お悩み回答
読者からのお悩みにBtoBマーケティングのプロが答える企画の第18弾は、IT企業のマーケティング担当者の「リード獲得施策においてターゲットを絞り込むべきか広めに設定すべきか」というお悩みです。BeMARKEナビゲーターの前田 直也がお答えします。これまでのお悩み回答記事一覧はこちら
ターゲットの業界と企業規模を絞り込んだ上でWebでのリード獲得施策としてリスティング広告を運用中です。しかし成果につながらずターゲットのリードを取り切ったのではと懸念しています。このままターゲットを絞り込んだリード獲得施策を継続すべきか、ターゲットを広めにとらえるべきか。次の打ち手をどう考えるべきでしょうか。
IT企業のマーケティング担当者。BtoBマーケティング8パターンのうち「直接販売で営業が介在する企業の戦略」パターン。ある程度の数のリストは保有しているが受注につながっていない。現在はリスティング広告施策をメインに行っている。マーケティングの体制が十分ではなく、いかに効率的に確度の高いリードを獲得できるかが課題。
まずターゲットとなる企業の市場規模を調査レポートなどを参考に確認しましょう。
次にマーケティングファネルを元に各フェーズの想定ターゲット数にあわせて施策にかける費用を調整して行くのが良いでしょう。
マーケティングファネルは商材の市場成熟度によってフェーズごとの母数が大きく変わることがあります。相談者様の状況から認知・興味関心フェーズに留まっているユーザーが多く、情報収集・比較検討に至っているユーザーが少ないと考えられます。
認知・興味関心層から次のステップに進める施策も同時に考えていくための仕組みを作っていくことも必要です。
短期的視点による解決策としては広告クリエイティブのターゲットごとの出し分けがおすすめです。そのためにもまずLPの訴求内容がターゲットニーズに合致しているのかを検証・分析しましょう。そして業種別・企業規模ごとなどより細かいセグメントで訴求内容をABテストするのも良いでしょう。
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ターゲット企業向けにモチベーション段階別のホワイトペーパーを作成しその反応を見て検討度合いを確認するというように、広告から集客した後にターゲットを選別するのが良いと思われます。
次にリードの育成を目的としたシナリオに沿ったコンテンツ制作を進めましょう。ホワイトペーパーや記事コンテンツ、ウェビナーへの導線設計を整理すると良いでしょう。
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また長期的には啓蒙コンテンツによる認知獲得を目指しましょう。ターゲットとする市場に認知・興味関心層が多いことを考えるとサービスカテゴリにおける第一想起をいかに得られるかが重要です。
株式会社アジタス BeMARKE事業部 マネジャー/ナビゲーター
ウェビナーの企画運営やWebメディアを活用したリード獲得・案件創出支援を経験。SaaS企業やHRTechならではの課題や、分業型営業体制で生じやすいチームの分断にまつわる課題に詳しい。