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コンテンツマーケティングは戦略が重要!具体的な手順や手法を分かりやすくプロが解説します

コンテンツマーケティングは戦略が重要!具体的な手順や手法を分かりやすくプロが解説します

コンテンツマーケティング戦略を立てたいと考えているものの、どのように考えれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。

コンテンツマーケティングで成果を出すためには、事前に計画を立てて、中長期的な目線での取り組みが求められます。

本記事では、コンテンツマーケティングの重要性や、取り組む手順、成功事例について紹介します。

目次

1.コンテンツマーケティング戦略とは

コンテンツマーケティングとは、自社で独自のコンテンツをつくり、ユーザーに役立つ情報を適切なタイミングで提供することで、顧客との関係をつくり、顧客から商品を選んでもらう手法です。コンテンツマーケティング戦略とは、このマーケティング手法を使い、自社の利益を最大化するための戦略を立てることを意味します。

ここでは、コンテンツマーケティングが戦略上どのような役割を果たすのか、解説します。

有益な情報を届けユーザーとの関係を作る

コンテンツマーケティングの役割は、有益な情報を届けユーザーとの関係をつくることです。コンテンツマーケティングで自社のオリジナルコンテンツを作成し、必要とするユーザーの元へ届けることで、顧客は企業やサービスへの信頼を高め、関係が構築されます。

またSNSでのコンテンツマーケティングを行うと、ユーザーの生の声を直接集め、ユーザーに直接声かけをし、ユーザーの声を集めることも可能です。

顧客の啓蒙により行動変容を促す

コンテンツマーケティングは、顧客の啓蒙に効果を発揮します。企業側がユーザーに役に立つ情報を伝えることで、顧客に自身の問題を認識してもらい、商品の必要性を感じてもらうことです。

顧客が自身の問題に気づき、商品の必要性が理解できた結果、行動変容が起こり、売り手側が「買ってください」とPRせずとも、顧客の方から問い合わせがくるようになります。

2.コンテンツマーケティング戦略はなぜ重要か

コンテンツマーケティングで成果を出すためには、事前に戦略を立てることが大切です。なぜ戦略が必要なのか、その理由について解説します。

中長期的な取り組みが必要

コンテンツマーケティングでは、中長期的な取り組みが必要です。コンテンツマーケティングでは、顧客との関係をつくり、顧客の信頼関係が形成されることで成果につながります。

しかしそのためには、継続的な情報発信や交流を通じて、交流し続けることが大切です。

取り組み方を間違えると成果につながらない

戦略のないコンテンツマーケティングでは、取り組み方が間違ったものになり、成果につながりません。コンテンツの数と質を追求し、成果が出ているかどうかの分析・検証も求められます。

コンテンツマーケティングの運用では複数人が関わりますが、戦略がなければそれぞれの認識がズレてしまい、誰に何を発信するのか曖昧になってしまうためです。

上記で取り上げたように、成果は中長期的に見る必要があるため、取り組み方を間違えると、半年から1年分の取り組みを無駄にしてしまいかねません。

資源を最適化する

コンテンツマーケティングは戦略を決めることで、資源を有効活用できます。WebサイトやSNS、メールなどコンテンツマーケティングでは、さまざまな手法が取り入れられるため、どのような戦略を取り入れるか絞り込みが必要です。

方向性を決めないまま、色々な選択肢を取り入れると、コストや必要な人員の数が膨れ上がり、十分な運用はできません。

方向性を決めておくことで、人員やコストを必要なところにだけ注力できるため、費用対効果を最大限に高められます。

3.コンテンツマーケティング戦略を立てる手順

コンテンツマーケティング戦略を立てる際には、現状分析からはじめ計画的に進めることが大切です。ここでは、コンテンツマーケティング戦略を立てる手順について解説します。

現状分析

コンテンツマーケティング戦略を立てるためにはまず、現状の課題分析が必要です。会社全体で抱えている課題を調べ、現在取り組んでいる施策内容があれば、その取り組み内容と効果を確認します。調べるべき項目としては以下の5つがあるでしょう。

  • 既存の顧客層
  • 競合他社の取り組み
  • 自社の強みや弱み
  • 顧客の悩みやニーズ
  • ユーザーの好みや行動傾向

これらの点について分析し、どのような取り組みが必要なのか、仮説も立てておくと効果的です。仮説を立ててから、目的を設定することで、コンテンツマーケティングの成果を最大化できるでしょう。

ゴール設定

ゴールを設定する段階では、現状の課題と優先度などから、数字のような、定量的に把握できるもので決めることが大切です。具体的には以下のような設定ができます。

  • コンバージョン率を〇〇%にする
  • お問い合わせ件数を〇〇件に増やす
  • コンテンツの離脱率を〇〇%に抑える

上記のように、達成したかどうか、はっきりと判断できることが大切です。

ペルソナ設定

ゴールが決まったら、ペルソナの設定を行います。ペルソナとはターゲットのことで、ターゲットの内容について、より具体化したものです。ペルソナ設定をする際には、一人の一個人レベルまで具体化する必要があります。

  • 性別・年齢
  • 会社
  • 部署
  • 価値観
  • 趣味
  • 性格

これらの点まで詳細に考えておくことで、ターゲットにその情報は本当に必要かどうかを判断しやすくなります。

ゴールまでのプロセスを設計する

ペルソナが決まったら、最終的に設定したゴールにどのようなプロセスで到達するのか、その流れを考えましょう。そのプロセスを設計する上で、カスタマージャーニーやコンテンツマップの作成が効果的です。

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、顧客が商品を知ってから購入するまでのプロセスを具体化したものです。大まかに購入までのプロセスを以下のように分類します。

  • 認知・興味
  • 情報収集
  • 比較検討
  • 購入

それぞれのプロセスで、顧客がどのような心理状態なのか、どのような情報を欲しているかを検討することで、次のステップに必要な行動を決められます。

参考記事:BtoBにおけるカスタマージャーニーマップとは?【無料テンプレ配布中】ペルソナ記入方法付き

コンテンツマップ

コンテンツマップとは、顧客のプロセスごとに、必要なコンテンツは何かを決める手法です。カスタマージャーニーで紹介した4つのプロセスごとに、「このプロセスではどのようなコンテンツが必要か」「どの手段で実施するのが適切か」を検討します。

コンテンツマップを作ることで、実際に作成する際に、制作側が何を意識すべきかの明確化が可能です。カスタマージャーニーとセットで実践することで、より効果を発揮します。

手法の決定

コンテンツマーケティングで導入する手法を決定します。例えば以下のものが挙げられるでしょう。

  •  コンテンツSEO
  •  広告からの流入
  •  SNS
  •  メールマガジン
  •  外部サイトからの流入
  •  直接流入

会社のリソースにもよりますが、これらのコンテンツは1つだけで運用するよりも、複数のコンテンツを組み合わせ、それぞれの相乗効果を狙うのが効果的です。

制作体制の整備

手法が決まったら、必要な人員や工数もある程度明確になるため、制作体制を整備します。

  • 担当者は誰か
  • 効果検証はいつ、どのように行うか
  • 制作者はだれか、何人で行うのか
  • 着手に必要なものは何か

事前にゴールとペルソナを具体的に決めておくことで、上記内容のすり合わせもスムーズに進められるでしょう。

コンテンツ制作は成果がすぐに出ず、制作の緊急性も低いため、手が止まりがちです。環境を整備し、効率的に記事作成できるペースが出来ていると、無理のない運用ができるでしょう。

スケジュール作成

担当者ごとに、具体的なスケジュールを作成していきます。具体的には以下のものを決めておくことが大切です。

  • 担当者と担当者ごとの業務内容
  • 制作ペースと管理の流れ
  • 内製するか、外部に発注するか
  • 効果測定の方法

ここまで決めておくと、実際の運用もトラブルなく進めやすくなるでしょう。

コンテンツ作成

コンテンツ作成は、ペルソナに合わせ、質が高いコンテンツを作ることが大切です。コンテンツを作成する際には、記事の大まかな内容を決める構成作成からはじめ、記事作成を行います。

コンテンツはそれぞれに役割があり、顧客の行動プロセスのどの段階に該当するか意識したコンテンツ作成が大切です。

例えば、認知を目的にしているのであれば、SEOライティングを意識し、できるだけ多くのアクセスが集まるようなコンテンツづくりを目指します。

意思決定や購入の段階にある人に向けてであれば、商品の魅力や他社商品との違いを紹介し、「購入したい」と思わせることが大切です。

PDCAサイクルを回す

コンテンツマーケティングでは、作成後に効果測定し、必要に応じて、既存記事のリライトなどの作業が発生します。効果測定ではさまざまなものが測定できますが、目的に合わせて調査内容を決めておくことが大切です。

  • コンテンツのアクセス数
  • 訪問者の性質
  • ゴールや目標との差異

これらの点について、現状で得られている成果がないか、改善するポイントは何か、さまざまな観点で分析することが大切です。

4.コンテンツマーケティング戦略の成功事例

コンテンツマーケティング戦略は目的によって、具体的な取り組み内容に違いがあることを知っておくことが大切です。ここでは、コンテンツマーケティング戦略を導入して成功した企業の事例を紹介します。

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車はオウンドメディア「トヨタイムズ」を運営しています。このメディアでは、トヨタの取り組み内容や、企業としての想いを発信し、読者からの共感を集めることに注力しています。

CMやTwitter、YouTubeでも展開し、複数メディアで相互作用を生み出している点も特徴です。オウンドメディアの記事は、外部発注で作られることも多いのですが、一部のコンテンツは社内で作られています。

freee株式会社

会計freeeは「経営ハッカー」という企業の会計に関わるオウンドメディアを運営しています。会計に関するニーズについて、コンテンツSEOに注力しており、リスティング広告も出している点が特徴です。

リスティング広告とは、検索連動型広告と呼ばれ、検索結果の上部や下部に広告費を出すことで掲載できる種類の広告です。検索画面に表示される際には「広告」「PR」のように書かれています。

画像を多く使用することで、読者が悩むことがないよう、視覚的な工夫が多くなされている点も特徴の1つです。

HubSpot Japan株式会社

HubSpotは、社名と同様のオウンドメディアを運用しています。HubSpotは、インバウンドマーケティングに関するツールを運用している会社ですが、主には、サービスの使い方などの困りごとを解決できるコンテンツ作成が特徴です。

自社サービスに関する使い方の情報を多く発信することで、問い合わせ件数が減るだけではなく、サービス導入に関するプロモーションにもつながっています。

5.まとめ

本記事では、コンテンツマーケティングの戦略を立てる意義や、立てる手順、導入事例について紹介しました。コンテンツマーケティング戦略の’成果は、すぐに出るものではないため、中長期的な目線での取り組みが大切です。

中長期的な取り組みを続けるためには、事前に体制を整え、適切な手順で準備を進める必要があります。

コンテンツマーケティング戦略についてより知りたい方は以下の記事もご覧ください。

参考記事:「成果に乏しいSEOを改善する手順とは?実施しやすい施策7つを解説

参考記事:「コンテンツSEOとは?概要・メリット・作り方の手順を徹底解説


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
BeMARKE編集部

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