基本ノウハウ

CTIとは?機能・導入メリット・おすすめツール・システム紹介

CTIとは?機能・導入メリット・おすすめツール・システム紹介

CTIってなに?コールセンターや大企業が使うもの?と思っていませんか。近年、CTIはコールセンターだけのものではなくなってきています。中小企業においても、業務効率化に大きく貢献してくれることが期待できます。この記事はBtoBマーケティングに精通しているBeMARKEが、予約や顧客管理が必要な業務の責任者向けにまとめました。CTIの便利な機能や導入するメリット、注意点、企業規模別のおすすめCTI8選をご紹介します。

目次

1.CTIとは

CTIは、Computer Telephony Integrationの略です。CTIを使えば、電話やFAXをコンピューターと連携させられるので、受電時にすぐ顧客情報や過去の注文などの履歴を呼び出すことが可能です。近年では大規模なコールセンターに限らずさまざまな業種での活用が広がっており、業務効率の改善や顧客満足度の向上に役立ちます。

2.CTIの便利な8つの機能

CTIにはさまざまな機能がありますが、主な8つの便利な機能を紹介します。

  • CRM連携機能
  • ポップアップ機能
  • 着信履歴機能
  • 自動音声応答機能
  • 自動文字起こし機能
  • レポート機能
  • 稼働状況モニタリング機能
  • チャットボット連携機能

各サービスにより、CTIの機能には多少差があり、全ての機能が備わっているわけではない場合もあります。自社に必要と思うサービスが備わっているCTIかどうかをチェックしましょう。

SFA/CRM連携機能

SFA/CRMは顧客の情報を一元的に管理するシステムで、顧客のデータだけでなく過去の問い合わせ内容や対応の詳細など、紐づけたデータを瞬時に呼び出せます。業務の効率化が図れるだけでなく、顧客にとっても何度も同じことを聞かれたり確認されたりする煩わしさが軽減できます。

ポップアップ機能

ポップアップ機能は、かかってきた電話番号をもとに基本情報をパソコンにポップアップ表示します。相手の会社名や部署、名前に限らず、CRMと連携しておけばより詳しい記録も同時に表示させることが可能です。電話を取る前に情報を把握できるため、よりきめ細やかで迅速な対応が可能になります。

着信履歴機能

着信履歴機能では、過去の膨大な着信履歴データを保存しておくことが可能です。着信回数や頻度の検索、履歴の並べ替えなどができます。最近では保存データの容量が大きかったり、無制限であったりする場合も多いので、全履歴を保存して検索できるものもあります。

自動音声応答機能(IVR)

自動音声応答機能では、あらかじめ設定しておいた自動音声を流せます。問い合わせ内容によってダイヤルをプッシュしてもらったり、本人確認を済ませておいたり、担当者別に電話をつないだりすることができ、自社もお客様も待ち時間やロスタイムを減らせます。

自動文字起こし機能

全通話録音機能と併せて活用すれば、録音されたデータを文字ベースで検索したり保管したりすることが可能です。過去のやり取りの確認や、チーム内での共有にも便利な機能で、クレーム対策としても有効です。

レポート機能

レポート機能を使えば、オペレーターの稼働状況や、待機人数、通話時間、着信数、応答率、放棄率といったデータを抽出して業務の改善に活用できます。主に大規模なコールセンターや、営業成績等の分析を行いたい管理者の方に便利な機能です。

稼働状況モニタリング機能

稼働状況モニタリング機能では、一元的に対応状況を確認できます。テレワーク型のコールセンターでも管理者がシステム上ですべてのメンバーの状況を把握でき、通話の割り振りや、必要な場合のフォロー体制も取りやすいメリットがあります。

チャットボット連携機能

チャットボット連携機能が搭載されているCTIでは、自社Webサイト上のチャットボットと顧客のやり取りの引き継ぎが可能。チャットボットとのやり取りで問題が解決しなかった場合や、より詳しい案内を希望する場合に、顧客情報の確認や、状況を一から説明する手間が省けます。

その他の役立つ機能

上記に挙げたほかにも、さまざまな機能が搭載されているCTIがあります。

一例として、次のような機能があります。

機能内容
Q&A機能よくある質問を通話中に参照したり追加したりできる機能
キューイング電話が込み合っている場合に、問い合わせの順番を管理する機能。待ち人数のアナウンスも可能で、離脱を防いだり、空いている時間にかけ直したりしてもらうのに便利
ACD事前に決めたルールに沿ってオペレーターを振り分けたり、空き状況を把握して電話制御したりする機能
自動発信機能(オートコール)テレアポなどが効率よく架電するために、リストから自動発信できる機能
プレディクティブコール複数回線で自動発信し、つながった番号のみオペレーターに接続する機能
ささやき機能(ウィスパリング)オペレーターにだけに聞こえるよう、管理者や上司からアドバイスをささやける機能

3.CTI導入の5つのメリット

CTIを導入することにより、次の5つのメリットが期待できます。

【1】電話応対の効率化
【2】顧客満足度の向上
【3】顧客とのトラブル防止
【4】営業成績の向上
【5】テレワークへの柔軟な移行

それぞれのメリットを詳しく説明します。

【1】電話応対の効率化

CRMと連携し、ポップアップ機能のあるCTIを導入することで、受電と同時に相手の情報を把握でき、本人確認や顧客情報確認のための手間が大幅に省けます。担当者の振り分けによる業務効率の改善や、自動音声対応による人件費の削減も望めます。

【2】顧客満足度の向上

CTIを導入することにより、瞬時に顧客情報や過去の問い合わせ履歴を把握できるため、顧客にとっても余計なやり取りの手間を減らすことができます。また、よくある質問とその答えを参照できる機能を採用していれば、回答の待ち時間も削減でき、電話応対の品質も向上できます。

【3】顧客とのトラブル防止

録音機能付きのCTIを導入すれば、顧客との言った・言わないという問題を防止できます。クレームや過去の対応に対する問い合わせがあった場合にも、過去の録音データを呼び出し、対応に不備がなかったかをスムーズに調査することが可能。自動文字起こし機能つきの場合、文字情報で検索できるため便利です。

【4】営業成績の向上

CTIを導入することにより、電話がつながりやすい時間帯の分析や効率的な架電が可能になり、営業成績の向上も期待できます。また、事前に顧客の属性や購買意欲などの情報から絞りこみを行うことにより、営業確度の高い顧客に絞ったアプローチも可能になります。

【5】テレワークへの柔軟な移行

クラウド型のCTIでは、パソコンとネット環境さえあればスムーズな導入が可能です。セキュリティシステムもCTIに織り込み済みのため、テレワークへの移行がスムーズにできます。テレワークに移行する場合、初期費用の高さがネックになる場合もありますが、CTIによる初期費用の安さもメリットです。

4.CTI導入の注意点

メリットの大きいCTI導入ですが、注意点もあります。

継続的なコストがかかる

CTIを導入すると、クラウド型の場合は、基本的に毎月1席あたりのコストがかかり続けることになります。オンプレミス型の場合、初期費用はかさみますが毎月の費用は通話の利用料のみなので、長期的なコストは抑えられます。

定着までに時間がかかる場合も

オンプレミス型の場合、サーバーの構築が必要になり、導入までに時間がかかります。自社向けのカスタマイズを行う場合も余裕を持ったスケジュールを組みましょう。また、CTIの中にはさまざまな機能が備わったものもあり、システムに慣れるまでに多少時間がかかる場合もあります。基本的な操作性は難しくありませんが、システムに詳しい人がいない会社では、サポートが充実したCTIを選択するのも一手です。

5.おすすめCTI 7選

おすすめCTIを8つご紹介します。

【1】CallConnect
【2】Salesforce Service Cloud
【3】MiiTel
【4】楽天コネクトspeed
【5】Zendesk
【6】MediaCalls
【7】BIZTEL コールセンター

【1】Call Connect

Call Connectは月々2400円+通話費用のみの低コストでCTIが導入できるサービスです。パソコンでの外線発着信だけでなく、内線や取次ぎも可能。複数電話番号の取得・運用も可能で、Proプランでは0120で始まる番号も取得できます。

プランStarterBasicPro
初期費用0円0円0円
利用料2,400円/1ライセンス~ 4,600円/1ライセンス~8,800円/1ライセンス~
通話履歴の保存件数1,000件30,000件100,000件

【2】Salesforce Service Cloud

Salesforce Service Cloudは、最低利用人数が1人から利用可能です。AIによる最適なオペレーターへの振り分けやパーソナライズされたサポートにより、顧客満足度と生産性の向上が期待できます。無料トライアルやSlackと連携機能がある点も特徴です。

プランProfessionalEnterpriseUnlimited
初期費用0円0円0円
利用料9,000円/1ユーザー18,000円/1ユーザー36,000円/1ユーザー


【3】MiiTel

ビジネス向けスマート電話MiiTel(ミーテル)は、IP電話と全通話録音・自動文字起こし機能に対応しています。音声解析機能付き、スマホアプリでも利用可能で、コールセンター用途だけでなく、営業用にも利用可能です。

プランBasic ライセンス
初期費用0円
利用料5,980円/ID~ ※10ID以下の契約には別途事務手数料

【4】楽天コネクトspeed

楽天が提供するCTIは、2席から利用可能で、最短1か月、席数の増減は1席からできます。繁忙期やキャンペーン時だけ対応人数を増やしたい企業や、最低限のコストで始めたい企業にぴったりです。

プランBasic ライセンスCall Center ライセンス
初期費用0円0円
利用料2,000円/1席~9,500円/1席~

【5】Zendesk

Zendeskは、アメリカ発のCTIシステムで、メール・音声・SMS・オンラインチャットも活用可能な幅広くきめ細やかなサービスが魅力です。利用料はやや高めですが、多言語対応もしているため、海外にも取引先がある企業や比較的大規模な企業で活用されています。カスタマイズ機能の多さも魅力。無料トライアルも利用可能です。

プランSuite TeamSuite GrowthSuite Professional
初期費用0円0円0円
利用料$49/1人~$79/1人~$99/1人~

【6】MediaCalls

コールセンターの業務効率化を低価格で実現。通話録音機能付きのオールインワン型コールセンターシステムです。他のサービスと比較すると初期費用は高めですが、長期での利用を考えている場合のランニングコストは安いといえます。

プランフルクラウド型ハーフクラウド型オンプレミス型
初期費用50,000円500,000円500,000円
利用料1,500円~2,000円/1人~10,000円/1人~10,000円/1人~

【7】BIZTEL コールセンター

2,000社以上の導入実績があるCTIで、パソコンとネット環境のみで導入できます。稼働状況をグラフと表で瞬時に把握できるなど、業務効率化のための機能やカスタマイズが豊富です。

プランBIZTELコールセンター
初期費用0円
利用料15,000円/1席~

6.まとめ

CTIの便利な8つの機能や導入メリット、企業規模別のおすすめCTIシステムを紹介しました。コールセンター規模ではなくても、顧客管理や予約情報の管理などが必要な業種では大幅な業務効率の改善が見込めます。クラウド型のサービスでは、無料トライアルが利用できる場合も多いので、自社に合いそうなサービスを試してみてくださいね。


この記事に関連するお役立ち資料

この記事を書いた人

BeMARKE編集部
BeMARKE編集部

BeMARKE(ビーマーケ)は、BtoBマーケティングの課題解決メディアです。 BtoBマーケティングのあらゆる局面に新しい気づきを提供し、リアルで使える「ノウハウ」を発信します。

SNS:XYouTube

著者の最新記事

もっと読む >

あわせて読みたい