基本ノウハウ
チャネル(Channel)とは、集客を行うための媒体や経路を示すマーケティング用語です。良質なチャネルを複数持つことは、それだけビジネスのチャンスを増やすことになります。本記事では、チャネルの概要や種類、役割などについて解説していきます。さらに、近年BtoBの領域でも普及が進んでいる、オムニチャネルについても見ていきましょう。
まずは、マーケティングにおけるチャネルの役割や目的について見ていきましょう。
マーケティングにおけるチャネルとは、集客のための媒体や経路のことです。WebサイトやSNSアカウント、メールマガジン、広告などがチャネルにあたります。チャネルの数を多く持っていれば、集客できる人数を増やしやすくなります。また、チャネルごとの集客数を比較することで、どのような集客方法が効果的なのかを割り出すことも可能です。
自社製品・サービスと、顧客をつなぐ役割を持つチャネルには、以下の3つの種類があります。
販売チャネルは、商品やサービスを実際に販売するためのチャネルです。実店舗やECサイト、電話営業のほか、個別の顧客に対して行う商談などが挙げられます。また、近年ではInstagramなどのSNSにも販売機能が導入され、販売チャネルとしての活用が可能になっています。
流通チャネルとは、商品やサービスを、自社から顧客のもとに届けるための経路です。購入された商品を送り届ける配送業者や、商品が店頭に並ぶまでの間にかかわる卸売業者、小売業者などが、流通チャネルに該当します。より効果的な流通チャネルを選択することで、商品が顧客のもとにとどくまでの期間を短縮したり、流通コストを削減したりといった効果が見込めます。
コミュニケーションチャネルは、顧客とつながりを持つための経路です。自社商品やサービスの情報を届けるだけでなく、顧客からの意見や問い合わせを受け取る役割も持ちます。Webサイトの問い合わせフォームやSNS、チャットツール、メールマガジン、アプリ、広告などのオンラインのものもあれば、展示会や電話といったオフラインのものも該当します。
オムニチャネルとは、実店舗やECサイト、アプリなど、さまざまなチャネルを統合し、顧客にとって最適な購買行動を実現するものです。ECサイトで購入した商品を実店舗で受け取れる仕組みや、実店舗に在庫がない商品をその場で注文して自宅まで届けてくれる制度、実店舗とECサイトで共通して利用できるポイントなどがあります。
近年はBtoBビジネスにおいても、オンラインセミナーやWeb会議システムなど、複数のチャネルを組み合わせた、オムニチャネルの重要度が高まっています。その背景には新型コロナウイルスの感染拡大により、対面で行う従来の営業活動が困難になったことがありました。顧客側が複数のチャネルを扱えるようになったことで、BtoBにおけるオムニチャネル化の傾向は、コロナ禍収束後もいっそう顕著になっていくことが予想されます。
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チャネルを効果的に活用して集客につなげるには、チャネル戦略が重要です。チャネル戦略の目的と、策定のためのステップについて解説します。
チャネル戦略は、マーケティングミックス(4P)を構成する要素の1つです。マーケティングミックスとは、顧客を購買に導くために、企業が行うアクションの総称で、次に挙げる4つのPで構成されています。。
Product(製品)
Price(価格)
Place(流通)
Promotion(広報)
チャネル戦略は、4PのうちのPlaceにあたります。想定する顧客に対して、効果的に情報を届けられるチャネルを整備することが、チャネル戦略の目的です。
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チャネル戦略を策定する際には、以下に挙げる3つの段階を順に踏んでいきます。
自社商品をどのような人(ターゲット)に届けたいのかを決めていきます。最適な情報発信の手段は、受け取る人の年齢や性別、職業、家族構成など、さまざまな属性によって異なります。最初の段階でターゲット像を明確にすることで、最適なアプローチ方法を見つけやすくなるのです。
ターゲットが明確になったら、次に販売チャネルを決定していきます。オンラインか対面販売か、直販なのか卸売や小売業者を挟むのか、ターゲットの特性や、コスト面も鑑みながら判断しましょう。
ターゲットと販売チャネルが決まったら、両者を結びつける形でコミュニケーションチャネルを設定します。インターネットの普及以前は、展示会や電話などのコミュニケーションチャネルが主流でした。しかしインターネットが普及した現在、さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、オンラインのコミュニケーションチャネルの重要性がBtoBにおいても高まっています。
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マーケティングにおけるチャネルについて、概要や目的、種類、役割などをご紹介しました。集客用の媒体であるチャネルは、複数種類を利用し、比較することで、集客数そのものを増やせるだけでなく、より効果的な集客方法を導き出すことにもつながります。また、近年は複数のチャネルを組み合わせて利用するオムニチャネルが普及し、BtoBの領域においてもその重要度は高まりを見せています。