基本ノウハウ
新規顧客を開拓し、売上アップを目指す上で欠かせない「営業リスト」。しかし、どのように作成すれば良いか悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
本記事では、効率的な営業リストを作成する方法からターゲット顧客の絞り込み方、リストの質を高めるためのポイントまで解説します。
なお新規開拓の営業手法については「新規開拓の営業手法とは?8つのアプローチ方法と成功のポイントを紹介」をご覧ください。
営業リストの概要と重要性、新規開拓に与える影響について解説します。
営業リストとは、新規開拓や既存顧客との関係を深めるために必要な顧客情報を整理したリストのことです。営業メンバー全員でリストを共有することで、営業活動を効率的に進められます。
営業リストには、企業名や担当者名、連絡先や過去のやり取り履歴などの基本情報のほか、特定のニーズや業種に関する情報を加えることがあります。
営業リストを作成することで、ターゲット企業を明確化し最適なアプローチ手法を選択できます。それによりターゲット企業が自社のサービスに興味を持ちやすくなり、成約率が向上します。
また情報を網羅的に整理し管理することで、営業活動の労力を軽減し、短期間での成果につながりやすくなります。さらに、常に最新の状態に保つことで、迅速かつ適切なタイミングでのアプローチが可能となり、競合他社に先んじて商談を進めることができます。
これらのポイントから、新規開拓において営業リストは重要な役割を果たすといえます。
営業リスト作成にあたり、ターゲットの絞り込みから情報収集の方法まで解説します。
はじめにターゲットを明確化することで、効率的に情報収集でき、より精度の高いデータを取得できます。例えば、自社が提供する商品やサービスの特性に基づいて、特定の業種や規模、地域などの条件を設定します。これにより、無駄なリストを作成するリスクを回避し、より効果的な新規開拓リストを作成できます。
ターゲットを明確化した後、ターゲット企業の情報を収集します。情報収集には、自社データベースを活用する方法や企業の公式Webサイト、求人サイトや電話帳サイトなどを活用する方法があります。
また有料の営業リスト作成ツールや営業代行サービスを利用することも効果的です。これらのツールを活用することで精度が高いデータを迅速に収集でき、営業メンバー全員で共有することが可能になります。
情報収集時には、収集したデータが最新かつ正確であるかを確認することが重要です。
営業リストはただ作成するだけではなく、営業成果につなげるためにも「質」の高さが求められます。営業リストの質を高めるポイントについて解説します。
営業リストの質を高めるためには、最新の情報を保つことが重要です。これは、顧客の連絡先や役職、業界動向が高頻度で変更されるためです。自社データベースや公式Webサイト、企業データベースサービスなどから定期的に情報を収集し、データの精度を高めましょう。
営業リストにおいて情報の重複を避けることも大切です。重複した情報が多い場合、無駄な労力が発生し営業効率が低下します。顧客管理ツールを活用することで自動的に重複データを検出し、削除することも効果的です。
良質な営業リストを作成するためには、ターゲットに沿った情報の収集が不可欠です。営業活動を効率的に進めるためには、ターゲット企業のニーズや課題を理解し、それに即した情報をリスト化することが必要です。
有料の営業リスト作成ツールや営業代行サービスを利用することで、より精度の高いターゲット情報を手に入れることができます。
営業リストをどのように活用すべきか、活用方法について解説します。
新規開拓を成果につなげるには、営業リスト内のターゲット顧客のニーズや興味関心を把握し、それに基づいて最適なアプローチ方法を選定することが必要です。ターゲットの属性や業界動向をしっかりと分析した上で、各手法のメリットとデメリットを把握し最も効果的な方法を選びましょう。
アプローチ方法を実践した後は、その効果を正確に測定することが重要です。どの接触手段が最も効果的だったのか、どのターゲット層に最も反応があったのかなどを分析します。営業メンバー全員で成果を共有し効果検証を行うことで、新規開拓リストの質を高めましょう。
営業リスト作成ツールを活用することで、良質な新規開拓リストを効率的に作成できます。ツールの特長と使い方、代表的なツール5選をご紹介します。
営業リスト作成ツールは企業データベースや公式Webサイト、求人サイト、電話帳サイトなどから自動的に情報を収集し、常に最新の情報に更新されるように設計されています。ツールを活用することで、最新の企業情報を基に最適なアプローチ法を選定できます。
具体的な使い方としては、まずターゲットとする業種や地域、会社規模などを設定し、絞り込んだ条件に基づいて検索を行います。その結果、該当する企業のリストが自動的に生成され、営業リストとしてダウンロードできます。
またツールによっては情報が重複しないようにフィルタリング機能が備わっているため、無駄な作業を省くことができます。
代表的な営業リスト作成ツールとしては、以下のようなものがあります。それぞれのツールの特徴と使い方を比較することで、自社に最適なツールを選ぶことができます。
「FUMA」は、登録不要・完全無料で300万人以上が利用する営業リスト作成ツールです。全国160万社のデータから最短5秒でオリジナルリストを作成可能。地域や業種など多彩な条件でリストを即表示し、内容を簡単に確認できます。CSVデータのスポット利用には、初期費用不要で単価5円から利用できる「FDS」、さらに業界最安のフォーム営業代行サービス「FFS」があります。
「Hirameki 7 営業リスト検索」は、業種、エリア、および事業規模(資本金/従業員数)などの条件を絞り込み、簡単かつ安価に営業リストを作成できるツールです。月額7,700円(税込)で119万件以上のデータからリストを検索・ダウンロードできます。UIがわかりやすく、1日あたりの検索回数は100回、ダウンロード件数は1回の検索あたり1,000件まで可能です。リストは年間6回更新され、電話番号の疎通確認も行われています。
「Urizo」は日本最大級のiタウンページを主とする30以上のサイトから企業情報を集める営業リスト作成ツールです。全国の企業約560万社以上の最新情報をリストアップできます。
「増強機能」は、データ収集後に独自の検索エンジンで企業を再検索し、FAX番号・メールアドレス・URLを追加します。これにより、他のソフトよりも高いデータ収集率を実現します。iタウンページや有料掲載サイトなど15以上のサイトに対応し、収集サイト・業種・地域を選択するだけで事前に収集可能なデータ件数を確認でき、市場調査にも役立ちます。
「スピーダ」は、営業活動の効率化を支援するAI搭載の経済情報プラットフォームです。Excelデータから企業リストをアップロードするだけで、自動的に名寄せ、顧客分析、ターゲットリストの作成が可能です。150万社以上の企業データを基に、業界、規模、シナリオなど多角的な視点からターゲットを絞り込めます。Salesforceなどとの連携もスムーズで、導入後のサポート体制も充実しています。
「日経テレコン」は、日本経済新聞社が提供するビジネス情報データベースです。国内外の約550業種の業界レポートや、過去40年分の記事を検索・閲覧できます。特に、日経グループならではの取材・調査に基づいた情報は、ビジネスパーソンにとって貴重な資産となります。クリッピング機能により、関心のあるキーワードに関する記事を自動で収集できるのも大きな特徴です。約1万社が利用する国内最大級の規模を誇り、多様なビジネスシーンで活用されています。
これらのツールをうまく活用することで、営業リストの質を高め、効果的な新規開拓活動を行う手助けとなります。どのツールを選ぶかは、自社のニーズや営業スタイルに合わせて検討することが重要です。
新規開拓の成功は、効果的なリスト作成にかかっています。今回解説した方法を活用することで、ターゲットを的確に絞り込み効率的にアプローチすることが可能です。リストの質を高めることで、営業活動の成果を大きく向上させることができるでしょう。営業の新規開拓において、これらのリスト作成方法をぜひ実践してみてください。