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BIツールとは?導入のメリットや無料ツールを選ぶときの注意点を解説

BIツールとは?導入のメリットや無料ツールを選ぶときの注意点を解説

BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)は、社内のデータを活用することで、意思決定をサポートしてくれるツールです。

BIツールの導入を検討している人の中には、「上司から『いらない』といわれ、理解を得られない」「BIツールで具体的に何ができるのかを知りたい」といった悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。

本記事では、BIツールの役割と、導入するメリットについて解説した上で、気軽に導入できる無料BIツールについても触れていきます。

目次

1.BIツールとは

BIツールとは、社内に蓄積したデータを自動で収集・分析し、分かりやすい形に可視化することで、業務や経営における意思決定をサポートしてくれるツールです。

特にBtoBマーケティングの現場では、ページ数及びアクセス数が膨大なボリュームに及ぶWebサイトの分析、SFAや基幹システムに保存された顧客データ・購買データの分析を目的に利用されることが一般的です。

膨大な量のデータを保持している大手企業や、Web上で大量のデータを取得しマーケティングやサービスの改善に役立てることが重要なSaaS企業では、BIツールによる恩恵を強く受けることができるでしょう。

BIツールが必要な背景

企業は日々の活動の中で、後々の業務や経営に活かすために、多くのデータを蓄積しています。しかし蓄積されたデータの総量や種類が増えれば増えるほど、それらを有効活用することは難しくなります。例えば、Excelを用いてデータの収集・分析を行う手法では、データ量に比例して担当者にかかる負担が重くなり、ヒューマンエラーが発生するリスクも大きくなるでしょう。

部署ごとに異なるツールを利用している場合はさらに深刻です。Excelのデータだけでなく、SFAやCRMなどのデータも含めて分析する場合、人の手で正しく比較・検討することはいっそう困難になります。

BIツールを利用すれば、大量のデータや、異なるツールによって収集されたデータも、すべて一箇所で扱うことができます。

BIツールの3つの役割

BIツールには、以下に挙げるような3つの役割があります。ここではそれぞれの役割について解説します。

役割具体的な内容
データの収集・統合・蓄積社内のデータを1箇所に集め、形式が異なるものは統合した上で、蓄積する。
データの集計・分析蓄積した大量のデータを、素早く、高度に分析する。
データの可視化分析したデータを、誰が見ても一目で分かるレポートとして出力する。

(1)データの収集・統合・蓄積

BIツールの1つ目の役割は、データの収集・統合・蓄積です。

データの分析を行うためには、その準備としてデータを一箇所に集め、集まったデータの形式が異なるのであれば統合して分析できる形にした上で蓄積する必要があります。従来のExcelを利用する手法では手間のかかる作業でした。しかし、BIツールを利用すれば、社内で利用している各システムに連携させるだけで、データの収集・統合・蓄積を自動的に行ってくれます。

(2)データの集計・分析

BIツールの2つ目の役割はデータの集計・分析です。BIツールを利用すれば、大量のデータを、素早く、高度に分析できます。

Excelの場合は、取り扱えるデータ数に100万件の上限があり、分析するデータの量が多くなればシステムの挙動が遅くなることもあります。一方BIツールでは、より多くのデータを扱うことができ、すぐに分析が完了します。また、データマイニングツールを備えているBIツールであれば、膨大なデータの中から法則やパターンを見つけ出し、自分たちが想定していなかった有用なデータを示してくれることもあります。

(3)データの可視化

BIツールの3つ目の役割は、データの可視化です。

BIツールでは、集計・分析したデータから自動的に表やグラフを作り、誰が見ても一目で分かるレポートとして出力してくれます。数値だけではなく、視覚に強く訴えかけることで、正確な情報共有や、課題の明確化、素早い意思決定につながります。また、ダッシュボード機能のあるツールならば、日々の売上や成果などをリアルタイムで分析し、グラフ化して共有することも可能です。

2.BIツールを導入するメリット

企業がBIツールを導入することで得られる2つのメリットについて触れていきます。

  • データを基に意思決定できる
  • データの集計・分析にかかる時間を短縮できる

データを基に意思決定できる

BIツールによって可視化されたデータを用いれば、関係者全員が現状や課題に対して共通の認識を持った上で、意思決定を行うことができます。また、BIツールは、膨大なデータの中から、人間だけでは発見できなかった課題やアイディアを示してくれることもあります。これを意思決定の材料として役立てることも可能です。

データの集計・分析にかかる時間を短縮できる

BIツールは、分析したデータから、最適な図やグラフを作成してくれるため、各種資料を短時間で作成することができます。これまで資料作成にかけていた時間を、より重要な他の業務に充てられるようになり、生産性の向上につながります。

3.無料BIツールを導入するときの注意点

BIツールには、無料のものから有料のものまで幅広く提供されています。有料の場合、提供形態や機能、扱うデータ数などによって価格が大きく異なるため、自社の規模や目的に合ったものを選択する必要があります。

コストを気にする場合であれば、無料BIツールを導入するのも1つの手です。ただし、無料BIツールは、以下に挙げるように注意しなければいけない事柄もあります。

  • 他システムとの連携作業に知識が必要になる
  • 機能が制限される
  • ユーザーサポートがついていない

他システムとの連携作業に知識が必要になる

無料で使えるBIツールは、初期設定の時点で、ソースコードなどの知識が必要になる場合があります。

BIツール導入後、最初に行うのはすでに社内で利用しているツールとの連携です。有料版のBIツールであれば専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップだけで簡単に連携できますが、多くの無料版BIツールでは、ソースコードを書き換えて連携を行わなければなりません。

機能が制限される

無料で使えるBIツールは、機能面でさまざまな制限が設けられている場合があります。例えば、扱えるデータ量や、同時に使用できる人数に上限があるなどです。有料サービスの無料体験版であれば、試用期間が限定されているものも多くあります。また、セキュリティ情報が公開されていないものもあるため、導入前に自社のコンプライアンスを確認しておきましょう。

有料版と比べて機能が限定されがちな無料BIツールですが、用途によっては無料のままで十分なケースもあります。自社のニーズと、BIツールの機能を見比べ、最適なツールを選定してください。

ユーザーサポートがついていない

ほとんどの無料BIツールでは、公式によるユーザーサポートを受けることができません。分からないことがあったときや、何かトラブルがあったときには、原因を検索したり、本を購入するなどして、自身で解決する必要があります。

データ分析の時間と工数を削減できる点がBIツールを導入するメリットの1つですが、それ以上の時間を、BIツールのトラブル解決のために費やしてしまうのでは本末転倒です。無料ツールを導入したものの、サポートが必要だと感じた場合は、有料サービスへの変更を検討しても良いでしょう。

4.まとめ

BIツールは、社内に存在する膨大なデータを収集・分析・可視化することで、日々の業務や意思決定をサポートしてくれるツールです。

BIツールを導入することで、関係者全員がデータに基づいた意思決定を行えるようになったり、これまでデータの収集・分析に費やしていた時間を他の業務に充てられるようになるなど、さまざまなメリットを享受することができます。

BIツールには無料で使えるものも存在していますが、機能面での制限があるなど、有料ツールと比べると不便な部分もあります。とはいえ無料で気軽に使えるため、まずは無料ツールを試して使用感を確かめてみてから、有料版への切り替えを検討するのも良いでしょう。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
BeMARKE編集部

BeMARKE(ビーマーケ)は、BtoBマーケティングの課題解決メディアです。 BtoBマーケティングのあらゆる局面に新しい気づきを提供し、リアルで使える「ノウハウ」を発信します。

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