ニュース解説
マーケターと企業のマッチングサービス「マーケティングプロパートナーズ」は、従業員数1,000名以上の大企業の、BtoB事業を推進するマーケティング担当者104名に対し、「大企業のマーケティング課題に関する実態調査」を実施し結果を発表しました。
「Q1.あなたは、外部環境の変化に合わせたマーケティングが実施できていると思いますか。」(n=104)と質問したところ、「非常にそう思う」が10.5%、「ややそう思う」が43.3%という回答となりました。
「Q2.現在、顧客獲得のため、最新のトレンドに合わせた施策が実践できていますか。」(n=104)と質問したところ、「かなり実践している」が7.8%、「実践している」が53.8%という回答となりました。
Q2で「かなり実践している」「実践している」と回答した方に、「Q3.実践している顧客獲得のための新規施策を教えてください。(複数回答)」(n=64)と質問したところ、「動画コンテンツ」が48.4%、「Web広告」が43.8%、「SNS運用」が40.6%という回答となりました。
Q2で「実践していない」と回答した方に、「Q4.今後、新規施策の必要性を感じていますか。」(n=25)と質問したところ、「非常に感じる」が36.0%、「やや感じる」が52.0%という回答となりました。
Q4で「非常に感じる」「やや感じる」と回答した方に、「Q5.新規施策を実施する上でのハードル/課題を教えてください。(複数回答)」(n=22)と質問したところ、「新規施策を推進する人材がいない」が54.5%、「費用対効果がわからず稟議が通らない」が40.9%、「社内に新規施策のノウハウがない」が36.4%という回答となりました。
Q5で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.Q5で回答した以外に、新規施策を実施する上でのハードル/課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=20)と質問したところ、「具体策が何も示されない」や「既存の方法や手法に固執している」など11の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
「Q7.あなたのお勤め先では「マーケティング戦略」の立案から実行において、組織単位で苦戦していますか。」(n=104)と質問したところ、「かなり苦戦している」が11.6%、「やや苦戦している」が61.5%という回答となりました。
「Q8.あなたのお勤め先にはすでに「CMO人材※」がいますか。」(n=104)と質問したところ、「はい」が35.6%、「いいえ」が64.4%という回答となりました。
※CMO:「(Chief Marketing Officer/チーフマーケティングオフィサー)」の略で、主にマーケティングの現場を取りまとめ、マーケティング戦略を立案し、具体的に実行する役割を担います。一般的に、取締役や執行役員として企業経営とマーケティングを連携させ統括をします。
Q8で「いいえ」と回答した方に、「Q9.今後マーケティング戦略から実行までを進める上でCMO人材を獲得したいと思いますか。」(n=67)と質問したところ、「非常にそう思う」が15.0%、「ややそう思う」が29.9%という回答となりました。
調査概要:大企業のマーケティング課題に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年7月25日〜同年7月28日
有効回答:大企業(従業員数1,000名以上)のBtoB事業を推進するマーケティング担当者104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
大企業のBtoB事業を推進するマーケティング担当者においては、顧客獲得のための新規施策を重要視しながら、同時に、多数の課題を感じているという結果になったようです。
施策実行に苦戦する理由としては、BtoBマーケティングの事例が少ないことや、次々登場するツールを使いこなすことが難しいこと、そもそも営業部門とのコミュニケーションが不足していることなどが考えられるでしょう。
また、マーケティング施策の上流工程から実行まで、幅広い知識と視点を持つマーケティング人材が不足しており、採用が難しいことも大きな課題です。
今後は、優秀なマーケターが複数の企業で活躍するといった多様な働き方も見られるかもしれません。
企業の経営方針にも関わるマーケティング施策を推進する人材をどのように採用していくのか、各企業の動きに注目です。
※参考 URL:【大企業のマーケティングの課題とは】マーケティング戦略の立案から実行において、73.1%が苦戦!半数以上が「新規施策を推進する人材の不足」を実感