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展示会で失敗しないためには?当日の集客と展示会後の商談につなげるための9つの方法

展示会で失敗しないためには?当日の集客と展示会後の商談につなげるための9つの方法

展示会への出展は多くの新規見込み顧客の獲得を期待できる施策です。しかし展示会に出展したものの「思ったように集客できなかった」「見込み顧客の名刺は獲得したが、商談につながらない」といった失敗も少なくないでしょう。展示会での集客と商談化には計画的なアプローチが必要です。

本記事では、展示会の集客から展示会後の商談につなげるための9つの方法を詳しく解説します。展示会での失敗を回避し、成功へと導くための参考にしてください。

目次

1.展示会で成果を出せずに失敗してしまう例

展示会の出展で期待した成果を出せずに失敗してしまうケースは大きく2つあります。

  • 展示会ブースへ集客できない
  • リードを獲得できても商談・受注につながらない

【失敗例1】展示会ブースへ集客できない

1つ目の失敗例は展示会ブースへ集客できずに期待していた成果を出せないパターンです。事前に集客を意識して準備・設計に取り組まないと、来場者にブースに立ち寄ってもらえず成果につなげられません

集客がうまくいかない要因は下記が挙げられます。

  • 扱っている製品・サービスが来場者に伝わっていない
  • 出展している企業に競合が多く埋もれてしまっている
  • 来場者視点に立ったブース設計になっていない

集客で失敗しないためには、会期前から集客活動に取り組む、来場者に興味を持たれるようなブースを計画するなど事前に準備した上で、当日はオペレーションを徹底するなど運営方法についても対策を行うことが重要です。

【失敗例2】リードを獲得できても商談・受注につながらない

2つ目の失敗例は展示会で多くの名刺交換を行い、リードを大量に獲得できたもののそこから商談・受注につながらないパターンです。展示会直後に獲得したリードへフォローを入れなければ、案件獲得の機会を失いかねません

展示会では来場者が製品・サービスへの理解が不十分なまま名刺交換、資料請求を行うことも少なくありません。そのためサービスへの興味関心度が低く、すぐには商談・受注につながらない場合も多くあります。展示会で得たリードから商談・受注につなげるためには、展示会後の後追い設計はもちろん、事前準備の段階から来場者への適切な情報提供とターゲットの明確化も必要です。

展示会後の後追いについては、こちらの資料も参考にしてみてください。

2.展示会ブースへの集客方法【事前準備編】

展示会の集客で失敗しないために、事前準備の段階でできる対策3つを紹介します。

  • 目的・目標を設定しターゲットを明確にする
  • 事前集客に注力する
  • ブース設計を目的に合わせて工夫する

【1】目的・目標を設定しターゲットを明確にする

展示会への出展そのものが目的化しないよう、出展の目的と目標を設定し、ターゲットを明確にします。

出展の目的によく設定される例として「新規見込み顧客の獲得」「商談創出」「受注獲得」

「認知度向上」などが挙げられます。設定した目的に合わせて、達成すべき数値目標を決めましょう。また、「どのようなニーズを持つ人をターゲットにするか」を明確にすると、ブース設計や製品・サービスのアピール方法に反映できます。

設定した目的・目標、ターゲットは言語化し、展示会出展に関わるメンバーに共有しましょう。メンバーで出展への認識を合わせておくと、展示会当日に製品・サービスを来場者に正しく訴求できます。

【2】事前集客に注力する

展示会集客に失敗しないためには、当日の集客はもちろん、会期前から集客に注力することが大切です。ブースや配布物などの制作物の準備に追われ、事前集客が疎かにならないよう計画的に取り組みましょう。

新規顧客の獲得が出展目的の場合は、サイトやSNSなどでの出展告知により、広くアプローチでき効果的です。

展示会の来場者は業界動向やトレンドなどの情報収集を目的にしている場合が多く、当日の集客のみでは商談につながる見込み顧客が少なくなりがちです。商談獲得が目的の場合は、自社が保有している見込み顧客リストに案内状やメールでの出展告知を事前に行うと、自社製品・サービスに対し興味・関心がある顧客に足を運んでもらえる可能性が上がるでしょう。

【3】ブース設計を目的に合わせて工夫する

展示会当日の集客において、ブース設計は来場者の興味をひくために重要です。どのような製品・サービスを紹介しているのか、来場者が一目で分かるようなブースでないと競合に埋もれて興味を持ってもらえません。

そのためターゲットを明確にした上で、製品・サービスの特徴を正しく伝え、アピールできるようなブース設計にする必要があります。来場者が知りたい情報が一目で分かるように、「どのような製品・サービスを提供しているのか」を社名よりもメインに据えて壁面などのグラフィックを作成しましょう。

ブース設計を含めた展示会準備のポイントについては、下記の記事をあわせてチェックしてみてください。

関連記事:「展示会の事前準備で必要なことは?出展までのスケジュールを徹底解説!

3.展示会ブースへの集客方法【当日の運営編】

展示会の集客で失敗しないために、当日の運営でやるべき対策3つを紹介します。

  • 当日のスタッフオペレーションを徹底する
  • ノベルティやフライヤーを活用する
  • 会期中の様子をSNSで拡散する

【4】当日のスタッフオペレーションを徹底する

当日のスタッフオペレーションを作成し、事前に共有しておきましょう。スタッフオペレーションの徹底によって来場者のニーズに合わせたスムーズな対応が可能になります。来場者に興味を持ってもらえるようなつかみのキャッチコピーとサービス訴求のためのトークスクリプトを準備し、スタッフと事前に打ち合わせを行います。

場合によっては展示会当日を想定したトレーニングをスタッフに向け実施し、本番に慣れさせておくと良いでしょう。来場者への積極的な声がけにより、集客数の向上が期待できます。好印象を持ってもらえるよう、自然な明るい声がけを意識するように伝えましょう。

【5】ノベルティやフライヤーを活用する

ノベルティやフライヤーの配布は来場者がブースに立ち寄るためのフックになるため、当日の集客に効果的です。配布物に製品名や社名を入れることで、来場者が持ち帰った後の拡散効果も期待できます。

ノベルティは集客効果があり、来場者の満足度向上にも貢献します。フライヤーは製品・サービスの特徴や導入事例、ノウハウ、ユーザーメリットなどの説明を入れておくと、来場者が持ち帰った後に社内での検討に利用できるため、商談化率向上が期待できるでしょう。

【6】会期中の様子をSNSで拡散する

当日の会場やブースの様子をX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSで発信すると、会場にいる人だけでなく、まだ会場に来ていない人にもアピールできます。SNSは情報の拡散がされるため、自社アカウントをフォローしていない人にも情報が届き興味を持ってもらえる可能性があり、集客効果が期待できます。

また会場の様子やセミナー開催の様子などのライブ配信は、会場にいない人にもセミナーの様子を届けられます。

SNSでの発信例
SNSでの発信例

4.獲得リードを商談・成約につなげる方法

展示会で獲得したリードを商談・成約につなげるためには適切な後追いが必要です。商談・成約につなげるための方法を3つ紹介します。

  • 展示会後すぐにお礼メールを送る
  • 獲得したリードの優先順位をつける
  • 優先順位に応じたアプローチ方法を取る

【7】展示会後すぐにお礼メールを送る

展示会終了後すぐに、名刺情報を得たすべての顧客にお礼メールを送ります。展示会の来場者は数多くのブースを周り名刺交換をしているため、会期終了後の素早い対応は自社の印象付けにつながり、アポイントも獲得しやすいでしょう。

メールにはブースに立ち寄ってもらったお礼とともに、製品・サービスの紹介や関連するリンク、アポイントの日程調整のリンクを掲載します。リンクをクリックしたリードは自社サービスに興味があると推測でき、その後のアプローチ戦略に生かせます。

【8】獲得したリードの優先順位をつける

展示会で獲得したリード情報はデータ化した上で優先順位付けをし、今後の営業活動に生かせるようにしておきます。

展示会で得たリードはすぐに商談になるリード、すぐには商談につながらないが可能性はあるリード、商談になる可能性が低いリード、というように温度感はさまざまです。担当者の役職や肩書、決裁権の有無なども参考に商談化の可能性度合いで優先順位をつけると良いでしょう。事前に優先順位のランク付けを定義しておくと、会期後すぐに対応できます。

データ化した情報はCRMもしくはエクセルなどで一元管理すると、リード情報を社内共有できるため後追いがしやすくなります。

CRMについては下記の記事で詳しく説明しています。あわせてチェックしてみてください。

関連記事:「MAとSFA/CRMの違いとは?各ツールの役割と活用場面を解説

【9】優先順位に応じたアプローチ方法を取る

リードの優先順位が決まったら、順位別に効果的で効率の良いアプローチを取りましょう。優先度の高いリードほど手厚く、個別に対応します。優先度の低いリードに対しても、興味を持ってもらえるようフォローを続けましょう。

製品・サービスに興味があり、商談につながりそうな顧客には電話をかけ、展示会では聞けなかったお悩みや課題を引き出します。顧客の課題に合わせた対応で、受注につなげます。

すぐには商談につながらなさそう、可能性の低いリードに対しては、メルマガ配信など定期的にメールでの接触を続けましょう。リンクのクリックなど反応があったリードには、ステップメールなどを活用してリードの育成を図ります。

ステップメールについては下記の記事で詳しく説明しています。あわせてチェックしてみてください。

関連記事:「ステップメールとは?作り方・BtoB成功事例・ツールをご紹介【シナリオ例文あり】

5.まとめ

展示会は大量にリードを獲得できる貴重な機会ですが、ただ出展しただけでは集客や後の商談化で失敗してしまう場合があります。

本記事では、展示会出展での成功に導くための9つの方法を紹介しました。当日の集客から展示会後の商談化につなげるためには計画的なアプローチが必要です。

展示会への出展は事前準備と会期後の適切な対応によって、大きな成果が見込めます。本記事を参考に、展示会の成果を最大限に引き出しましょう。


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この記事を書いた人

縫村 優
縫村 優 | ライター

サイエンス分野から一転、BtoBマーケティングの世界へ。BeMARKE編集部でコンテンツ制作を担当。読者が実践的な知識を得られるコンテンツを提供するため、BtoBマーケティングに携わる人たちの声に耳を傾けている。

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