インタビュー
MA運用からウェビナー開催、広告出稿までマーケターの業務は多岐に渡ります。それゆえマーケティング業務の属人化に悩むBtoB企業は少なくありません。
今回、「マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識」を出版されたゼロワングロース株式会社 廣崎依久氏に、マーケティングの生産性を上げる「MOps」とは何か、属人化をどのように防ぐのかについて詳しくお聞きしました。
ゼロワングロース株式会社 取締役
大学在学中に株式会社マルケト(現アドビ株式会社)にてマーケティングインターン終了後、渡米。大学院にてマーケティングを学んだ後シリコンバレーに移りEd Techのスタートアップ企業、Couseraにてフィールドマーケティング及びエンタープライズマーケティングオペレーションに従事。その後シンガポールに渡りDSPベンダーのMediaMathにてAPAC地域のフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションを担当。01GROWTHでは教育サービスの開発に加え、国内外のコンサルティング業務を行う。著書に『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識』(MarkeZine BOOKS)がある。
ーーはじめにMOpsとは何か、教えてください。
MOpsチームはマーケティングとIT部門の架け橋となり、データマネジメントやマーケティングテクノロジーツールの管理、キャンペーンマネジメント、マーケティングチームの教育などを担当する専門チームや役割のことを指します。
このファンクションは日本ではまだメジャーではありませんが、2021年に米国で行った調査では回答者の7割がMOpsの専任チームを置いていると回答しているほど、あって当たり前の役職となっています。
これまで日本ではあまり語られてこなかったMOpsですが、マーケティングテクノロジーツールの数が年々指数関数的に増え、マーケティングチームが取り扱わなければいけないデータの量が膨大化している今、国内でもそのニーズが認識されはじめています。
ーーそんななか、書籍を出版されたのはどのような背景があったのでしょうか。
日本ではMOpsを体系的に学べるコンテンツや機会がまだ少ないため、MOpsの基本的な概念をご紹介しながら、これから導入を検討される企業さまのはじめの一歩になるような本にしたいと考え執筆しました。
ーーこれまで日本のBtoB企業のMOps導入支援をされるなかで、どのような傾向や課題がありますか。