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ランディングページとは?特徴や制作メリット・留意点を解説

ランディングページとは?特徴や制作メリット・留意点を解説

ランディングページは、訪問者に企業のサービスを利用してもらう際に重要な役割を果たします。しかし、どのようなページなのか、成果を出すためのポイントが分からない方も多いのではないでしょうか。本記事ではランディングページの特徴や制作するメリット、留意点まで解説します。

目次

1.ランディングページとは

ランディングページは狭義の意味と広義の意味の2種類があります。狭義の意味は訪問者を資料請求、お問い合わせなど誘導するよう制作された、1ページ完結のWebページのことを意味します。Web広告のリンク先として設定されることが多いページです。一般的にランディングページというときはこちらを指します。

広義では、訪問者が最初にアクセスしたWebページのことです。Googleアナリティクスで使われるランディングページという言葉は、広義の意味の方で使われます。

今回は、狭義のランディングページの特徴を3つ紹介します。

  • 縦に長いレイアウト
  • 最小限のリンク
  • 自由なデザイン

縦に長いレイアウト

ランディングページの特徴は、縦に長いレイアウトになっていることです。必要な情報を順序立ててすべて盛り込み、1つのページにまとめられているため、情報量が多くなりがちです。

ランディングページは会社の商品やコンバージョン(CV)を目的として作られています。CVとは、サイト運営者がWebサイトの閲覧者に起こしてほしい行動です。ランディングページで紹介しているサービスや商品への申し込みなどが該当します。CVはランディングページの目標となる重要な指標であり、ページごとに設定されます。

最小限のリンク

ランディングページはそのページでCVを取ることが目的のため、CVを取る目的以外のリンクは設置しません。リンクを不用意に増やすことで、目的以外の行動につながる情報やリンク、移動ルートができ、離脱率が上がる可能性があります。通常のWebサイトのように、他のページにアクセスできるメニューバーやサイドバーなども設置されていないケースが多くあります。

自由なデザイン

ランディングページはCVが目的のため、視覚的にインパクトを与えやすく、訪問者に強い印象を与えやすいことが特徴です。サイドバーがなく、横幅も自由に使えるため、デザインの自由度が高くなっています。

大きな画像や印象的な画像を使いやすく、通常のWebページのような制約も少ないため、訴求力の高いページが制作できます。

2.ランディングページ制作の3つのメリット

ランディングページは他のページよりも優れている点があります。ここでは、以下3つのメリットについて解説します。

  • 訪問者をCVに誘導しやすい
  • 意図した順番に情報を伝えられる
  • 改善すべき箇所が分かりやすい

訪問者をCVに誘導しやすい

ランディングページは、CVとして設定した行動に顧客を誘導しやすい点が特徴です。一般的なページでは、回遊性を高めるため、情報がさまざまなページに展開されています。例えば、関連記事の添付やサイドバーのメニューなど、必要な情報を訪問者が探しやすいように配慮されていることが一般的です。

ランディングページでは、ページの訪問者にCVの誘導以外に、訪問者のページ移動する要素を最小限に抑えられるため、顧客をCVとして設定した行動にまっすぐ向かわせるよう設計できます。

関連記事:CVRとは?計算方法とCVRをUPさせるための6つの施策を紹介

意図した順番に情報を伝えられる

ランディングページは、サイト製作者が意図した順番に情報を伝えられ、CVにつながる確率を上げることが可能です。

例えば、SEO対策を施したページの場合、読者の悩みに対して、記事を作成することが一般的です。Webサイトの回遊性を高めるため、関連記事の添付をするなどして、ランディングページ以外の別のページに誘導することも多々あり、理想的な順番で情報を届けられません。しかし、ランディングページでは設定したCVを目的にし、伝えたい情報を最適化された状態で訪問者に見てもらえます。

改善すべき箇所が分かりやすい

ランディングページは改善すべき内容が分析しやすく、原因追求も容易な点がメリットです。通常のページの場合は、どのページに問題があるか、サイト全体の問題が関わっている可能性があり、改善点を見つけるのは容易ではありません。一方でランディングページは、1ページに1つの製品やサービスについての情報がまとめられており、1ページのみ修正するだけで済みます。

改善すべき場所を発見する方法として、A/Bテストがあります。A/Bテストとは、特定の要素のみを変更したAパターンとBパターン2種類のページを準備し、どちらのCV率が高いのか計測する方法です。このような方法を利用し、どちらのCV率が高いのか、ページの結果を簡単に比較できます。

関連記事:ABテストとは?意味がない?注意点・具体的なやり方からおすすめのツールまで紹介

3.法人向けランディングページの特徴

ランディングページの中でも、BtoB向け製品・サービスを扱う場合、BtoC向けの製品とは異なる特徴があります。ここでは、どのような特徴があるのか、解説します。

リード(見込み顧客)獲得が目的

BtoB向けの製品やサービスでは、直接商品の申し込みをCVとして設定するのではなく、リード(見込み顧客)獲得を目的にすることが一般的です。具体的なCVの例としては、ホワイトペーパーのダウンロードや資料請求、お問い合わせなどがCVとして設定されます。

BtoBのサービスは、BtoCのサービスのように、訪問者がランディングページから購入を即断することがほぼありません。そのため、企業名、部署、担当者名、メールアドレスなどのようなリードの情報を入手することで、商談につなぐための前段階の準備をする必要があります。

関連記事:リードジェネレーションとは?手法やナーチャリングとの関係も解説

企業ベネフィットを伝えることが重要

BtoBのランディングページでは、BtoCのように個人の感情に訴えるアプローチではなく、サービス導入によってどの程度の利益や成果が得られるのかというベネフィットを伝えるアプローチが重要です。

BtoCの場合、訪問者が購入の意思決定権を持っていることが多く、「ほしい」と思わせることが、サービスの購入に大きく影響します。そのため、視覚的なインパクトや分かりやすいキャッチコピーが効果的です。

しかし、BtoBの場合、サービスの購入は理性的な判断となることがほとんどです。サイトの訪問者が商品購入の意思決定権を持っていないケースが多々あり、その場で決断せずに上司や経営者に判断を求めることも多々あります。

そのため、ランディングページでは、サービスを導入することで、企業にどのようなベネフィットがあるのか、理路整然とデータを交えながら具体的に伝えることが重要です。

4.ランディングページをどこで制作するか

ランディングページを制作する場合には、外注と社内制作の2つの選択肢があります。ここでは、それぞれの手法のメリットとデメリットについて解説します。

業者に依頼する

業者に依頼する場合、コストがかかりますが、効果的なランディングページを作れる可能性が高い点が特徴です。ランディングページは自由に制作できるものの、成果を出すためには専門的なノウハウが必要です。

CV率を上げるためには、効果的なデザインや人を納得させるデータの提示、ボタン設置の工夫など、複数の要素が関係します。これらの要素を自社だけで押さえて制作するのは簡単ではありません。

ランディングページ制作の相場は10~60万円程度と幅がありますが、制作会社には高い専門知識があるため、それだけの効果が期待できます。金額が変動する要素としては、撮影の有無、ページの長さ、レスポンシブ対応、公開後の改善作業があるか、などの要素が関係します。

社内で制作する

社内で制作するメリットは、コストをかけずに運用できることです。社内のデザイナーや低コストで運用できるランディングページ制作サービスを利用するなどの方法があります。効果的なランディングページを簡単に作成できるツールもあり、一部のサービスは無料でも利用可能です。専門知識がない場合でも、一定水準のランディングページを制作できます。

しかし、社内で専門的なノウハウやスキルがない場合、工数がかかることで、かえって費用が高くつく可能性がある点に注意しなければいけません。場合によっては外注する方がコストを抑えられる可能性もあるため、社内で制作する場合には、必要な工数や人件費を計算に入れて検討する必要があります。

5.ランディングページ制作で留意すべきこと

ランディングページの制作は通常のWebサイトとは性質が異なる点があります。どのような点に注意すべきか、次で解説します。

広告とセットで扱う

ランディングページはWeb広告の運用とセットで扱うことが重要です。Web広告のクリック先としてランディングページが設定されることが多く、Web広告との動線から考える必要があります。Web広告には、リスティング広告やSNS広告などの種類があり、それぞれの特徴を理解して広告を設置することが大切です。

例えばリスティング広告の場合は自社の課題を把握している層に、SNS広告の場合は課題を把握できていない層にアプローチできます。ランディングページ制作の際には、それぞれの広告の特徴をとらえ、想定される訪問者に合わせてランディングページを作ることが重要です。

制作後も継続した運用が必要

ランディングページは継続した運用が必要です。アクセス数やCV数を計測し、一定量のデータを集めて改善点の分析や改善策の実施を進める必要があります。ランディングページで成果を出すためには、このための修正依頼や修正のための費用が欠かせません。

また、Web広告を運用する場合には、広告掲載費が継続的にかかるため、費用対効果を考えて運用し続ける必要があります。

SEO効果は薄い

ランディングページはページの性質上SEO対策との相性が良くありません。GoogleやYahoo!の検索順位を決めるクローラーというプログラムは、Webサイトの文字内容を読み取り、Webサイトの評価をしています。しかし、ランディングページは画像を多用する傾向があり、デザイン上の理由で文字を画像化することも珍しくありません。その結果、ランディングページは文字データが少なくなるため、検索エンジンからの評価は得られにくくなります。

また、画像が多く情報量が多いページは、ページが表示されるまでの時間が長くなりがちな点も問題です。検索エンジンの評価基準として、ページ読み込みの速さも対象となっているため、評価に悪影響を与えます。

SEO対策をし、検索順位を上げたい場合には、ランディングページ以外のページを制作する必要があります。

6.まとめ

ランディングページは商品への問い合わせや資料請求につなげ、企業の利益を出す上で重要な役割を果たします。効果的に商品やサービスを伝え、導入するベネフィットを効果的に伝えることが大切です。

ランディングページの制作には、他のWebページとは異なる特徴があり、高いデザイン力や魅力を効果的に伝えるための技術が必要です。また、継続して運用し、課題分析と改善のプロセスを繰り返す必要があります。効果的なランディングページ制作の参考にしてください。


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BeMARKE編集部
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