基本ノウハウ
MAを選定するにあたって何を比較すべきなのか分からないとお困りではありませんか?
MAは「コストが安いから」「高機能で何でもできるから」などの理由で選ぶと、導入後に使いこなせない事態になりかねません。大切なのは、「自社の行いたい施策に対して必要な機能を備えているか」「施策のボトルネックを解消できる機能が備わっているか」です。
そこで本記事では、機能面から主要なMA6つを比較しています。また、それぞれのMAの特徴や機能の概要についても解説しています。自社にマッチしたMAの選定に役立ててください。
MAを検討するにあたって、価格や機能、想定リード数、サポート体制など、さまざまな比較軸がありますが、今回は、主要なMA6つを機能面から比較しました。
MAを選定するにあたって、「自社の実施したい取り組みを実現できる機能がそろっているか」「自社のボトルネックを解消できる機能があるか」の2点を押さえることが大切です。例えば、「MAを使ってスコアリングしたい」と思って導入しても、そもそものリード数が少なければ期待するほどの成果は上げられません。「スコアリング機能の有無」だけでなく、ボトルネックであるリード数の少なさを解消する「リードジェネレーション」に役立つ機能の有無も見る必要があるのです。
今回は、24個の機能について比較表を作成しています。自社の実現したいポイントやボトルネックを明確にした上で、比較表を活用することがおすすめです。項目の詳細については、「3.MAを比較するときの項目」で紹介しています。
ここでは、比較表で紹介している6つのMAの特徴を紹介します。
Synergy!LEADは、Salesforceを既に導入しており、これからMAを導入する企業におすすめです。Salesforce上で動くMAとなっており、メール配信、フォーム作成、Webトラッキングの機能に特化しています。機能が絞られていることに加え、直感的に使いやすいUIになっているため、操作に手間取ることはないでしょう。また、自社の使いたい機能だけ選択して契約することも可能で、コストを最適化できます。
BowNowはこれからMAを導入しようと考えている企業におすすめのMAです。スコアリングやシナリオ設計といった複雑な機能をあえて省き、メールによるナーチャリングやホットリードの発見といったマーケティング活動の基本を実施する機能に特化しています。また、完全無料のフリープランがあるため「MAを使ってみたい」「効果を示して上司を説得したい」「最低限のできることからやってみたい」といった企業が、最低限のコストで始められます。
HubSpot Marketing Hubは、Webサイトの強化や良質なコンテンツの提供を通して、ユーザーからのCVによるリード獲得に役立ちます。LPやCTA作成といったコンテンツを作るための基本の機能に加え、コンテンツをより良くするために役立つSEO分析機能が搭載されています。Web上の施策をサポートする機能が充実しており、Webマーケティングに必要な機能をそろえています。
SATORIは、比較的新しいMAであり、デジタルマーケティングを前提とした機能が多くなっています。特徴的なのは、実名リードだけでなく、匿名リードの行動履歴を管理できる点です。リード情報を取得できていないリードを匿名リードとして扱い、セグメントも可能です。LP作成やフォーム作成など、基本的なリード機能も備わっているため、より幅広い層に対してのリードジェネレーションの実現を目指せます。
Marketing Cloud Account Engagementは、見込み顧客の増加・関心の育成・優先付けによる商談機会創出の後押しなど、一連のプロセスを自動化できる機能がそろっている高機能なMAです。マーケティング効果を分かりやすく可視化して、改善アクションを促すことで、マーケティング効果の増大にも期待できます。
営業組織がメインの企業におすすめのMAです。「名刺管理」「SFA」「見込み顧客の発見」など営業に役立つ機能が備わっています。「お客様カルテ」として過去の営業活動や顧客の興味・関心などがまとめられており、商談前の情報確認が簡単にできます。課題に合わせてプランを選択できたり、拡張性があったりと自社にマッチしたMAにしやすい点もメリットです。
MAを比較するにあたって、何を実現したいか、ボトルネックがどこにあるかによって見るべき項目が異なります。実現したいことやボトルネックの解消のためにどんな機能が必要なのか、具体的にどのような機能なのかを紹介します。
MAで実現したいこと | 機能 |
---|---|
【1】戦略設計 | シナリオ設計 |
【2】リードジェネレーション | 名刺管理 LP作成 フォーム作成 CTA作成 パーソナライズ SEO分析 チャットボット ABテスト |
【3】リードナーチャリング | メール一斉配信 シナリオ・ステップメール配信 トリガーメール配信 過剰送信防止 VoIPを使用した通話機能 |
【4】リードクオリフィケーション | スコアリング |
【5】運用・改善 | アナリティクス カスタムレポート アトリビューション分析 |
【6】営業活動サポート | CRM・SFA機能 パイプラインレポート |
【7】施策管理 | 広告管理 SNS管理 リアルイベント管理 ウェビナー管理 |
顧客が購買に至るまでの行動を仮定し、各プロセスごとにどんなコンテンツを配信するか、どんなメッセージを送るかなどの戦略を考える上で、シナリオ設計機能が役立ちます。
機能 | 概要 |
---|---|
シナリオ設計 | 「メールのURLをクリックしたら次のメールを送る」「商品ページに○分滞在したら商品案内を送る」など、リードの属性・状態・行動に応じて、自動的に行うアクションを設定する機能。 |
MAを使ってリード獲得を効率化したい場合は、以下に挙げる項目を特にチェックすることがおすすめです。
機能 | 概要 |
---|---|
名刺管理 | 獲得した名刺を取り込み管理する機能。 検索性が高く、名刺を探す手間が省ける。また、社内の誰が接点を持っているか、どんなことに興味があるかなどの情報を共有できる。名刺管理ツールと連携できるものもある。 |
LP作成 | 特定の商品やサービスを案内するためのページを手軽に作成できる機能。 LPの作成を他企業に頼むとコストがかさんでしまうが、MAを使えば効率的に作成できコストを抑えられる。 |
フォーム作成 | お問い合わせや申し込みフォームを手軽に作成できる機能。 フォーム入力前のWeb閲覧履歴やリード獲得のタイミングを把握でき、営業活動に生かせる。 |
CTA作成 | Webサイト上でユーザーの行動を喚起させるためのテキストや画像を作成できる機能。 Webサイトやメール、LPなどさまざまなところにCTAを設置できる。 |
パーソナライズ | ユーザーの個々の行動履歴に応じて提供するコンテンツを出し分ける機能。 Webサイトの仕様やポップアップなど、施策によって出し分け方が違うので、できること、できないことの確認が必要。 |
SEO分析 | Webサイトやコンテンツなどが検索エンジンに評価されているかを分析する機能。 現状の課題や、成果につながっているポイントを見つけやすくなる。 |
チャットボット | チャットボットを手軽に作成できる機能。 コーディング不要なものが多く、チャットボットのシナリオも簡単に作成可能。 |
ABテスト | コンテンツを表示するパターンを変え、それぞれの成果を比較する機能。 成果の高いパターンを見つけられれば、Webサイト全体のCV増加につながる。 |
MAによってリードナーチャリングを効率化したい場合は、以下の点をチェックしましょう。
機能 | 概要 |
---|---|
メール一斉配信 | メールを一斉配信する機能。 送信上限数を確認すると良い。 |
シナリオ・ステップメール配信 | 特定の商品やサービスを案内するためのページを手軽に作成できる機能。 顧客の状況に合わせて定期的にメールを送信することで、顧客との関係構築が可能になる。ステップメールを効率的に送るには、シナリオ作成が必要。 |
トリガーメール配信 | Web上の特定の行動に合わせて自動的にメールを配信する機能。 会員登録時のお礼メールやコンテンツダウンロード時の関連情報の提供などができる。 |
CTA作成 | Webサイト上でユーザーの行動を喚起させるためのテキストや画像を作成できる機能。 Webサイトやメール、LPなどさまざまなところにCTAを設置できる。 |
過剰送信防止 | メールを過剰に送信することを防ぐ機能。 期間内に送信するメールの上限を設定できる。過剰なメールは印象が悪くなる可能性がある。 |
VoIPを使用した通話機能 | インターネット回線を使って通話する機能。 インサイドセールスを導入するとき、新たに回線を増やす必要がない。通話録音やレポート機能があり業務改善にも役立つ。 |
MAでリードクオリフィケーションを行う場合、スコアリング機能を活用することが一般的です。スコアリング機能に加えて、購買に近いホットリードを抽出、通知してくれる機能もあると便利でしょう。
機能 | 概要 |
---|---|
スコアリング | ユーザーの行動に対して点数を付与する機能。 点数が高いほどユーザーの購買意欲が高まっていると考えられる。一定の点数を超えたユーザーを営業に渡せば、効率的に商談や受注につなげられる。スコアリングを行う際、顧客の行動シナリオを作りつつ、施策ごとに点数の重み付けを行うことで、より精度の高いスコアリングが可能になる。 |
MAを効率的に運用したり、マーケティング活動を改善したりするための機能としては以下の3つが挙げられます。アトリビューション分析は、今回紹介したMAには搭載されていませんが、広告の分析を行う上では必須の機能です。
機能 | 概要 |
---|---|
アナリティクス | サイトに訪れたユーザーの行動を分析する機能。
人気のコンテンツやCVに至る流れなどを把握でき、改善につなげられる。 |
カスタムレポート | 知りたい指標を自由にカスタマイズし、レポートにする機能。 必要な情報を定期的に自動でレポート化してくれるため、レポートにかかっていた時間を他の作業に使える |
アトリビューション分析 | 展示会や広告、記事コンテンツなど、成果に至るまでのあらゆる施策の貢献度を分析する機能。 今まで効果の測定が難しかったセミナーやメールなどの施策も可視化し、費用対効果を確認できる。 |
MAはマーケティング活動だけでなく、営業活動のサポート機能を備えているものもあります。営業効率を上げたいと考えている場合は、以下の項目を確認しましょう。
機能 | 概要 |
---|---|
CRM・SFA機能 | 顧客情報や営業活動情報を管理する機能。 CRM・SFA機能がなくても、他のCRM・SFAと連携できる場合もある。 |
パイプラインレポート | 初回アポから受注までの流れを可視化、分析する機能。 営業活動を可視化し、ボトルネックを見つけやすくなり、改善につなげられる。 |
MAによってさまざまなマーケティング施策を管理することで、分析・改善につなげられます。自社の行う施策を考慮して、MAを決定しましょう。
機能 | 概要 |
---|---|
広告管理 | 広告を管理する機能。 広告をクリックしてからのユーザーの行動やエンゲージメント率などを把握できる。 |
SNS管理 | SNS経由のアクセス解析やコンテンツを投稿する予約ができる機能。 |
リアルイベント管理 | 展示会やイベントの事前準備から事後フォローまでを効率化する機能。 事前の申し込み管理や開催中の来場者管理、開催後のメール配信機能などが含まれている。 |
ウェビナー管理 | 告知ページや申し込みフォーム、参加者リストなどを作成、管理する機能。 開催後にお礼メールや資料を添付したメールなどでフォローアップできるものもある。 |
本記事でご紹介した6社を含む合計25社の「MA機能比較表」をお配りしています。今回解説した機能面だけでなく、ご質問の多い初期費用、月額目安やプラン内容なども比較しています。ぜひお役立てください。
今回は機能面から6つのMAを比較して紹介しました。MAを活用して成果を上げるためには、価格や機能の数だけで見るのではなく、自社の実施したい施策にマッチした機能を備えているかを判断する必要があります。今回紹介した比較項目を参考に、自社にマッチしたMAを選定してはいかがでしょうか。
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