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SEO戦略はなぜ重要なのか?戦略設計の6ステップを解説

SEO戦略はなぜ重要なのか?戦略設計の6ステップを解説

SEOは戦略を立てて施策を実行することで、その効果を最大限に発揮できるようになります。昨今、SEOのさまざまな手法に関する情報が出回っていますが、それらの施策をやみくもに進めても効率的ではなく、成果につながらない可能性も少なくありません。では、なぜSEOで戦略を持つことで効果を最大限に発揮できるようになるのか、その理由やSEOの戦略を設計する6つのステップについて、詳しく解説します。

目次

1.SEOで戦略を持つことが重要な理由

SEOにおける戦略とは、自社が持つリソースを正しく把握し、その中で実践できる最も効果的と思われる施策を考えることです。ここで言うリソースとは、自社がユーザーに対して提供できる独自の価値や、制作にかけられる金銭的・人的コストなどを表します。

SEOで戦略を持つことがなぜ重要なのか、2つの点から解説します。

ニーズをとらえた独自性のあるコンテンツを制作できる

SEOで成果を上げるためにはニーズをとらえた高品質なコンテンツ制作が必要であり、ユーザーニーズをとらえた高品質なコンテンツ制作を行うためには戦略が重要になります。

戦略を持つことで、自社が「誰に」「何を」「どのように」届けようとしているかの指針が明確になります。自社が最も獲得したいターゲットを設定し、さらに自社が提供できる独自の価値を明らかにできれば、ターゲットに訴求する一貫した内容でありつつ、他社と差別化したコンテンツ制作の方針が立てられるのです。

戦略を持たず行き当たりばったりにコンテンツを量産するだけでは、その内容に一貫性を持たせられず、専門性の面からも競合他社に及びません。ユーザーニーズと自社の専門性・独自性が合致したコンテンツづくりには、戦略設計が欠かせないのです。

工数や無駄なコストを抑えられる

SEOに具体的な戦略を持ってのぞめば、無駄な工数やコストを抑え、優先すべき施策にリソースを投入できるようになります。

戦略を持たないSEOでは、自社のリソースを把握せず、目標も施策の優先順位も明確になっていない状態でやみくもに対策を行うことになります。本来の目的は受注の増加であるのに、目先のアクセス数を重視してユーザーニーズに沿わないコンテンツ制作ばかりを推進し、総アクセス数は伸びてもコンバージョンがまるで増えないといった失敗を招いてしまうかもしれません。失敗を修正しようとすれば新たな工数やコストが発生し、大きな回り道になってしまいます。

「自社の目標をどう設定するか」「自社のリソースをどこに使えば目標を達成できるか」をあらかじめ仮説立てていれば、必要な箇所のみにリソースを投入できるため、SEOに取り組む効果を最大化できます。無駄を省き、必要な施策に注力するためにも戦略は重要なのです。

2.SEOの戦略を設計するための6ステップ

SEOの戦略を設計するために何をすべきなのでしょうか。具体的な方法を、6つのステップに分けて紹介します。

  • 【STEP1】SEO施策により達成する目標を明確にする
  • 【STEP2】自社製品・サービスが提供できる価値を洗い出す
  • 【STEP3】ペルソナカスタマージャーニーを作成する
  • 【STEP4】SEOの実施計画を立てる
  • 【STEP5】キーワードを選定する
  • 【STEP6】コンテンツの作成計画を立てる

【STEP1】SEO施策により達成する目標を明確にする

最初にSEO施策によって達成したい目標を明確にしましょう。

目標が定まっていなければ、どのような施策を打つべきかを定めることができませんし、実施した施策が成功したか失敗したかの判断もできません。

ゴールを明確にして結果を正しく分析するためにも、目標は定量的に設定します。「アクセス数を○%増やす」「売上○円達成」などの定量的な目標であれば、その都度進捗状況を把握できるため、次に打つべき施策を考えやすくなります。

【STEP2】自社製品・サービスが提供できる価値を洗い出す

良質なコンテンツを作成し、多くの集客・リピーターの増加を実現するためには、自社製品やサービスならではの強みを見いだし施策に取り入れる必要があります。そのため、改めて自社製品・サービスが提供できる価値を、細かなところまで丁寧に洗い出しましょう。

大切なのは、「自社ならでは」の部分に着目することです。競合他社と同じ価値をアピールするだけでは弱く、自分たちにしか提供できない価値を見いだすことが重要です。こうした「自社のみが提供できる価値」は、SEO戦略の強い基盤となります。

自社・競合・市場の環境を整理するフレームワークとして3C分析が、自社の現状を内部と外部で切り分けてそれぞれの強み・弱みを整理するフレームワークとしてSWOT分析があります。どちらも現状の把握に利用できるため、自社が提供できる価値を考える上で活用してみましょう。3C分析については「【具体例付き】3C分析とは?目的・やり方を分かりやすく解説」、SWOT分析については「SWOT分析のやり方とは?効果的に実施するためのポイントや事例を紹介」の記事で詳しく解説しています。

【STEP3】ペルソナ・カスタマージャーニーを作成する

自社の価値を洗い出せたら、今度はそれをどのようなユーザーに届けるのかを考えていきましょう。年齢や性別はもちろん、仕事や価値観などの細かい人物設定によってペルソナを作成します。ペルソナ作成によって「誰に」自社の価値を提供するのかを明確にすれば、SEOにおいても一貫した施策を取れるようになります。

またそうして作ったペルソナが、具体的にどのような道のりで問い合わせや資料請求といった自社で設定したゴールに至るかを想定したカスタマージャーニーマップも作成します。カスタマージャーニーマップがあれば、「このタイミングで製品の機能に関する情報が欲しくなるかもしれない」といったことがイメージしやすくなり、対応する施策も考えやすくなります。

カスタマージャーニーマップについては「BtoBにおけるカスタマージャーニーマップとは?【無料テンプレ配布中】ペルソナ記入方法付き」、ペルソナについては「ペルソナの作り方とは?BtoCとBtoBマーケティングの違いまで徹底解説【無料設定シートダウンロード】」の記事で詳しく解説しています。

【STEP4】SEOの実施計画を立てる

SEOの実施計画を作成します。検索エンジンの仕組みを理解して施策をリストアップし、各施策を実施するスケジュールを立てましょう。

対策領域 内部対策(サイト内) 外部対策
SEO分類 テクニカルSEO コンテンツSEO -
施策の例 ・タイトル
・Hタグ
・ディスクリプション
・内部リンク
・モバイル向けサイト
・ユーザーの検索意図を踏まえた高品質なコンテンツ制作 ・サイト外からの質の高い被リンク
・サーテーション(引用)

SEOは内部対策と外部対策の2つに大きく分けられます。内部対策には、検索エンジンをターゲットにしたテクニカルSEOと、ユーザーをターゲットにしたコンテンツSEOの2種類があります。外部対策は、サイト外から質の高い被リンクやサーテーション(引用)を得ることです。

内部対策と外部対策でやるべきことをリスト化して、いつまでに何をやるかスケジュールを立てましょう。スケジュールを立てて順次実施することで抜け漏れを防ぎ、効率的に施策を実行します。

【STEP5】キーワードを選定する

自社製品・サービスの関連キーワードを洗い出し、作成したペルソナが興味を持つであろうキーワードを選定します。キーワード選定では、検索ボリュームの多いビッグキーワードと、検索ボリュームの少ないスモールキーワードを意識しましょう。

ビッグキーワードは検索ニーズが高いため、上位表示されると多くの検索流入が見込めます。一方で、競合サイトが多いため検索上位を狙うのは難易度が高くなります。

スモールキーワードは2種類以上のキーワードを組み合わせたものや、ニッチなキーワードなどが該当します。多くの検索流入にはつながりづらいものの、検索上位を狙いやすく、具体的なニーズを持ったユーザーを取り込めるためコンバージョンにつながりやすいというメリットがあります。ビッグキーワードとスモールキーワードの違いを理解し、自社の目標達成のために有効と考えられるキーワードの選定が重要です。

また、スモールキーワードを選ぶ際にはサジェストキーワードや関連キーワードも活用してみましょう。サジェストキーワードは検索エンジンでキーワードを入力した際に候補として表示される語句で、関連キーワードはGoogleの検索結果の下部に表示される「他のキーワード」が該当します。これらはユーザーがよく検索している、メインのキーワードと関連する語句です。ペルソナをもとに考えたキーワードは自分たちが普段使っているワードであるため、そのワードが本当に検索ニーズと合致しているのかを検証する上で、サジェストキーワード・関連キーワードが役立ちます。

【STEP6】コンテンツの作成計画を立てる

これまでの5ステップを踏まえて、ユーザーが求める情報を網羅したコンテンツの作成計画を立てます。どのキーワードのコンテンツから作成すべきか優先順位を決めて着手しましょう。

なお、コンテンツの作成計画では自社でかけられる人的コストも考慮に入れてください。SEOは継続的なコンテンツの作成・改善が求められるため、安定的なコンテンツの公開のためには専門の制作チームを設けたいところです。社内で制作体制を設けるのが難しく、内製では対応しきれないという場合は、制作会社やSEO会社への依頼も検討しましょう。

3.まとめ

SEOにおける戦略は、SEOの効果を効率的に最大化する上で欠かせません。目標を明確にして、具体的な戦略を練り、計画的に実行していくことが大切です。また、SEOのコンテンツは作成して終わりではなく、効果や課題に応じて改善を繰り返していかなければなりません。継続的にSEOに取り組みサイトの効果を伸ばしていくためにも、社内外の協力を得ながらコンテンツの制作体制を万全に整えましょう。


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BeMARKE編集部
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