基本ノウハウ
「セミナーの集客を任されているが、なかなか人数が集まらない」とお悩みではないでしょうか。
見込み顧客の獲得・育成に効果的であるとされるセミナーですが、セミナーを開催して成果を上げるには、まず多くの参加者を集める必要があります。しかし、SNSでは何をどう投稿すれば良いのか、無料の集客手段はあるのかなど、具体的な集客手段が分からない担当者の方も多いでしょう。
本記事では、自社のオンラインセミナーで最大188名の集客に成功したBeMARKEが、セミナー集客の3つのポイントと10の集客方法の特徴や費用などを解説します。自社に適した方法を見つけて、効率的な集客を実現しましょう。
セミナー開催にあたって集客を図りたい場合には、PRをする前にまずユーザーに「参加しやすい」「参加したい」と感じてもらう必要があります。以下の3つのポイントを押さえながら集客のための施策を準備しましょう。
セミナーのスケジュールを組む際は、ユーザーが参加しやすい曜日や時間を考慮しましょう。
例えば、ビジネスパーソンを対象としたセミナーの場合、休み明けでたまっているタスクが多い月曜日や、締め切りや休み前で何かと忙しい金曜日や月末は避けて設定するのが無難です。
オンラインセミナーであれば火・水・木曜日の午前中に、リアルでの開催の場合は直行できる朝一や、直帰できる夕方の時間帯に設定すると良いでしょう。駅から会場までの移動にかかる時間や、参加しやすい時間帯を考慮する必要があります。
日程はできるだけ余裕をもって、少なくともセミナー開催日より1カ月以上前に決定しましょう。集客にかけられる十分な時間をとることも大切です。
集客を図る際には、ひと目でセミナーの内容が分かる魅力的なタイトルを設定しましょう。具体的には、以下の要素を盛り込みます。
数字 | 「開催日」「最新」「〇選」「コストが1/3」など数字を入れて目を引くようにする |
対象者 | 「BtoB企業向け」「マーケター向け」など、どんな方に参加してもらいたいのか分かるタイトルにする |
限定感 | 「先着〇名」「今回限り」などの限定感のある表現やトレンドワードを用いて目立たせ、参加を促す |
課題と解決策 | 「売上を拡大する新規顧客開拓とは」など参加することでどんな課題や悩みが解決できるのか明らかにする |
タイトルは、課題と解決策や目玉となる登壇者など、そのセミナーで最も注目してほしい内容をできる限り前半部分に配置し、長くても30字〜40字程度でまとめましょう。すべての要素を入れられない場合には、メルマガ・広告・SNSなどの媒体によって切り口を変えて媒体ごとに用意することも効果的です。
関連記事:「【集客数UPが狙える!】ウェビナーとは?メリットや活用事例も解説|BeMARKE(ビーマーケ)」
すでにセミナーを開催している方は、アンケートを実施したり、メールを送ったりして次回のセミナーに向けたフォローに努めましょう。一度セミナーに参加してくれた相手なら、次回以降の参加も期待できます。。フォローメールには次の内容を盛り込みます。
また、イベント終了後のアンケートで、次回開催のセミナーの参加を募ることも効果的です。終了直後でセミナーへの興味関心が高い状態なので申し込みが多くなる傾向にあります。
ここでは以下の10種類の集客方法を紹介します。それぞれの特徴と違いを把握し、その時々の内容やターゲットに合った集客方法を検討しましょう。
既存顧客 | 新規顧客 | 費用 | |
---|---|---|---|
自社Webサイト | ◎ | △ | 無料~LP制作費 |
ブログ | ◎ | △ | 無料 |
メルマガ | ◎ | × | 無料 |
SNS | ○ | ◎ | 無料~広告費用 |
広告 | × | ◎ | 広告によりさまざま |
FAX/DM | ○ | × | 1通数十円~ |
人脈 | △ | △ | 無料 |
MAのポップアップや通知 | ○ | ○ | 無料~ポップアップの実装費 |
セミナー集客サイト | × | ◎ | 無料~月額数万円 |
セミナー集客代行 | × | ◎ | 成果報酬型で1件10,000円~ |
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まずは、自社のWebサイトやメディアサイトなどで必ずPRしましょう。追加費用がかからず、過去のセミナー情報もデータとして残せます。過去に開催したセミナーについては、開催時のレポートや概要も掲載しておきましょう。次回のセミナーへの期待感を高め、日程が合わずに参加できなかった方へのアピールができます。
BeMARKEで公開しているレポートもぜひ参考にしてみてください。
関連記事:自社のIT強化が顧客獲得につながる!IT企業が営業DXを推進する効能とは?【セミナーレポート】
セミナーを頻繁に開催する場合は、セミナー用のLPや申し込みフォームの作成が簡単にできるようなひな形を作成するのもおすすめです。
Webサイトを訪問したユーザーに対し、フォームやバナーなどをポップアップ表示するMA(マーケティングオートメーション)の機能を活用する方法です。
ポップアップ表示は目をひきやすいので、閲覧者に興味・関心のある分野であればクリックする確率は高いといえます。セミナーの申し込みフォームをポップアップさせる場合には、メールアドレスと名前のみなど、最低限の項目に絞って申し込みのハードルを下げましょう。
メルマガでセミナー開催を告知する方法です。メルマガはプッシュ型のアプローチであるため、短期間で直接アプローチしたい場合に有効です。送る曜日や時間帯、件名に気をつけることでより大きな効果が期待できます。メールを確認してもらうために、忙しい月曜日の午前や金曜日、終業時間間際の配信は避けるのが無難です。
また、件名は開催日や、無料セミナーであれば【無料】と記載し、タイトルは20文字程度に短く簡潔にまとめましょう。メールを開いてもらうために、社名などの不必要な情報は削ぎ落し、興味を引く件名を心がけます。
(例)【無料セミナー】12月1日開催「取るべき施策が分かる!BtoBマーケの基礎」
参加する方の目的はさまざまであるため、1つのセミナーの告知でも、ブログと同じように切り口を変えて複数回メールでのアプローチが有効です。1度のメールでは見てもらえない可能性もあるため、3〜4回程度送ってみましょう。セミナー当日にもメールを送ることで、を忘れていた方や急きょ予定が空いた方からの申し込みが期待できます。
運用しているSNSでセミナー開催を告知する方法です。FacebookやX(旧Twitter)などSNSは媒体の特性と集客を図りたいターゲットによって使い分けましょう。通常の投稿は無料で、有料の広告を出す場合も属性を指定できるのでコストを抑えられます。
実名利用が原則のFacebookは、他のSNSよりもビジネスと絡めて使われる傾向にあり、企業の経営者や幹部の利用者も少なくありません。専用のイベントページを作成し、参加者やセミナー主催者側が積極的に書き込みを行えば、友人・知人のタイムラインに表示されるため、集客の間口を広げられます。
X(旧Twitter)はリポストやハッシュタグによる短期的な拡散力に優れています。一方で、タイムラインの流れが早いのでこまめなポストが大切です。ある程度のフォロワー数がいないと拡散も見込めないため、日頃から有益な情報や、独自の視点・切り口などを投稿したり、関連する投稿にコメントしたりして露出を増やしましょう。
PPC広告や検索KWに連動して表示されるリスティング広告、業界紙やポータルサイトの広告などに出稿してセミナー開催をPRする方法です。費用はかかりますが、能動的に情報を検索している相手に表示されるので、新規顧客にリーチできる可能性が高まります。
特定の業界に向けたセミナーであれば、業界ポータルサイトへの広告出稿は効果が高いでしょう。
既存の顧客向けには、FAXやDMでセミナーを案内することも検討しましょう。一度に多くの相手に送信でき、1件あたりのコストを抑えられます。
FAXは内容を見てもらえる確率が高いことも特徴です。しかし白黒で表示される上、相手の紙とインクを使うため、シンプルで、見やすいデザインと文量に十分注意して作成しましょう。
DMの場合はセミナーへの無料招待券や役立つ資料などのノベルティを同封し、「特別感」を演出するといった手法が有効です。先着申し込みや複数人での申し込みに特典をつけることも、申し込みのハードルを下げ、アクションを起こしやすくなるでしょう。
地道な手法ですが、過去のセミナー参加者や登壇者から知人に紹介してもらう方法も効果的です。知人が勧めることで情報の信頼性が高くなり、参加のハードルが低くなります。過去のセミナー参加者には紹介による割引などの特典をつけることで紹介してもらいやすくなります。
また、登壇者には自身のSNSなどでも紹介してもらえば、その分野に関心のある方に情報が届くので高い反応が望めます。
セミナー集客サイトは、各社のセミナー情報を載せているポータルサイトです。掲載すればサイトで告知してもらえるだけでなく、サイトの機能を使って参加者の申し込みや管理ができるものもあります。セミナー開催の経験が少ない初心者にもおすすめの方法です。
集客サイト | 費用例 | 特徴 |
---|---|---|
こくちーずプロ | ・無料セミナーの場合は利用料無料 ・有料セミナーの場合はチケット販売手数料4.8%+99円など ・その他、メール配信・アクセス分析などの特典がつくプレミアム会員 月額1,000¥など |
・ビジネスから趣味、ライフスタイルまで幅広いジャンルのセミナーを掲載 |
セミナーズ | ・無料セミナーの場合は利用料無料 ・有料セミナーの場合はチケット販売手数料5.9%+99円など ・その他、コンテンツ管理や勉強会などの特典がつくギルド会員 月額11,000円など |
・経営者や起業家向けのセミナー掲載が多い ・公開コンサルティングや勉強会など、セミナー集客について学べる特典が豊富 |
Peatix | ・無料セミナーの場合は利用料無料 ・有料セミナーの場合はチケット販売手数料4.9%+99円など ・上位掲載やメール配信などのサービスを利用する場合は都度利用料が必要 |
・会員数が840万人と多い ・アンケートフォーム機能などの無料で使える機能が豊富 |
※情報は2023年11月現在
サイトにより、掲載されているセミナーのジャンルや強みが異なるので、いくつかのサイトを併用してみましょう。
代行会社は、自社のセミナー集客サイトや専用LP、広告、メルマガ、テレアポなどの中から、セミナーのターゲットや希望の集客数に応じて最適な方法で集客が可能です。そのため、集客に関する知識や顧客リストが全くない状態でも集客できる方法です。契約形態は以下の3つが代表的です。
固定型の相場は50万円程度で、成果に関わらず費用が発生しますが、セミナーの企画段階からサポートしてもらえます。一方で、成果報酬型では集まった参加者数に応じて支払いをするため、費用対効果に優れています。しかし、集客数が多かった場合は結果として固定型のほうが安かったということも考えられるので、事前の見極めが大切です。代行会社によってはサービス料金が固定で、成果に応じて加算される固定型と成果報酬型を組み合わせた契約形態もあります。
セミナーの開催経験が浅い方や、経営者層などの見込み顧客を獲得したい場合には代行会社の集客力に頼るのも手です。ただし全体的な費用は高額になる傾向があるため、同じような集客方法であれば自社で集客するほうがコストはかかりません。また中にはノウハウや実績がない代行会社もあるので、慎重に選ぶ必要があります。
集客代行会社 | 費用例 | 集客方法 | 特徴 |
---|---|---|---|
Wiz Biz | 成果報酬型(1社あたり) オンライン:10,000円~ |
・Wiz BizのWebサイト上の専用ページ ・同社顧客向けメルマガ |
・予算や集客上限数を決められる ・経営者層を中心に約20万人の会員に告知できる |
日経BizGate | 成果報酬型(1名あたり) オンライン:15,000円~ |
・日経電子版上のビジネスイベント情報に掲載 |
・日経読者層、経営層に効率的にアプローチできる |
株式会社アイアンドディー(Dr.Seminar) | 固定型 初期費用:100,000円 月額:40,000円 その他、機能追加ごとに加算 |
・コール集客 ・LP集客 |
・セミナーの企画から参加者の管理まで一貫したサポートを受けられる |
上記の費用は各社のWebサイト上に掲載されている一例です。セミナーの内容やターゲットにより、価格は異なる場合があるため、詳細については問い合わせや見積もりが必要です。
セミナー集客の3つのポイントと集客する10の方法など、効率的に集客する方法を解説しました。コストをかけなくても工夫次第でセミナーへの関心を高め、参加者の協力を得てさらなる集客が可能な場合もあります。
参加の可能性がある方にさまざまな方法で同時期にアプローチすることも効果的です。いくつかの集客手段を併用し、自社に合ったセミナー集客方法を確立しましょう。