インタビュー
製品やサービスを売る営業活動を支援する「営業企画」。営業部との連携によって成果を出すはずが、部門間の衝突や分断により本来の目的を果たせていない企業も少なくありません。また営業部の指示のもと資料作成を行うだけにとどまってしまうケースもあります。
営業企画として成果につなげるためには、どのようなミッションを掲げどのようなスタンスで業務を遂行すべきなのか。
今回、大手通信会社の営業企画として多くの現場営業担当者と協働し成果を出してきた株式会社シーズ・リンク 取締役 及川理人氏に、営業企画が力を発揮するための心得をお聞きしました。
株式会社シーズ・リンク 取締役 riclink事業部 Sales/Marketing統括
2009年、法政大学キャリアデザイン学部を卒業後、日本最大手通信会社に入社。在籍12年間は一貫してBtoB領域に従事し、約6,000名の法人組織の営業企画・人材育成・プロモーション等の業務を経験。2021年より株式会社シーズ・リンクに入社。営業企画向けクラウドソリューション「riclink(リクリンク)」の提供を通じ、営業組織の生産性向上・DX推進を支援。
ーー及川さんのこれまでのキャリアと現在の仕事について教えてください。
前職の大手通信会社では入社から3年間は営業を担当し、その後、約10年間「営業企画」として働いてきました。会社がモノ売りから課題解決型営業に変革していくタイミングで、営業戦略立案から戦術・施策の策定はもちろん、営業組織の立ち上げから組織づくり、営業育成プログラム策定など、さまざまな経験ができました。
現職では営業企画向けサービスの営業とマーケティングの責任者として、商談からウェビナー登壇、数値管理からマネジメントなど、販売に関わる幅広い業務を担当しています。お客様は営業企画担当の方が多く、課題感や環境を理解するのにこれまでの経験が役立っています。大企業の営業企画は他部署との連携や調整が肝になるため、悩みに寄り添ったご提案ができています。
私自身、営業企画を担当しているときから、人と会って対話し理解を深めたり距離を縮めたりというアナログなやり方が得意なんですね。ただ、密なコミュニケーションを重ねることによって「あなたのおかげ」といわれることにやりがいを感じつつ、同時に属人化の弊害も感じていました。前職の場合でいうと、例えば在籍する約2,000名の営業担当者一人ひとりに営業支援できるかというと私一人では限界があります。
そこで、デジタル活用によって属人化を防ぎつつ業務効率化を図ることで、アナログ的なコミュニケーションをもっと生かせるのではないかと考えたのが転職のきっかけのひとつですね。コロナ禍でリモートワークが増えたこともあり、この課題感は多くの営業企画に共通するものだと思います。
ーーデジタルシフトの流れのなか、BtoB企業の営業企画にはどのような役割が求められるのでしょうか。まずは営業企画のミッションから教えてください。