基本ノウハウ
メルマガ配信を続けているものの、思ったような効果を感じられないとお悩みではありませんか。実はメルマガの成果を上げるためには、いくつかのコツを押さえる必要があります。しかしメルマガ作りで実践すべきコツは難しいものではなく、すぐにできるものばかりです。
本記事ではメルマガの開封率や、クリック率を上げるコツを解説します。業務負担を減らし、配信を続ける方法もあわせて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
後述するコツを実践するためには、メルマガの基礎知識を押さえておくことが大切です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メルマガ配信における最大の目的は、見込み顧客との信頼関係を構築することにあります。メルマガに登録した見込み顧客は、自社製品やサービスに対してすでにある程度の興味を持っている状態です。そのため定期的にアプローチすることで、顧客化する可能性が高まります。
メルマガは有益な情報を見込み顧客へ提供しながら、接点を持ち続けられるメールマーケティング手法です。何度も接触するうちに無意識下に信頼感を抱く、単純接触効果(ザイオンス効果)も得られます。この信頼感は、特にBtoBマーケティングでは購買行動における重要な決め手の1つです。
メルマガは顧客接点を作り、マーケティングの最終的な目標である売上向上にもつながる大切な手段といえるでしょう。
メルマガの基本的な構成は、下図の通りです。
BtoB企業の担当者は日々多くのメールを受信しているため、その中で目に留めて内容を確認してもらうには相応の工夫が必要になります。それぞれの要素で実践したいコツは、「2.メルマガの開封率を上げるコツ」以降を参考にしてみてください。
なおメルマガの構成や例文について詳しく知りたい方は、「【例文付き】メルマガのテンプレート|作成に役立つ無料サイトも解説」の記事もあわせてチェックしておきましょう。
メルマガは一般的に、次のような流れで配信します。
見込み顧客へ有益な情報を継続的に届けるためにはコンテンツ作りはもちろん、ターゲットの明確化や効果測定が非常に重要です。メルマガをはじめとしたメールマーケティングの進め方については、「メールマーケティングとは?5つの手法や進め方などこれから始める方へ必須知識を解説」の記事もぜひ参考にしてみてください。
メルマガの開封率を上げる主なコツは、次の5つです。
企業担当者は、1日に66通※1ものメールを受信しているといわれています。膨大な数のメールが届くなか、自社のメルマガに気づいて内容を確認してもらうためには上記のような工夫が必須です。
※1出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会|ビジネスメール実態調査2022より
開封率を上げるコツについて詳しく知りたい方は、「メルマガ開封率を上げる5つの方法|平均値や調べ方も解説」の記事をぜひチェックしてみてください。
メルマガのクリック率を上げるためには、各要素の書き方を工夫する必要があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メルマガのヘッダーには、次のような内容を記載します。
画像を挿入できるHTMLメールでは、配信元・サービスのロゴを挿入するとブランドイメージの構築にもつながるでしょう。また配信内容に合わせた画像を挿入するケースも少なくありません。例えば資料請求の案内なら資料の表紙、事例紹介なら事例内で紹介する企業と担当者の写真などが挙げられます。
一方テキストメールなら囲み線などの装飾でメリハリをつけ、視認性を高める工夫も効果的です。テキストメールの装飾は「【例文付き】メルマガのテンプレート|作成に役立つ無料サイトも解説」の記事からコピペできるので、ぜひご活用ください。
メルマガのリード文ではまず挨拶の文言を挿入し、見込み顧客との距離感を近づけます。その後メルマガの内容が誰に何を伝えるものなのかを、明確に記載しましょう。
また営業のアイスブレイクと同じように、挨拶がてら業界の最新情報に触れるのも効果的です。「機械的に送っているのではなく、自社のことをきちんと思って配信してくれている」と読者の満足度が向上し、信頼関係の構築に好影響を与えます。
基本は1メルマガ1テーマのため、見出しを設けるケースはあまり多くありません。しかし内容によっては、メルマガで複数のテーマを扱うときもあるでしょう。その際は各テーマで見出しを設け、本文の内容がイメージできるように明確な言葉で記載することが大切です。
悪い見出しの例 | 良い見出しの例 |
---|---|
本日のテーマ1 | メルマガの反応率とは? |
本日のテーマ2 | メルマガの反応率における平均値 |
本日のテーマ3 | メルマガの反応率を上げる3つの方法 |
また複数の見出しがある際はリード文に目次を設けると、メルマガの内容を一目で確認できます。「このメルマガはどこまで続くのか」という読者の不安やわずらわしさが減り、最後まで読み進めてくれる可能性も高まるでしょう。
メルマガ本文のコツは、主に3つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メルマガの本文では、読みやすいように文字数と行数を調整する必要があります。1行の文字数における具体的な目安はスマホが全角25〜30文字、PCは全角35〜40文字ほどです。BtoB企業の担当者はPCでメールを確認するケースが多いため、後者の文字数を目安にすると良いでしょう。
また行数は最低でも4行に1回は改行し余白を作ると、装飾線などを使用せずとも区切りが分かり読みやすくなります。実際の例を見てみましょう。
自社のメルマガは、読者からきちんと「反応」をもらっていますか。どれだけ内容の濃い内容であっても、反応のないメルマガでは意味がありません。読者からの反応を集めるには、効果的なメルマガのテクニックを知る必要があります。今回は、実際にたくさんの反響があった弊社の事例を紹介します。また、PDF資料「これだけは押さえる!反応されるメルマガのテクニック」をご用意しました。
自社のメルマガは、読者からきちんと「反応」をもらっていますか。
どれだけ内容の濃い内容であっても、反応のないメルマガでは意味がありません。
読者からの反応を集めるには、効果的なメルマガのテクニックを知る必要があります。
今回は、実際にたくさんの反響があった弊社の事例を紹介します。
また、PDF資料「これだけは押さえる!反応されるメルマガのテクニック」もご用意しました。
内容や文字数は同じでも、改行の仕方で見やすさが格段に違うことがよく分かります。開封してもらったメルマガを読まずに閉じられることのないよう、本文を作成する際は読者が読みやすい形を意識しましょう。
本文の論理展開にはさまざまな方法があり、その中でもPREP法は最も基本的で説得力のある文章構成になります。PREP法の流れは、下表の通りです。
PREP法 | 目的 | 例 |
---|---|---|
P:Point (結論) |
先に結論を述べることで主張を明確にする | ○○は□□になります。 |
R:Reazon (理由) |
結論の理由や根拠を示して主張の正当性を示す | なぜなら、○○は△△だからです。 |
E:Exanple (具体例) |
具体的なイメージを通じて主張に対する理解を深める | 例えば、○○は◇◇ですよね。 |
P:Point (結論を繰り返す) |
再度結論を述べることで主張に一貫性を持たせ、相手に印象づける | よって、○○は□□といえます。 |
上記のようにPREP法は結論を先に伝える構成のため、短時間で内容を伝えられるメリットがあります。短く簡潔な内容が求められるメルマガにも、向いている文章構成といえるでしょう。
ただし多用すると機械的な文章になりやすく、「使いまわしの文章なのではないか」と見込み顧客は疑念を抱きかねません。メルマガの目的である信頼関係の構築に悪影響を与えないよう、PREP法はあくまでもベースとして活用し、柔軟にアレンジすることが大切です。
本文終盤のクロージングではCTA(Call To Action)、つまり見込み顧客へ行動を促すボタンを設置します。メルマガ内に設けるCTAは、主に次の5つです。
基本的に1つのメルマガ内に設置するCTAボタンは、1〜2個に留めます。うち1個は、ヘッダーやリード文などのファーストビューに設けるケースも少なくありません。
またCTAボタンは、読者が見つけやすいような色と大きさにします。ボタンを押す心理的なハードルを下げるためにも、クリック後に何が起こるか分かる文言を添えることも大切です。例えば資料請求のCTAであれば、単に「クリック」ではなく「資料をダウンロードする」と明確な言葉を記載すると良いでしょう。
エンディングには、メルマガ内容のまとめや締めの挨拶を載せます。まとめは適宜箇条書きを使用し、読みやすさを意識しましょう。
締めの挨拶は、「本日の案内は以上です。引き続き、○○(企業名)をよろしくお願いいたします。」などが無難です。すでに次回のメルマガ内容が決まっている場合は、「次回は○○についてお伝えします」などと記載すると、次回以降への期待感が高まりメルマガを読み続けてもらえる可能性が高まります。
フッターには、次のような項目を挿入しましょう。
配信元の情報
特に配信停止(オプトアウト)の案内は総務省のガイドライン※2で表示が定められており、必須の項目になります。
※2:総務省|特定電子メールの送信等に関するガイドラインより
とはいえ上記の内容を毎回タイピングするのは、意外に面倒なものです。そのためフッターに載せる情報はテンプレート化し、メルマガ作成時に挿入すると良いでしょう。
メルマガの配信を続けるコツは、次の2つです。
メルマガ運用を開始しても配信が不定期であったり、途中で停止したりすると顧客接点の創出につながりません。最終的な目標である自社製品やサービスの売上アップに向けて、定期的かつ継続的にメルマガを配信するコツを押さえていきましょう。
メルマガ運用を続けるためには、配信後に開封率やクリック率などを測定・分析し、結果にもとづいて内容をブラッシュアップすることが大切です。メルマガの質が高まると読者からの反応が良くなり、担当者や関係者のモチベーションアップにもつながります。
逆に効果測定していないと、メルマガの成果をなかなか実感できないでしょう。すると途中で配信を停止してしまい、投資した費用や時間が無駄になりかねません。
メルマガの成果を数値化してKPIと照らし合わせ、分析結果を踏まえて内容を改善することがメルマガの配信を継続し、目標を達成する上で重要になります。
メルマガ運用を続けるためには、ツールを活用して業務負担を減らすのも1つの方法です。メルマガ配信はコンテンツ作りや効果測定、配信など人的リソースを必要とする工程が多々あります。業務負担が多いと、1つひとつのメルマガにおける質が下がりかねません。
しかしツールを活用すればメルマガ作成・運用の時間を削減でき、質の維持や向上はもちろん、コア業務への集中による売上アップも期待できます。メルマガ運用で役立つツールや導入方法については、「メールマーケティングツールのおすすめ5選|比較ポイントや導入手順も解説」の記事をぜひ参考にしてみてください。
読まれるメルマガは興味が引かれる、読みやすいなどのコツが押さえられています。とはいえ、それらは難しいものではなく、すぐにできるコツばかりです。実際に今回解説したコツも高い技術を必要とせず、少しずつ取り入れることで着実に身に付くでしょう。
またメルマガは顧客との接点を持ち続けるためにも、定期的かつ継続的な運用が大切です。担当者の業務負担を減らし質の高いメルマガを配信し続けられるよう、効果測定を含めた運用体制の構築やツールの導入も必要になります。
効果的なメルマガを作成したい方は関係部署と相談・連携しながら、今回解説したコツを早速実践していきましょう。