インタビュー

顧客の行動を可視化し、一人ひとりに合わせた体験を提供する【KARTE】

顧客の行動を可視化し、一人ひとりに合わせた体験を提供する【KARTE】

DXの推進、新型コロナウイルス感染拡大などの影響もあり、BtoB業界でもWebサイトなどのオンラインの接点を活用する動きが活発化しています。しかし、オフラインと比べて「お客様との接点を持てても、なかなか契約につながらない」「お客様の顔が見えず、対面の商談よりもアプローチが難しい」と、サービスの導入や問い合わせにつなげることに難しさを感じている担当者が少なくありません。

顧客体験の向上に寄与するツール「KARTE」は、Webサイトやアプリでのユーザー行動の解析を通じて、顧客を理解し、一人ひとりに適したコミュニケーションを届けられるサービスとして導入数を伸ばしています。KARTEの特徴や導入のサポート体制などについて、株式会社プレイドのProduct Marketing Managerの福島正隆氏にお聞きしました。

目次

KARTEは「深い顧客理解」を通して「CXの向上」を実現する

株式会社プレイドは「データによって人の価値を最大化する」をミッションに掲げるテクノロジーカンパニーです。2015年にCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」の正式提供を開始しました。KARTEをコアに、顧客に関わるあらゆるデータをKARTEと繋ぐ「KARTE Datahub」、ノーコードでサイトのあらゆる構成要素を更新・評価・改善する「KARTE Blocks」など、カスタマーデータの活用を通じて顧客中心の企業活動を支援しています。
HP:https://plaid.co.jp/

福島正隆氏(Product Marketing Manager)

従来のWebサイトやアプリでは、「リードが何件獲得できた」「そのうち何件が商談につながった」などの実績は分かるものの、そこに至ったプロセスやお客様が感じているボトルネックまでを把握することは困難でした。しかし、この見えない部分にこそ、お客様とどのように向き合うべきかのヒントが隠されていると思います。

KARTEは独自のリアルタイム解析エンジンによりお客様一人ひとりの「今」を可視化することができます。これによりお客様に合わせたさまざまな施策を実行・検証することが可能です。

KARTEのWebサイトやアプリ上の行動、属性に合わせてコミュニケーションをとる機能

KARTEが活躍するシチュエーション

BtoBマーケティングを推進させていく際、新規顧客の獲得につながる活動の強化を進めるシーンで、お問い合わせや資料請求にまで至らないという課題に直面することがあります。

顧客によって知識や抱えている課題が違うため、伝えるべき情報や顧客が求めている情報も異なります。

BtoBの中でも特にSaaSは自社が抱えている問題を解消できるという前提に加え、価格や利用者にとっての使いやすさ、既存ツールとの連携可否・棲み分け、使いこなすための社内体制の整備などクリアすべき点が多いため、導入やリプレイスに対するハードルが高くなっています。

しかし、この“顧客が求めている情報”を先回りして届けられれば、サービスにより興味を持ってもらえるでしょう。そのためには「お客様が何に困っているのか」を把握することが大切です。

導入検討中や活用企業へのヒアリングを基に、お客様のニーズに応えたコンテンツを準備されていると思いますが、お客様が「今」この瞬間に何に困っているか? までを把握しきれていないのではないでしょうか。

KARTEを活用することで、お客様の「今」の困りごとに対応できます。

例えば、導入検討中のお客様が事例ページを閲覧中であれば「同業界で活用している事例はあるのか?」「どのように活用して成果を出しているのか?」が気になっている、または上申にあたり必要な情報をまとめていると推測されます。

ページを閲覧中のお客様に対してポップアップで該当業界の事例集を案内する、既にフォーム等でお客様の情報を取得できている場合には、すぐにメールや電話でフォローするといった対応ができれば、お客様の「今」この瞬間に困っていることの解消につながると考えています。

KARTEを活用してもらうためのサポート内容

ツールを導入したものの「使いこなせていない」と課題を感じている企業も多くなっています。そこでKARTEでは以下のようなサポートによって定着を支援しています。

導入、運用のサポート

導入後に安心して利用開始いただけるよう、カスタマーサクセスチームが導入、運用を支援しています。KARTEの活用支援だけでなく、体験プランニングやデータ分析のプロフェッショナルチームが課題解決や事業成功に向けての支援や、認定パートナーによる運用支援のプログラムも用意しています。

学習コンテンツの用意

「よい顧客体験」をデザインし、実現できる力を身につけられるようにサポートする総合学習プラットフォームの「KARTE Academy」を用意しています。

動画やスライドを使った学習コンテンツで、いつでも好きな時間に受講することが可能です。KARTEの機能や活用方法、目的や習得したいスキルごとにコースを探すことができ、必須、基礎、応用コースと習熟度に合わせたコンテンツを用意しています。

オンラインサポート

KARTEの利用に際した疑問や要望に関する問い合わせを、チャットやメールにて対応します。お客様の課題を迅速に解決するため、お客様の管理画面を見ながらのサポートや、お問い合わせ内容によっては、専門知識を有する担当から適切な回答を行う体制も整えています。

ユーザーコミュニティ

活用事例の共有や情報交換に利用いただけるMeetup(ユーザー同士で集まる場)の開催、KARTEユーザー限定のオンラインコミュニティでの情報交換も行われています。

KARTEの提供を通して目指していること

私たちは人の発想力や創造力をテクノロジーで拡張したいと考えています。KARTEを導入していただいた企業の売上や事業成長に貢献したいという思いはもちろん、KARTEを使う方自身が顧客に向き合うことが楽しいと感じてもらいたい思いからサポートをしています。

お客様とのデジタルの接点が増え、デジタル人材の不足が多くの企業での課題になっています。外部の企業に支援していただくのも有効な解決手段ですが、内部の人員の育成と成長は、長期的な企業の強みを形成するために欠かせません。

このような背景から私たちはツールを提供するだけでなく、導入いただいた企業担当者が自ら問題を設定、課題解決を実現するサポートをしています。

ツールを導入するときの3つのポイント

上述のとおり、初めてツールを導入する方、リプレイスを検討している方の中には時間とお金をかけてツールを導入したにも関わらず、結局使いこなせなかったらどうしようと不安に感じている方もいるのではないでしょうか? 導入に失敗しないためには次の3つの点を意識すると良いと考えています。

【ポイント1】会社としてのツール導入に対して共通の認識を持てるように目的を明確にする

ツールを導入する人と実際にツールを使う人が異なる場合、「何のために導入したのか?」「どういう状態を目指したいのか?」といった認識がずれてプロジェクトがうまくいかないというケースがよくあります。また、担当者の異動や退職により導入時の目的や意図などが分からなくなってしまったということもあります。したがって会社としてツール導入に関しての共通の認識を持てるように目的を明確にし、文書や資料に残しておくことが大切です。

【ポイント2】ツールを使いこなすのではなく、顧客の課題を解決することを意識する

ツールを導入し、ツールの機能を知ると「ツールを使いこなしたい」という意欲が出てくることもあると思います。ただ、ツールはあくまでも課題解決のお手伝いをするものです。顧客にとっての課題は何で、どうすればその課題を解決できるのか、ツールを使うことでどのような解決手段があるかという思考の順番で検討することが重要です。

【ポイント3】全体像と具体の行動やることと担当者を明確にするセットで体制構築する

ツール導入を機にプロジェクトやプロジェクトチームを発足する場合、開始時にプロジェクトの目的・目標、それを実現するための手段をいつどのようなタイミングで実施するのかを整理すると思います。しかし「誰がそれを担うのか?」をうやむやにしてしまうケースもあります。担当者が明確になっていないと実行フェーズで躓きやすいため、全体像と具体の行動の担当者はセットで体制構築することをおすすめします。

※情報は2022年9月16日取材時点

まとめ

  • KARTEは従来のツールでは困難だった、「深い顧客理解」を実現する。
  • 顧客一人ひとりの「今」を可視化することで、さまざまなマーケ施策の実行や検証が可能になるだけでなく、顧客の課題解消にも役立てられる。
  • カスタマーサクセスチームが導入・運用支援。さらに学習コンテンツ、オンラインサポート、ユーザーコミュニティと活用支援の体制も充実している。

BeMARKE編集部の注目ポイント

KARTEは「KARTEを使う方自身が顧客に向き合うことが楽しいと感じてもらいたいという思い」の下に、サポート体制も設計されています。
Webサービスやオウンドメディアなど、Web上で顧客とのコミュニケーションを行うサービスを運営している企業や、既存のWebサイトの分析ツールのみでは顧客のニーズがわからないと感じている企業にとって、KARTEは改善のヒントを与えてくれるでしょう。

BeMARKE編集部より

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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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