基本ノウハウ
営業活動を行う際はリストを作成しアプローチするケースが多いでしょう。しかし一方で効果的なリストの作成方法について詳しくは知らないという人は少なくありません。今回は法人営業リストに関して、そのメリットや作成・管理のコツ、さらに便利な営業リスト作成ツールなどについて解説します。
まずは営業リストの重要性を認識しましょう。リストがあるだけで、以下3つのメリットがあります。
リストがなければ営業担当者が地道に営業先を探すことになりますが、リストがあればスムーズにアプローチが可能です。また顧客情報を一覧として俯瞰することが可能になるため、ある程度ターゲットを絞って営業活動をするなど優先順位もつけやすくなり、営業効率を上げられます。
リストの作成により他部署やメンバーと情報共有が可能になります。これにより、複数の営業担当者が同時にアプローチをしてしまうなど、バッティングを防止できます。意図しないバッティングは、営業先に対して大変失礼な行為です。リストを作成するだけで、こうしたミスの発生を抑えられます。
リスト作成のために顧客情報の集約・整理を進めれば、営業社員が参照できる顧客情報データベースとしてもリストを利用できるようになり、営業進捗の管理が可能になります。営業進捗が管理できれば、顧客ごとの状況に合わせた最適なアプローチ方法を選択できたり、営業社員同士で情報を共有することで対応漏れを防いだりといった効果が期待できます。
リストの情報収集方法として、代表的な下記4つの方法を紹介します。
会社全体で手に入れた名刺やセミナー・展示会の参加者名簿、問い合わせを受けた企業などの情報を活用しましょう。過去に一度は接触のあった企業の情報であるためスムーズに商談へと移りやすく、接点のない企業に対してアプローチを行うよりも高い成約率を見込めます。リストには「誰が」「いつ」「どのように」関わりをもったのかを記載すると良いでしょう。
インターネットで見込み顧客になり得る企業を検索して情報を集めましょう。手間と時間がかかりますが、まだ接点のない魅力的な企業が見つかる可能性があります。特に設立して間もない企業などは他社とのつながりがまだ少なく、自社製品・サービスの契約を検討してもらう余地があるかもしれません。同業他社よりも早くアプローチをかけるためにも、企業情報をいち早くキャッチできるようインターネットを活用しましょう。
SNSを活用し、見込み顧客になり得る企業を探しましょう。SNSであれば、企業サイトにはない生の情報が見つかることもあります。企業の利用が多いSNSとしてはFacebook、Twitterなどが挙げられますが、YouTubeを活用している企業も多くあります。無料で活用でき、かつ閲覧者が多いSNSを利用する企業が増えてきているため、確認をおすすめします。
リスト作成ツールを活用すれば、企業の情報を自動でリストアップできるため、効率的なリスト作成が可能になります。Excelを利用する方法もありますが、マクロなどの知識を要するため、専門的な知識がないまま挑戦しようとすると多くの工数が掛かってしまう可能性があります。初心者であればツールの利用がおすすめです。
作成ツールは数多くありますが、さまざまな機能を無料で利用できるものや、頻繁に情報が更新されているものなど、ツールによって強みが異なるため自社のニーズに応じて選びましょう。
法人営業リストを活用するためには、集めた情報をまとめた上で継続的に管理する必要があります。リストの作成・管理のコツを3つ紹介します。
会社名、担当者名、電話番号などリストに掲載する項目を定めましょう。リストの作成を営業チームや企業全体で行う場合、必要項目が定義されていなければ入力内容にばらつきが生じ、情報検索が困難になります。必要項目を策定することで、リストの作成・管理が容易になり、総じて営業効率アップにつながります。
企業の住所、電話番号、担当者名、メールアドレスなどの情報は定期的にアップデートしましょう。移転、人事異動、新しいシステムの導入など企業の情報は時の流れとともに変化するため、期間を決めて見直しのタイミングを設けるようにします。リスト作成ツールを利用する場合は更新頻度に着目し、「せっかく導入したのに、結局自分で企業HPの確認が必要になった」といった事態に陥らないようにしましょう。
リストは単に収集を目的にするのではなく、アプローチによって受注につながる可能性の高い、質の高いリストの作成を意識するようにします。明らかにターゲット以外の企業がリストに含まれたり、不必要な情報が混ざってしまったりすると営業効率が下がってしまうためです。特に情報の重複には細心の注意を払いましょう。意図せず何度も営業を掛けてしまった場合、不信感を抱かれて二度と相手をしてもらえなくなる可能性もあります。
営業リストを作成する際には、以下のおすすめリスト作成ツールの活用によって煩雑な作業から解放されるかもしれません。今回は3つのツールを厳選してご紹介します。
出典:BIZMAPS公式サイト
BIZMAPSとは、株式会社アイドマ・ホールディングスが運営している企業情報プラットフォームです。170万件を越える豊富な企業登録数が売りのリスト作成ツールを販売しており、3つの特徴があります。
BIZMAPを利用している企業は8500社以上あります。毎月官報データを反映しているため、決算情報、廃業情報など常に最新の財務状況を確認できます。また毎月新設法人を追加している点も魅力です。3カ月前に設立された法人を対象に毎月新設法人を調査し反映しているため、今後も掲載企業は増えていくでしょう。
プラン | 料金 |
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Freeプラン | 月額無料 (月のリストダウンロード可能数100件まで) |
定額プラン1000 | 3ヶ月9,980円 6ヶ月6,980円 12ヶ月4,980円 (月のリストダウンロード可能数1000件まで) |
定額プラン5000 | 3ヶ月49,900円 6ヶ月34,900円 12ヶ月24,900円 (月のリストダウンロード可能数5000件まで) |
おすすめのプランは「定額プラン5000」です。なお、企業情報は月100件まで無料でダウンロードでき、100件を超えた場合は1件30円で個別購入も可能です。Freeプランから利用を開始し、場合に応じてプランを変更できます。
出典:Musubu公式サイト
MusubuはBaseconnect株式会社が提供している法人向けの営業データベースです。上場・未上場企業含めて140万件以上の企業情報データベースを構築しており、下記のような特徴があります。
Musubuを利用している企業は通算11万件以上あります。営業リスト作成サービス全国No1を自称するMusubuでは、企業情報を得るだけではなく、豊富な活用方法がある点が魅力です。
プラン | 料金 |
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フリープラン | 月額無料(企業情報取得数30件) |
定額プラン | 3ヶ月プラン:75,000円 (通算で企業情報3000件の取得、メール配信9000件が可能) 6ヶ月プラン:150,000円 (通算で企業情報6000件の取得、メール配信18000件が可能) 12ヶ月プラン:270,000円 (通算で企業情報12000件の取得、メール配信36000件が可能) |
単月プラン | スモールプラン:30,000円/月 (企業情報1000件、メール配信2000件が可能) ミディアムプラン:60,000円/月 (企業情報2000件、メール配信4000件が可能) ラージプラン:150,000円/月 (企業情報6000件、メール配信12000件が可能) |
月額無料のフリープランは、取得できる企業情報が30件までであることから、あくまでも導入を検討している企業向けの「おためし」です。
プラン以上の企業情報が必要な場合は1件から20000件まで追加購入が可能です。取得数が多くなるほど、1件あたりの取得価格が安くなります。
ソーシャル企業情報はトライベック株式会社が提供している法人向け営業リスト作成サービスです。110万件を超える企業情報を保有しており、下記のような特徴があります。
ソーシャル企業情報を利用している企業は4000社を超えています。その中には、docomoなど大企業の利用もあります。営業リストを販売している同業他社に比べ、安い価格帯で情報を提供している点が魅力です。
プラン | 料金 |
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スタンダードプラン | 7,700円/月 (初回に限りメールアドレスを最大100件無料、1度に最大1000件ダウンロード可能) |
プレミアムプラン | 10,780円/月 (毎月1回メールアドレスを最大1,000件無料、1度に最大2000件ダウンロード可能) |
プラチナプラン | 16,280円/月 (毎月1回メールアドレスを最大1,000件無料、1度に最大3000件ダウンロード可能) |
おすすめはプレミアムプランです。機能やサポートがシンプルな作りとなっていますが、他の営業リスト作成会社に比べ1カ月ごとの契約のため、拘束性の低さから導入のハードルは低いといえるでしょう。
法人を対象とした営業活動においても、リストの作成は重要です。作成には手間が掛かりますが、リスト作成ツールの導入によって工数を削減できます。営業活動に注力するためにも、こういった便利なツールを活用しながら営業リストの作成・管理を行い、会社全体の売上向上につなげていきましょう。
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