セミナーレポート
BeMARKEは2023年8月30日、「BtoB Sales&Marketing SESSIONS 2023」と題したセミナーを開催しました。本セミナーでは、「マーケティング・営業組織変革の舞台裏」をテーマに、マーケティング・営業の組織変革を実現するために起こりうる障壁や組織を動かしていくためのポイントをお話いただきました。
株式会社Nexal 代表取締役 上島千鶴氏には、『DXを「実行に移せない組織」と「実行に移せる組織」の分岐点』と題して、マーケティングと営業で成果を出す組織の作り方を解説していただきました。
【登壇者】
上島 千鶴氏(株式会社Nexal 代表取締役)
事業成長を実現するBtoBマーケティング×営業変革コンサルティングに20年近く従事。デジタル接点やデータを活用し、社内組織体で確実に成果を出す仕組み作りを大手230事業体以上に提供。NIKKEI BtoBマーケティングアワード、リックテレコム コンタクトセンター・アワード審査員。近著は「営業を変えるマーケティング組織のつくりかた(技術評論社)」ほか多数。
近年、市場の急激な変化にともない、営業現場ではさまざまな課題に直面しているという声を聞きます。例えば、経営者が直面している課題として、人材不足や営業採用の難しさ、データ整備の遅れ、既存顧客との関係維持と拡大などが挙げられます。特に大手企業では新規顧客を開拓する一方で、既存顧客をどう維持するかという課題が浮かび上がっています。
また、販売や流通チャネルも多様化しています。組織体制を見直す際に、すべてのお客様に対面訪問を行うのか、インサイドセールスやECサイトなどの異なるチャネルの活用方法をどう考えるかが問われています。2025年にはミレニアル世代とZ世代が就業人口の半分以上を占めると言われており、新しい時代に適した組織体制を構築する必要があります。ただしインサイドセールスチームを配置すればすべての問題が解決するわけではなく、マーケティング組織を強化すれば売上が上がるとも限りません。今後、企業は人材を最適な組織体制にどう組み込むかを検討する必要があるでしょう。
現状ではマーケティング組織を設置していない企業が大多数です。2018年の時点で、上場企業の中でマーケティング部門を持つ企業は約3400社のうち、約11%でした。
MAツールの導入状況を見ると、2018年5月では上場企業のうちMAツールを導入していた割合が6.4%だったのが、2021年1月時点で11.3%に上昇していることがわかります。コロナ禍をきっかけとしてMAツールを導入した企業が多いと考えられます。
マーケティング組織をどのように設立すべきかは企業によって異なります。マーケティング組織の型は以下のように分類できます。