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【例文付き】稟議書の基本的な書き方|目的別の見本や提出の流れも解説

【例文付き】稟議書の基本的な書き方|目的別の見本や提出の流れも解説

稟議書とは、決裁を得たい内容を記載したビジネス文書です。稟議書には判断の元になる情報を簡潔に記載する必要がありますが、「どのように書いたら良いか、分からない」「提出しても却下されてしまう」とお悩みの方もいるでしょう。

本記事では稟議書の基本的な書き方を踏まえながら、契約や購入など目的別の書き方を解説します。稟議書を提出する流れや再提出時の対応はもちろん、メリット・デメリットもあわせて解説するのでぜひ参考にしてみてください。

目次

1.稟議書の基本的な書き方

稟議書に含める基本的な項目は、次の7つです。

基本的な項目内容や記載のコツ
起案日(申請日)稟議を申請する年月日を記載
件名稟議の内容が一目で分かるように、簡潔かつ具体的に記載
承認を得たい内容稟議の具体的な内容を記載
申請理由申請内容の必要性について関係者が納得できるように記載
メリット・デメリットメリットが大きい、かつデメリットを上回る点を根拠とともに記載
時期稟議の内容を実行する時期について記載
費用対効果(リターン)可能な限り具体的な数値を用いて記載(業務量を20%削減など)

稟議書に記載された情報が少ないと、読み手は不安を感じて却下するケースがあります。逆に情報が多すぎても、途中で読み飽きてしまって却下、再提出を余儀なくされるケースも少なくありません。

却下や再提出を避けてスムーズに決裁を得るためにも、稟議書には最低限、基本的な項目について過不足なく記載しましょう。

2.【例文付き】代表的な3つの稟議書の書き方

稟議書にはさまざまな種類がありますが、代表的な書き方は次の3つです。

  • 契約稟議書
  • 購買稟議書
  • 採用稟議書

ここでは例文を交えながら、稟議書の代表的な書き方を解説します。

契約稟議書

契約稟議書は、新規企業と契約を結ぶ際に必要です。契約は企業の利益を左右する重要な事項のため、稟議書を閲覧する関係者は決裁に対してより慎重になります。関係者が安心して承認できるよう、次の項目について抜け漏れのないように記載しましょう。

  • 取引先の情報(信用情報含む)
  • 取引先として最適な理由
  • 契約するメリット
  • 取引の開始予定日
  • 支払い条件 など

件名は「〇〇社との新規契約について」と、相手企業の名前を出しながら簡潔に記載します。また、取引先として最適な理由や契約のメリットは、読み手が納得できるように簡潔かつ具体的に書きましょう。

購買稟議書

購買稟議書は、購入予定の物品が高額になる際に必要です。記載項目は基本事項のほか、次の6つになります。

  • 購入物品の種類や数量
  • 支払金額(複数の見積もり)
  • 支払方法
  • 支払日
  • 発注先
  • 稟議の申請理由 など

特に申請理由では、必要性や緊急性だけでなく、費用対効果を明確にすることが大切です。例えば、件名が「〇〇システムの導入について」であれば、次のような導入理由を記載すると良いでしょう。

「当社では▢▢管理についてエクセルを使用していましたが、業務効率が悪い上、部署間のデータ共有も難しい状況にあります。そこで、業務効率化の観点から〇〇システムの購入を数社から見積もりを取ったところ、A社のものが最もコストパフォーマンスが良いと判断しました。」

採用稟議書

採用稟議書は、求人募集の開始や採用時に必要です。主な記載項目は、次の5つになります。

  • 増員の必要性
  • 採用候補者の詳細
  • 募集期間やコスト
  • 採用予定日
  • 労働条件 など

件名の例としては、「○○部門の採用について」「パート従業員▢▢の正社員登用について」などが挙げられるでしょう。特に新規採用は求人広告や新人教育など金銭的・人的コストがかかるため、増員の必要性については関係者が納得できるよう具体的かつ論理的に書くことが大切です。

3.稟議書を提出する流れ

稟議書が完成すると一仕事終えたと安心しがちですが、提出前後の対応にも気を抜かないようにしましょう。稟議書は自社のルールにのっとって提出し、却下された場合は作り直した上で再提出することが必要です。

ここでは、稟議書を提出する流れや再提出する場合の対応を解説します。

基本的な流れ

稟議書を提出する際の基本的な流れは、次の通りです。

  1. 稟議書を作成
  2. 管理番号を取得
  3. 権限の低い人から順に回覧

稟議書の番号はデータ管理のために必要なものであり、大抵の場合、稟議書を受理する部門が付与してくれます。

企業によっては上記の流れではなく、稟議を挟まない直接決裁の形を取るところもあるでしょう。また、稟議書を作成せずに検討段階へ移行するなど、決裁までの流れはさまざまです。

不必要な労力を割くことがないよう、自身が所属する企業・部署における稟議書の回覧手順について、作成前にあらかじめ確認しておきましょう。

再提出する場合

稟議書は時として回覧の途中で却下され、再提出するために作り直す必要が出てきます。その際、やみくもに修正するのではなく、却下された理由をしっかり探った上で作り直しましょう。例えば、内容が伝わらなかったときと、必要性を感じなかったときとでは直す方向性が異なります。

内容が伝わらなかった場合は、箇条書きや図解などを使って簡潔に書くことを意識してみてください。必要性を感じなかった場合は、メリット・デメリットなどで具体的な数値を記載し、根拠となる資料を添付します。あらかじめ稟議を申請する予定であることを承認者へ伝え、根回しをしておくのも1つの方法です。

書き慣れないうちは上司や先輩などにチェックしてもらい、アドバイスを受けるのも良いでしょう。また、すでに承認を得ている過去の稟議書のうち似ている内容のものをチェックし、書き方を参考にするのもおすすめです。

4.稟議書を作るにあたって知っておきたい2つのデメリット

稟議書は決裁を得る上で便利な文書ですが、次のようなデメリットもあります。

  • 意志決定まで時間がかかりやすい
  • 責任の所在があいまいになりやすい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

意志決定まで時間がかかりやすい

稟議書は複数人の関係者が目を通す文書のため、意志決定までに時間がかかりやすい点がデメリットです。また、稟議書の作成自体に手間がかかる上、差し戻しによって修正・再提出するケースも少なくありません。

特に、新規事業者との契約や高額な物品購入は企業の収支に直結する事項のため、関係者も意志決定においては慎重になります。スムーズに稟議書を通すためには、稟議に必要な情報を過不足なく記載し、かつ説得力のある内容に仕上げることが大切です。

責任の所在があいまいになりやすい

稟議書は複数人の関係者による承認を経て決裁を得るため、責任の所在があいまいになりやすいデメリットもあります。万が一、稟議内容を実行してトラブルが発生した場合、互いに責任転嫁する可能性も否めません。

このような事態を避けるためにも、責任の所在はもちろん、トラブルが発生した際の対処についてもあらかじめ定めておきましょう。

5.稟議書を提出する3つのメリット

稟議書はデメリットがあるものの、それを上回るメリットも確かにあります。具体的には、次の3つです。

  • 会議を開催する手間や時間が省ける
  • 現場の声を上層部に伝えられる
  • 効率的に事実確認できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

会議を開催する手間や時間が省ける

稟議書のメリットは、会議を開催する手間や時間を省ける点です。会議資料の作成はもちろん、会議室の確保や関係者のスケジュール調整なども必要ありません。

特に、緊急を要する内容は会議を開催するよりも、稟議書を提出することでスムーズに決裁を得られるでしょう。また、複数の部署や普段は関わりが薄い上層部から承認を得たい場合も、稟議書が便利です。ただし、直接話す機会が減る分、記載された情報だけで判断できるような稟議書に仕上げる必要があります。

現場の声を上層部に伝えられる

稟議書は基本的に従業員によって作成されるため、現場の声を上層部に伝えられる点も大きなメリットです。現場で発生している問題点や不安な点を上層部に伝えて承認を得られれば、職場環境の改善につながります。

稟議書の内容によっては社長など企業のトップにまで従業員の声が届き、企業全体の環境改善にも好影響を与えるでしょう。

効率的に事実確認できる

稟議書には実行内容について簡潔かつ具体的に記載されているため、事実確認をする際の記録としても参考になります。たとえば、「なぜこのシステムを導入したのか?」と上層部から指摘されたとき、契約稟議書や購買稟議書を提示すれば、確かな根拠を持って説明できるでしょう。

なお、稟議書の保管期間は法律で定められているわけではありません。しかし、必要時に確認できるよう、きちんと整理して保管しておきたいところです。

6.まとめ

稟議書の書き方は基本を押さえつつ、目的に合った内容を盛り込むことが大切です。契約稟議書であれば契約のメリット、購買稟議書であれば費用対効果などについて具体的な数値を用いながら記載しましょう。

また、再提出が必要になったときは、なぜ却下されたのか理由を探った上で作り直します。稟議書の内容がうまく伝わらなかったのか、あるいは必要性を感じられなかったのか、理由に合わせてデザインや論理展開を工夫することが必要です。

スムーズに決裁を得たい方は、稟議書のメリット・デメリットを把握した上で有効活用していきましょう。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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