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見込み客リストとは?4つの分類と作成手順を解説

見込み客リストとは?4つの分類と作成手順を解説

営業やマーケティング活動を効率化するには、見込み客リストの作成によって顧客に合った施策を打つ必要があります。しかし、見込み客リストが具体的にどのようなリストを指すのか、何を一覧化すれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、見込み客リストの概要や重要性のほか、作成の手順を解説します。

目次

1.見込み客リストとは

見込み客リストとは、見込み客への接触状況を可視化し営業・マーケティング活動に生かすため、見込み客を一覽化したリストです。

マーケティングの分野における見込み客とは、自社製品・サービスを利用する可能性がある、将来顧客になりうる層を指します。見込み客リストには、以下のような情報をまとめるのが一般的です。

  • 企業名や個人名
  • 連絡先情報(電話番号、メールアドレス、住所など)
  • 職種や役職、業界などのデモグラフィック情報
  • 成約歴や興味関心などの情報
  • 情報獲得の経路

見込み客リストを作成しておくと、テレアポやDM送付、メルマガ配信をする際に優先的にアプローチする見込み客を決定できるため、効率的に営業活動を進められます。

2.見込み客は4つの分類で管理する

見込み客は、購買意欲によって4つの段階に分類でき、リストで可視化すれば各分類で適したアプローチが可能です。見込み客リストの作成時も、以下の4つの分類を意識すると良いでしょう。

  • 今すぐ客
  • お悩み客
  • そのうち客
  • まだまだ客

4つの段階は、顧客のニーズ・ウォンツの高低によって決まります。

ニーズ必要性:理想に到達するために、「◯◯が自分(企業)にとって必要だ」と感じている状態。
ウォンツ欲求:ニーズを満たすための手段、◯◯が欲しいという直接的な欲求。

見込み客リストの作成においては、ニーズやウォンツが明確であるほど購買の意思が強い見込み客となり、ニーズやウォンツを感じていない見込み客は購買に至るまでに時間がかかる「まだまだ客」となります。

今すぐ客

「今すぐ客」は、ニーズ・ウォンツともに高い見込み客です。

課題解決のために製品・サービスが必要な状況にあり、「欲しい」とも感じている状態であるため、4つの見込み客の中では最も顧客になる可能性が高い層です。しかし、機会を逃してしまうと競合に奪われる可能性もあるため、速やかにアプローチして獲得を狙う必要があります。「今すぐ客」に対しては、限定的な特典やトライアルの紹介など、詳細な情報の提供が効果的です。

お悩み客

「お悩み客」は、ニーズは高いがウォンツは低い見込み客です。

課題解決のために製品・サービスの必要性は感じているものの、欲求に歯止めがかかり購入や利用検討まで至りません。歯止めがかかっている理由としては、価格が高い、競合製品と迷っている、経営者を説得できないなど、さまざまな理由が考えられます。「お悩み客」に対しては、商品を利用した場合のメリット・デメリットや、他社製品と比較した際の優位性をアピールし、購入・利用の判断材料を増やすアプローチ方法が最適です。

そのうち客

「そのうち客」は、お悩み客とは反対にニーズは低いがウォンツが高い見込み客です。

製品・サービスに興味はあるものの必要性までは感じておらず、購入・利用検討まで至らない段階です。しかし、商品やサービスに興味はあるため、資料請求やWebサイトの訪問、メルマガ登録は行っている可能性が高いと考えられます。

そのため、商品の必要性や購入意欲を高められるような情報を提供しましょう。例えば、購入・利用することで得られるメリットや、まだ自覚していない課題に気づきを与えるコンテンツを提供すると、購入・利用の必要性を高められます。

まだまだ客

「まだまだ客」は、ニーズ・ウォンツともに低い見込み客です。まだ商品に興味もなく、必要性も感じていない状態です。商品やサービス自体を知らない、もしくは名前だけは聞いたことがある状態の見込み客が多いと考えられます。

「そのうち客」や「お悩み客」になるには時間がかかりますが、継続的なアプローチを重ね、ニーズまたはウォンツが生じるのを待ちましょう。商品やサービスの情報をメルマガやSNSで発信し、定期的に接触できる機会を設けるのがおすすめです。

3.見込み客リストの作り方

見込み客リストの作成は、以下の3STEPに沿って行いましょう。

  • 【STEP1】見込み客のペルソナを明確にする
  • 【STEP2】見込み客の情報を収集する
  • 【STEP3】収集した情報をリスト化する

【STEP1】見込み客のペルソナを明確にする

情報を収集する前に、見込み客のペルソナを明確にしましょう。ペルソナとは、自社製品やサービスのターゲットに、具体的なイメージを持たせた架空の人物像のことです。自社が集めるべき見込み客のペルソナを明確にしておくと、情報収集がしやすくなります。

ペルソナは、既存顧客のデータを深掘りすると作成できます。年代・性別・役職などの基本情報や過去の商談内容、購入した商品・サービス・金額などの情報を整理して共通事項を見つけましょう。

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【STEP2】見込み客の情報を収集する

まずは、見込み客の情報を収集しましょう。見込み客の情報を収集する方法の例として、以下の2つがあります。

展示会に参加する

展示会で来場した企業の担当者と名刺交換し見込み客の情報を集めます。企業側も情報収集を目的に来場するケースが多く、自社に関連したテーマで開催された展示会であればより有力な見込み客を獲得しやすいでしょう。

また、特に自社のブースに関心を持って訪問した企業はニーズやウォンツが高いと考えられるため「今すぐ客」や「お悩み客」に該当する可能性があり、接触から迅速なフォローを行うことで顧客化をねらえるかもしれません。

Webでアプローチしたい企業を探す

費用をかけずに見込み客を収集したい場合は、Webでアプローチしたい企業を探すことも有効です。ターゲットとなる業界や地域をWebで検索する、求人サイトで会社を探すといった方法があります。社内で完結するため人件費以上のコストはかかりませんが、企業を探しリスト化していくためには多くの工数がかかります。ターゲットの多い企業や、安価な商材を扱っており大量の見込み客をリストアップする必要がある企業の場合には難しい手法といえるでしょう。

【STEP3】収集した情報をリスト化する

ペルソナを作成し、見込み客の情報を収集できたらリストを作成します。見込み客リストはデータベース化しこまめな更新が重要です。

Excelでデータベース化する

見込み客リストはExcelでも作成でき、データベース化することで見込み客の4つの段階ごとにアプローチ管理が可能です。見込み客リストを作成するためのサービスもありますが、Excelであれば日頃から利用している企業も多いため、追加費用がかからないメリットがあります。リストの作成・運用にコストをかけられない場合は、Excelを利用しましょう。

見込み客リストをExcelで作成する際は、以下の手順で行います。

1.リストに必要な項目を入力企業名や担当者の情報など、見込み客リストに必要な情報をExcelに入力します。Excelで表を作成し、各項目の情報を入力していきます。この際、入力漏れや誤字がないよう、注意して記入することが重要です。
2.情報をテーブル化データの入力が完了したら、Excelのテーブル機能を使いデータベース化します。テーブルはExcelで作成したデータを表として認識させるための機能です。データの並び替えや抽出も簡単に行えるようになるため、作業工数を削減できます。

リストをこまめに更新する

見込み客を抜け漏れなく一元管理するために、リストはこまめな更新が重要です。入手した情報はすぐに入力するよう習慣づけをおすすめします。

見込み客リストに登録する情報の例として、以下があります。

  • 会社名
  • 郵便番号・住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 業種
  • 担当者名・部署
  • 情報入手経路
  • 見込み客の段階
  • 備考欄

さまざまな経路で情報を収集している場合、入手経路は重要です。基本情報と合わせて、必ず入力しておきましょう。リストは顧客を検索や施策の策定にも利用するため、情報は正確に入力する必要があります。定期的な見直しの機会も設けるようにしましょう。

4.まとめ

見込み客には、「今すぐ客」、「お悩み客」、「そのうち客」、「まだまだ客」の4段階があり、リストで可視化しそれぞれに適したアプローチをしていく必要があります。マーケティングや営業活動を効率的に行うためにも、見込み客リストの作成は欠かせません。作成した見込み客リストは、Excelでデータベース化してこまめな更新が重要です。本記事を、見込み客の収集・リストの作成の参考にしてください。


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BeMARKE編集部
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