報を発信できていないと、接点を持ちづらくなったのです。そこで、課題解決や悩みの解消などにつながる、ユーザーが知りたい情報をコンテンツとして発信する必要性が高まっています。

コンテンツマーケティングに取り組むには体制整備が重要

コンテンツマーケティングに取り組むには、コツコツと地道にコンテンツを制作する体制やカルチャーが重要です。コンテンツマーケティングは中長期的に効果の出る施策であるものの、数カ月で結果が出なかったり、他の業務が忙しかったりといった理由から制作を諦める企業も少なくありません。

コンテンツ制作を継続するために、コンテンツ制作に知見のある外部パートナーとの業務提携や新たな人材の採用などの体制整備が重要です。また、社内で「コンテンツ制作の業務が大切である」という共通認識を作り上げることも継続したコンテンツ制作には欠かせません。週に一回、営業やマーケティングなど部門を横断した編集会議を開くなど、強制的な時間を設けることで社内全体で進めるべき業務だという文化を醸成できます。

コンテンツマーケティングとデジタルマーケティングの違い

コンテンツマーケティングとデジタルマーケティングは、どちらもマーケティング活動の一部として「顧客の態度変容を促し購買につなげる」目的で行われますが、利用する手段の範囲が違います。

両者は多くの場合重なる概念ですが、冒頭でも説明した通り、コンテンツマーケティングではオンライン・オフライン問わず、態度変容を促すあらゆるコンテンツを扱います。一方でデジタルマーケティングは、WebサイトやWeb広告、Eメール、SNS、動画などのさまざまなデジタルコンテンツを扱うものです。

BtoBマーケティングでは、まず短期的な施策としてWeb広告をはじめとしたデジタルマーケティングに取り組むことが王道です。ただしデジタルマーケティングは、事業が大きくなり、ある程度結果が出ると効果が頭打ちになるため、コンテンツマーケティングのような広く長期的な施策に取り組む必要があります。

関連記事:デジタルマーケティングとは?5分でメリットまで解説【BtoBマーケ手法23選を無料ダウンロード】

2.コンテンツマーケティングに取り組むメリット

コンテンツマーケティングに取り組むメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 顧客との接点を持ち続けられる
  • 顧客のファン化を促す
  • 作成したコンテンツが資産になる
  • ソートリーダーシップを取れる

顧客との接点を持ち続けられる

購買までの各ステップごとの顧客のニーズに沿った有益なコンテンツを発信するため、長期的に接点を持ち続けられます。BtoBでは、「認知→興味→比較・検討→購買」というプロセスの中で、顧客が離脱と復帰を繰り返しています。それぞれの段階に応じたさまざまなコンテンツを用意しておけば、認知段階で離脱したユーザーが比較・検討段階で復帰することもあり得ます。

顧客のファン化を促す

顧客の段階に応じて適切なコンテンツを継続的に提供することで「この企業は有益な情報を発信してくれて信頼できるな」という印象を与え、ファンになってもらいやすくなります。

顧客がファンになってくれると、再度自社の商品やサービスを購入する可能性が高まる上に、SNSや口コミサイトを通して情報を拡散してくれるようにもなります。

また、従来は営業担当者が何度も足を運び信頼関係を構築することが一般的でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で対面営業が困難になりました。コンテンツマーケティングによる継続的なフォローは、このような状況下でも顧客との信頼関係構築・維持に効果的です。

作成したコンテンツが資産になる

一度インターネット上に出したコンテンツは半永久的に残り続けるため資産となります。コンテンツが充実すれば検索エンジンからの評価が高まり、長期的な集客効果が期待できます。また、オフライン向けに作ったコンテンツも商談の説明資料や社内教育のテキストに流用可能です。

ソートリーダーシップを取れる

コンテンツマーケティングに取り組み続けると、ソートリーダーシップを取れる可能性があります。ソートリーダーシップとは、特定のテーマや課題に対して、企業が専門的な視点から将来を先取りした情報を発信し続けることで、特定分野の第一人者としてのポジションを確立することです。

ソートリーダーシップを獲得するには、顧客の課題解決につながるコンテンツの定期的な発信が欠かせません。コンテンツマーケティングは、顧客の態度変容を促すためのコンテンツ、つまりそのときどきの解決策を提示するコンテンツを発信する取り組みです。コンテンツマーケティングに取り組み、多くの顧客からの信頼を獲得し続けられれば、ソートリーダーシップを得られるのです。

ソートリーダーシップを獲得できれば、特定分野の第一人者であること自体がPRの役割を果たします。MAの導入を検討する人が「MAと言えばここだよね」と第一想起してくれるようになり、特別な施策をせずとも集客できる可能性が高まります。

3.コンテンツマーケティングの施策例

コンテンツマーケティングで活用できる7つのコンテンツの例をご紹介します。これらのコンテンツを複合的に活用し、態度変容を促しましょう。

記事コンテンツ

記事コンテンツは、自社が持つ実績やノウハウを記事化して自社サイトやブログサイトで配信する手法です。コンテンツを企画・制作し続けるための労力は必要ですが、コンテンツが充実すればするほど顧客のニーズに応えられるようになる上に、検索エンジンからの評価も高まります。また、記事コンテンツの中にも、導入事例やノウハウ解説などさまざまな種類があります。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、自社商品・サービスに関連する領域のノウハウをまとめたお役立ち資料です。オンライン上でダウンロードできるようにしてリードを獲得するために活用されます。他にも、セミナー参加者の理解を深めるための資料や商談時の説明資料としても活用できます。

関連記事:ホワイトペーパーとは?目的・テーマ・制作手順を解説

セミナー・ウェビナー

セミナー・ウェビナーは現場の第一線に立つ担当者や権威のある講師をアサインして、特定のテーマについてノウハウ・事例を伝えるコンテンツです。数十人に対して一斉にプレゼンできるため、1対1の営業活動よりも効率的に商談に持ち込めます。

オフラインのセミナーが一般的でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン上でのセミナー(ウェビナー)が急増しています。ウェビナーのメリットは、少し興味がある程度の方や地方の方も参加しやすく、オフラインよりも多くの見込み顧客に参加してもらえる点です。また、会場を手配する必要がなく運営コストを最小限に抑えられる上、録画して動画コンテンツとして配信できます。

関連記事:【集客数UPが狙える!】ウェビナーとは?メリットや活用事例も解説

プレスリリース

プレスリリースは、新製品や新サービス、大手企業への導入事例などの情報を文書で発表するタイプのコンテンツです。配信プラットフォームを使用することで多くの企業に情報発信でき、認知拡大に効果的です。また自主的に行ったアンケート結果などを配信する調査プレスリリースは、アンケート結果の周知に役立ちます。また、調査結果が他の記事で引用されれば、外部リンクの獲得や自社サイトへの流入も期待できます。

メールマガジン

メールマガジンは、新製品やイベント情報、業界ニュースなど独自性を持った情報を定期的に配信するコンテンツです。自社サイトに誘導するためには、顧客にとって魅力的なタイトルや内容であることが重要です。低コストで多くの顧客に配信でき、継続的な情報発信ができる点がメリットです。配信頻度が多過ぎたり、ユーザーにとって有益でない情報になっていたりすると配信停止される可能性があるので注意しましょう。

関連記事:メルマガ配信とは?開封率の高いメールマガジンの作り方やテンプレートまで徹底解説

郵送DM(ダイレクトメール)

郵送DMは、はがきや封筒を使って商品やサービスについて案内するコンテンツです。新規顧客への認知拡大や既存顧客の新たな購買を促すために活用できます。郵送DMのメリットは、メールよりも多くの情報を記載できる上に、ビジュアルやコピーで注意を引けるためメールのように件名だけでスルーされにくい点です。今までは効果測定がしづらいデメリットもありましたが、DMにQRコードを記載しそこからアクセスした人数を計測することで反応を確かめられるようになっています。

動画コンテンツ

動画コンテンツは、テキストや口頭のみでは伝わりづらい部分を、映像や音声を使って短時間で伝えるコンテンツです。SaaS系システムの動作や全く新しいサービスなど、言葉で説明しにくい価値や機能の説明に適しています。BtoBマーケティングでは、以下のような動画が用いられます。

  • 事業紹介動画
  • セミナー動画
  • 導入事例のインタビュー動画
  • 製品カタログや商品マニュアル動画

4.まとめ

コンテンツマーケティングは、オンライン・オフラインのあらゆるコンテンツを使って、ユーザーの態度変容を促す活動です。従来の飛び込み営業やテレアポといった営業手法だけでは通用しなくなっているなか、コンテンツマーケティングは顧客との長期的な関係構築に役立ちます。コンテンツマーケティングは短期的に結果が出るものではありません。効果が出ないからと途中で投げ出さず、コンテンツをコツコツと作る体制を作ることも大切です。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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