ニュース解説
ウイングアーク1st株式会社は、売上高100億以上の営業部の役職者583名を対象に、営業組織の予算達成に関する実態調査を実施し、調査結果を発表しました。
「Q1.あなたは、予算達成状況のリアルタイムな把握ができていますか。」(n=583)と質問したところ、「常に把握できている」が49.4%、「部下からの報告にて把握している」が21.8%という回答となりました。
「Q2.あなたは、受注状況のリアルタイムな把握ができていますか。」(n=583)と質問したところ、「日次で把握している」が35.7%、「週次で把握している」が31.4%という回答となりました。
「Q3.あなたは、見込み商談数のリアルタイムな把握ができていますか。」(n=583)と質問したところ、「常に把握できている」が24.5%、「部下からの報告にて把握している」が34.1%という回答となりました。
「Q4.あなたは、予算達成における着地の予測ができていますか。」(n=583)と質問したところ、「予測できている」が67.4%、「予測できていない」が22.6%という回答となりました。
Q1で予算達成状況を「全く把握していない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.あなたは、どのような方法で予算達成状況を把握していますか。」(n=503)と質問したところ、「Excelシートの運用」が45.1%、「自社開発の専用システムでの運用」が16.7%、「予算管理ツールの運用」が15.6%という回答となりました。
「Q6.あなたは、予算達成にあたって、活動進捗や実績、顧客情報などのデータ活用はどの程度重要だと思いますか。」(n=583)と質問したところ、「非常に重要だと思う」が55.9%、「やや重要だと思う」が30.2%という回答となりました。
Q6で「非常に重要だと思う」「やや重要だと思う」と回答した方に、「Q7.現在の予算達成プロセスにおいて、どの程度でデータ活用できていますか。」(n=502)と質問したところ、「完全に活用できている(100%)」が10.6%、「ほぼ活用できている(80%以上)」が36.5%という回答となりました。
「Q8.デジタルシフトの過程において、社内調整・稟議過程で頓挫した経験はありますか。」(n=583)と質問したところ、「頓挫した経験がある」34.6%、「頓挫した経験はない」が40.0%という回答となりました。
Q8で「頓挫した経験がある」と回答した方に、「Q9.あなたが社内調整・稟議過程で頓挫した要因を教えてください。(複数回答)」(n=202)と質問したところ、「予算を圧迫すると判断されたため」が46.5%、「社内調整に時間がかかりすぎたため」が44.1%、「稟議内容の実施により工数がかかりすぎると判断されたため」が32.2%という回答となりました。
「Q10.あなたが所属する営業部内において、IT投資を実施していますか。」(n=583)と質問したところ、「実施している」が30.7%、「検討している」が15.6%という回答となりました。
大企業における営業管理の状況が分かるアンケート結果です。
データ活用の重要性を感じているという回答が、全体の8割を超えているものの、エクセルを使ったデータ管理が主流で、デジタルシフトに関する社内調整に苦戦しているなど、デジタル化に課題を感じている営業組織が多いという印象です。
エクセルは、項目や内容の変更に関するカスタマイズ性が高い一方で、複合的なデータ分析や更新性、即時性に関しては、デジタルツールと比べると劣る面もあるといえるでしょう。
デジタルシフトにかかるコストや工数に対して、データ活用によるメリットを重要視し推進していける企業が、今後、どれくらいのスピード感で増加していくのかという点に注目です。