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営業の行動管理とは?メリットから方法まで解説【エクセルテンプレートおすすめ5選!】

営業の行動管理とは?メリットから方法まで解説【エクセルテンプレートおすすめ5選!】

営業活動がなかなか成果に結びつかない、目標達成が難しいなど、企業の営業部門はさまざまな課題を抱えがちです。これらの課題は、営業活動を可視化しメンバーの行動を数値化し管理する「行動管理」によって解決できる可能性があります。

本記事では、営業における行動管理とは何かを解説するとともに、行動管理によって得られるメリットや営業の行動管理に活用できるエクセルテンプレートを紹介します。

目次

1.営業における行動管理とは

営業における行動管理とは、営業の各メンバーが目標を達成するために必要な行動を管理することを意味する言葉です。

行動管理では、各メンバーの行動を数値化することにより、個々人の営業スタイルを客観的に把握して、課題を見つけ改善に向け働きかけていくことが重要です。

営業において管理すべき指標については、次項にて説明します。

2.行動管理すべき項目

管理対象となる指標には、一般的に商談の件数、受注予定日、コール数、新規訪問数、有効商談数、訪問受注数、見積提出総額などがあります。

これらの指標のうち、どれを計測するのかは、組織や商材、営業プロセスによって異なります。具体的にどのような数値を管理すれば良いのか見ていきましょう。

コール数

コール数とは、メンバー個人が顧客にかけた電話の回数のことで、架電数とも呼ばれます。コールはアポイントの獲得を目的に行うことから、コール数はその後の商談や受注の件数に関わる重要な数値として管理する必要があります。

コール数の管理においては、架電数だけでなく、1つのアポイントを獲得するために必要な架電数や1コールあたりにかかる時間などを指標としましょう。これらの数値から、アポイント獲得に向け積極的に動いているのかを把握できます。

訪問数

訪問数とは、顧客と直接対面した回数のことです。架電からアポイントを取ったのち、何度訪問したか、どのくらいの時間をかけていたかを計測します。

また、アポイントのない訪問についても計測し、顧客との関係構築にどのくらいの時間を要しているのかを把握します。

受注までにかかった日数

受注までにかかった日数とは、初回訪問から受注までにかかった日数のことです。。一般的に初回訪問から日数がたつほど購入意欲が低下してしまうため、なるべく受注までにかかった日数を短縮できるよう働き変える必要があります。

商談内容

商談内容とは商談において、顧客に聞き取りをすべき項目をまとめ、各メンバーがヒアリングできているかを管理します。受注につなげるための一般的なヒアリング項目である、「BANT+C(Budget:予算、Authority:決定権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期、Competitor:競合他社)」を軸に自社に必要なヒアリング項目を定めましょう。

3.営業の行動管理による5つのメリット

営業部門において行動管理を実施することにより、主に次の5つのメリットを享受できます。

メンバーへの的確なフィードバック

各メンバーの行動を数値化することにより、客観的なデータをもとに個々人の課題を特定して、適切なフィードバックを行えるようになります。例えば、架電数が少ないメンバーに対しては見込み顧客に関する情報の収集方法や架電の頻度などに問題がないか情報を整理して、改善を働きかけることができます。

目標達成に必要な営業活動の可視化

個人の進捗だけでなく、チーム全体の進捗も可視化できるようになるのも行動管理のメリットです。行動管理によって、目標達成に必要な営業活動ができているのかを適宜見直すことができます。課題発見から改善への着手の迅速化も望めます。

営業部員の公平な評価

行動や成果を数値で管理することにより、営業部員の客観的な評価が可能になります。客観的な評価により、評価軸が明確になることで、被評価者の納得感も得られやすくなるでしょう。主観によらない公平な評価によって、メンバーのモチベーション向上の効果も期待できます。

営業活動の可視化による属人化の防止

行動管理によって、メンバーが行う業務に関する情報や進捗状況をチーム内で共有することも容易になります。これにより、急な休暇などで欠員が出た際にも、他メンバーが業務のフォローにあたれます。

その他にも、トップ営業の行動をデータとして管理し、他メンバーにトップ営業の行動を共有してよりよい営業活動を模索することも可能です。

自発的行動の促進

行動管理により達成すべき目標と目標達成に必要な活動を設定することで、各メンバーが取り組む業務や行動が明確化されます。自身が行う業務を把握できるようになり、自発的な行動が促されます。

4.営業における行動管理の方法

営業における行動管理の方法には、主に次の3つがあります。どのようにして行動管理を行うのか詳しく見ていきましょう。

紙による日報

紙による日報では、あらかじめ作成したフォーマットに営業部員が手書きで自身の行動を記入します。一般的には、営業活動終了後に記入と提出を行います。

紙による日報は比較的低コストで運用できるのが利点です。一方で、日報の紛失や情報流出のリスクがある点に注意が必要です。また営業活動終了後に手書きで日報を記入することは、営業部員への負担が大きく残業の原因になることもあります。

リアルタイムで情報を共有できないことから、行動管理にかかる時間が増加してしまう懸念もあります。

Excel管理

Excelであらかじめ作成したファイルに入力していく方式です。Excelファイルはデータの計算が容易で、紙と比較した場合は紛失リスクが低いという利点があります。

ただしExcelファイル自体が損傷したり、メンバーが誤って計算式を消してしまったりといったトラブルが発生する可能性があります。またExcelを用いたデータ分析には、Excelへの知見が必要です。

SFA(営業支援ツール)による管理

SFAとは、Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、営業支援ツールのことです。SFAの行動管理機能を用いることで、リアルタイムな情報共有が可能になります。また、データの自動集計やカレンダーによるタスクの可視化、収集したデータの分析も容易に行えるため、行動管理にかかる業務負担の効率化が可能です。

SFAを導入することで、手書きによる記入や手入力から発生するヒューマンエラーを防ぎながら、情報漏えいリスクにも対応できる利点があります。

5.営業の行動管理おすすめエクセルテンプレート     

これから営業部門で行動管理を実施したい企業は、次にご紹介するテンプレートを利用することでコストを抑えながら効率的に行動管理を行えるようになります。

Microsoft Office

Microsoft Excelを提供するMicrosoft社では、サイト上にてビジネスに活用できる各種テンプレートを無料で提供しています。営業活動に関するものでは、「顧客管理」「売り上げ目標管理表」「ビジネス振り返りシート」など、営業管理に関するテンプレートが豊富に用意されています。

費用をかけずに営業の行動管理に着手したい、行動管理を試験的に導入したい企業におすすめです。

bizocean

bizoceanは、約3万件の書式テンプレートがそろうサイトです。サイトトップページの検索バーにて「書式テンプレ」を選択し、検索窓に「営業管理」と入力して検索することで、さまざまなテンプレートをダウンロードして利用できます。

例えば「営業管理シート」では、業種に関係なく年間・月間・週間で営業計画を管理できるものから、業種別の営業管理シートもそろっています。

また、無料の会員登録を行うことで、700種類以上のテンプレートを無料で利用できるのも利点です。

エクセルカードHARI

エクセルカードHARIは、Excelでの各種データ管理を支援するソフトです。Excelで簡易的なデータベースを作成できる他、データの整理や検索、レポート作成も行えるようになります。

Excel上にデータ管理でよく使用するメニューを表示して入力の手間を軽減し、クラウドストレージを利用したファイルの共有も行えます。

エクセルカードHARIの料金プランにはフリー、スタンダード、ビジネスの3つがあり、まずは無料版から使用感を試せます。ビジネスプランでは、自社の利用目的や利用料に合わせたカスタマイズが可能です。

Excel Form 顧客管理

Excel Form 顧客管理は、Excelで簡単に顧客管理や売り上げ管理ができるテンプレートです。売上履歴の入力できるだけでなく、売上集計表や宛名印刷、CSV出力なども行えます。

シンプルで分かりやすく、直感的に操作できるため各種ツールの利用になれていない方でも安心です。同ソフトには無料版と有料版があります。まずは無料版を利用して、さらに活用したい場合は有料版を検討するようにすれば、コストをかけずに営業管理に着手できます。

HubSpot

HubSpotでは、サイト上に無料でダウンロードできるテンプレートを各種用意しています。その中の1つ、「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート」は営業の行動管理に活用できるテンプレートです。

このテンプレートでは、営業部門全体の売上や実績目標管理に加え、担当者別の売上や実績目標管理、顧客管理などが可能です。商談の現状を管理できる商談管理シートも付随されており、チーム内での情報共有や進捗状況の確認も行えます。

6.まとめ

企業の売上や利益に大きく関わる営業部門では、行動管理は重要な業務の一つといえます。しかし、行動管理のための日報作成や集計、分析は業務負担が大きく、とくに紙の日報を用いている企業では日々の情報をリアルタイムに管理・共有することは難しいでしょう。

効率的かつ効果的な営業の行動管理を望む場合は、本記事でご紹介したテンプレートやSFAを活用して、業務負担を軽減しながら行動管理の実現を目指してみましょう。

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この記事を書いた人

アイランド暁子
アイランド暁子 | ライター

広報コンサルティング、上場企業の広報宣伝部、人事部のマネージャーを経て独立。海外移住をきっかけにライターを始める。10年以上企業のオフィシャルサイト、マーケティング・人事系のサイトや記事制作に多数関わる。BeMARKEの理念に惹かれ編集部に在籍中。

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