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効果的なテレアポのコツ11選を解説【準備・実践・モチベーション】

効果的なテレアポのコツ11選を解説【準備・実践・モチベーション】

「テレアポをしても取り合ってもらえずうまくいかない」とお悩みではないでしょうか。

電話を利用してアポイントを取る「テレアポ」は、顧客に直接話を聞いてもらえるメリットがあるため、BtoBマーケティングが浸透し始めている現代においても根強く利用されている営業手法です。しかし何本電話を掛けてもアポが取れず、テレアポ自体が嫌になってしまう方も少なくないでしょう。そんなときには、テレアポのコツを知り、アプローチを変えてみることで成果を上げやすくなるかもしれません。

本記事では、「準備」「実施」「モチベーション維持」の観点からテレアポの11のコツを解説します。

目次

1.テレアポを準備するときの4つのコツ

テレアポの成果は実践のテクニックで決まると思われがちですが、実は事前の準備も大切です。本章では、テレアポ前に準備しておきたいポイントを解説します。

【1】トークスクリプトを作成する
【2】質を重視した架電リストを用意する
【3】架電対象の情報を集めておく
【4】架電前に別のフックを作っておく

【1】トークスクリプトを作成する

テレアポを実施する前に、トークスクリプトを作成します。トークスクリプトとは、顧客に案内する内容をあらかじめまとめた台本のことです。トークスクリプトがあれば、「何をどのような順番で話すか」に迷わず、抜け漏れなく用件を伝えられます。

アポイント獲得のためのトークスクリプトであれば、話の内容は下記のような構成で作成します。

  1. 挨拶
  2. 自己紹介
  3. 本題
  4. 日時の提案

また顧客から発されそうな言葉を事前に予想しておく、実際にあった会話を分析するなどして、「こう言われたらこう返答する」といった切り返し方もトークスクリプトに反映させます。フローチャートの形式で受け答えを準備しておき、どのような返しがあってもスムーズに対応できるよう備えるやり方がおすすめです。

【2】質を重視した架電リストを用意する

テレアポで成果を出すためには、「自社のターゲットに沿っている」かつ「ニーズがある」見込み顧客の架電リストが必要です。テレアポが成功して話を聞いてもらえたとしても、獲得したアポイントが売上につながらなければコストを回収できません。テレアポの最終的な目標はアポイント獲得ではなく、アポイントから成約につなげることです。自社のターゲットに合致しない、成約につながらない顧客情報は省き、リストの質にこだわるようにしましょう。

「質の高い架電リスト」は、情報の獲得時期が新しく、内容が正確で、成約の見込みがある顧客情報リストです。用意する手段としては、自社が保有する顧客情報を整理・分析する、調査会社に依頼する、BtoBマーケティングに注力しリード獲得&育成を戦略的に行うといった方法が考えられます。

片っ端から電話を掛け続けていては、架電リストの枯渇を招きます。長期的な目線においては、BtoBマーケティングとテレアポを連動させ、質の高い架電リストを創出できるように営業体制を改めることも視野に入れましょう。

【3】架電対象の情報を集めておく

架電対象となる企業の情報は事前に収集しておきましょう。事前に収集する情報の例としては、下記があります。

  • 業界
  • 事業規模
  • 業務内容
  • 使用しているツール
  • 自社サイト訪問履歴

トークスクリプトを用意していたとしても、企業によって状況が異なるため、同じ対応だけでは会話が成立しません。ある程度は個別の対応力が求められます。相手企業について調べておけば、相手が抱える課題やニーズの仮説を織り交ぜて話すことができ、関心を寄せてもらえる可能性が高まります。

自社サイトへの訪問履歴がある企業なら、どのページを熱心に読んでいたかを調べれば、よりニーズを想定しやすくなるでしょう。

【4】架電前に別のフックを作っておく

架電前に、自社を認知してもらえるような別のフックを作っておき、成約の可能性を高められるようにしましょう。具体的には下記のようなやり方があります。

  • SNSで接触する。
  • メール・DM・フォームなどを通じてメッセージを送付する。
  • 対象企業のニュースを自社オウンドメディアコンテンツで取り上げる。

事前に顧客との接触ポイントを作っておけば、自社企業について知ってもらえるため、全く認知されていない状況よりも警戒感を減らしアポイント獲得のハードルを下げられるでしょう。例えば営業メールを送付後に架電を行えば、事前に自社について認知してもらえるだけでなく、メールの内容を閲覧しながら話を聞いてもらえます。電話に視覚的な情報が加わることで、より分かりやすく相手に説明が可能になるため、成果アップも期待できるのです。

2.テレアポを実施するときの4つのコツ

準備を済ませたら、実際に電話を掛けるステップです。本章では、テレアポを実施する際に意識したい4つのコツについて解説します。

【5】架電のタイミングを計る
【6】「売り込み」ではなく「会話」をする
【7】聞きやすく簡潔な話し方を心がける
【8】日時をこちらから提案する

【5】架電のタイミングを計る

架電のタイミングは、担当者が社内におり、対応の余裕がありそうな時間帯をねらいましょう。相手が忙しくしている時期や時間帯に連絡しても、すぐに断られるか、外出していて取り次いでもらえない可能性があります。

昼前後や始業直後、終業間際の架電は避けることが無難です。一般的には、昼前後は休憩を取っていたり出払っていたりする可能性が高く、始業直後・終業間際も慌ただしくしているケースが多いため落ち着いて話をするには向きません。業界・職種によっても異なるため、繁忙期が予想できるターゲット企業に対しては時期・時間帯を調整して臨みます。担当者が不在であった場合でも、担当者が会社にいる時間帯を確認して次につなげることが大切です。

【6】「売り込み」ではなく「会話」をする

テレアポでは、自社製品・サービスの一方的な案内をして単なる売り込みに終わらないよう、見込み顧客と「会話する」意識を持ちましょう。テレアポは受注という目的のために、今後の商談につながるアポイント獲得を目指すフェーズです。見込み顧客とコミュニケーションを取って、相手に不快感を抱かせず話を聞いてもらう必要があります。売り込みや一方的な宣伝は相手から不快に思われてしまい、拒絶されるリスクがあります。

また現在のテレアポの段階ではニーズがなく断られたとしても、将来的にニーズが芽生える可能性はゼロではありません。自社を認知してもらいつつ、今後取引を行う可能性に悪影響を及ぼさないように、丁寧な会話を心がけましょう。

【7】聞きやすく簡潔な話し方を心がける

テレアポでは、相手が聞きやすい落ち着いた調子で、端的に話すようにします。見知らぬ相手から急な電話を受けた場合、必要以上に明るい挨拶をしても戸惑わせてしまう可能性があるからです。先方から自発的に連絡があった場合は、「明るくハキハキした挨拶」が好まれるケースもあるため、状況によって使い分けましょう。

また長々と話して相手の時間を圧迫したり、負担に感じさせたりするのも良くありません。時間を割いてくれている相手に敬意を持ち、無駄は省いて、簡潔に聞きやすい調子で話すようにしましょう。

【8】日時をこちらから提案する

アポイントが取れそうな場合、相手に都合の良い日を考えてもらうのではなく、こちらから複数の日時を提示して選んでもらうようにしましょう。相手が検討する負担を減らし、スムーズに話を運べるようになります。また相手の都合で1から決めてもらおうとすると、その場で日時を決められなかった場合に「社内で検討の上また連絡します」と切り出され、結局返事のないまま話が流れてしまうようなケースもありえるため注意が必要です。

日時を絞り込んで提案する際には「◯日と◯日ではどちらの方がお時間を取りやすいでしょうか」「午前と午後どちらのご都合が良いですか」と二者択一で尋ねると答えてもらいやすくなります。

3.モチベーションを維持するときの3つのコツ

テレアポは営業活動においても商談の起点となる重要な方法ですが、断られることも多いため嫌になってしまいがちです。本章では、テレアポのモチベーションを保つコツについて解説します。

【9】お客様に感謝と貢献の気持ちを持つ
【10】「断られる」ことは普通と割り切る
【11】PDCAを意識して記録をつける

【9】お客様に感謝と貢献の気持ちを持つ

テレアポの際には、相手に時間を割いてもらう「感謝」と、自社製品・サービスを利用してもらえれば相手にとっても有益だという「貢献」の気持ちを持つようにするとモチベーションを維持しやすいでしょう。

テレアポを「こなさなければならないタスク」のように思ってしまうと、断られ続けることが次第に苦しくなり、モチベーションを保てません。テレアポ実施の際に「感謝」の気持ちがあれば、顧客に対して自然と誠実な振る舞いができ、顧客からの信用を得やすくなります。「貢献」の気持ちがあれば、「自社製品・サービスによって相手が課題解決できるチャンスを逃さないようにする」という使命感ややりがいが生まれるでしょう。

【10】「断られる」ことは普通と割り切る

何本電話を掛けても断られてしまう場合に心が折れてしまわないように、「テレアポは断られるものである」と気持ちを切り替えられるようにしましょう。どれほど入念な準備をしてアポイント獲得率を高めようとしても、伸ばせる範囲には限りがあります。ニーズのない相手に断られてしまうことは避けられません。

テレアポの成功率は一般的に数%以下であるとされ、アポイントを獲得できるかどうかには運の要素も絡みます。成果を判断するとしても1件ずつではなく、全体に対する割合で考えるようにしましょう。

【11】PDCAを意識して記録をつける

テレアポ結果をフェーズごとに記録し、PDCAを回せるようにしましょう。PDCAとは、計画・実行・検証・改善を繰り返し、業務内容を修正しながら成果を高めていくフレーワークです。「アポイント獲得」に至るまでに必要なタスクを細分化して計画を立て、タスクの実行内容を記録するようにします (PDCAの理解には「PDCAの意味とは? メリットから実践のステップまで解説」の記事がおすすめです)。  

アポイント獲得のみを指標にすると、1件も獲得できなかった日は成果ゼロになってしまいます。しかし、「電話を掛けた数」「話を一通り聞いてもらえた数」「日時が提案できた数」などフェーズごとの指標を設け記録することで、自身の成長を実感しモチベーションアップにつなげられるでしょう。

また日々の記録によって「自分がどのようにテレアポを行ってきたか」のデータを蓄積・分析できれば、分析結果を今後の施策に反映し、アポイント獲得率の向上が期待できます。

4.まとめ

テレアポは営業活動において有力な手法ですが、実際のアポ獲得率は数%以下の場合も多く、モチベーションを保ちづらい業務です。テレアポを成功させるためには、日々のモチベーションを維持するためにうまく気持ちを切り替えながら、入念に準備した上で実践する必要があります。本記事では、準備・実践・モチベーション維持の3つの観点から、テレアポを行う際に取り入れたいコツを解説しました。

テレアポはやみくもに取り組むのではなく、計画性を持って準備し、PDCAを回していくことが大切です。成果になかなか結びついていないという方は、本記事を参考に、テレアポの改善に取り組んでみてください。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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