セミナーレポート

顧客の行動データを元にしたサイト改善の方法【セミナーレポート】

顧客の行動データを元にしたサイト改善の方法【セミナーレポート】

BeMARKEは2023年1月25日に、「BtoB企業向け マーケティング成果を最大化させる顧客理解の基本と実践」と題した4社共催セミナーを開催しました。本セミナーでは、「顧客理解」をテーマに、なぜ顧客理解が重要なのか、顧客情報や顧客データをいかにマーケティング戦略や施策企画に活用していくかを、各社のエキスパートにご講演いただきました。

株式会社プレイド KARTE Blocks Business Developmentの大塚 雄大 氏には、「顧客の行動データを元にしたサイト改善の方法」と題して、Webサイト改善で直面する課題を紹介いただいた上で、定量・定性データを活用したWebサイト改善の手順を解説していただきました。

目次

【登壇者】
大塚 雄大 氏(株式会社プレイド KARTE Blocks Business Development)
Akerun入退室管理システムを提供する株式会社Photosynthで4年間カスタマーサクセスに従事。2020年1月にプレイドに入社し、KARTEのカスタマーサクセスを担当。2020年8月にKARTE Blocksの事業立ち上げに参画し、現在はSales/Successのロールを中心に活動。

顧客の行動データを元にした、サイト改善の方法

Webサイトにおける顧客理解の重要性

大塚 雄大 氏:最初にWebサイトにおける顧客理解の重要性についてご説明します。

DX推進や新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、BtoB業界でもWebサイトをはじめとするオンライン上の接点を強化する動きが活発化しています。しかしながら、BtoBマーケティングを推進するなかで、新規顧客の獲得に課題を感じる企業様が少なくありません。

お客様が困っていることと求めている情報

従来のWebサイトでは、リードの獲得件数や商談実績は分かるものの、リード獲得や商談に至るまでの検討過程や顧客が感じている課題の把握が困難です。そして、その把握しにくい部分にこそ、顧客と向き合う上でのヒントが隠れています。

顧客のマーケティング知識やビジネスの課題は、企業ごとに異なるため、それぞれの状況に合わせた情報提供が必要です。

Webサイト内でのコミュニケーションでも、顧客が求めている情報をリアルタイムに把握して情報を届けることで、顧客の興味を引き、リードの獲得や商談につなげられます。

そのためには、Webサイトの分析や検証を通して顧客理解に取り組むことが重要なのです。

Webサイトは、一旦作って終わりというわけにはいきません。継続的にABテストで仮説検証を繰り返し、パフォーマンスを高めていく必要があります。

WebサイトでのABテストの割合

ある調査では、Webサイトで何らかのABテストを実施している企業の割合は77%という結果が出ています。ところが、ABテストの勝率はわずか18%。つまり、ABテストを8回実行して初めて、良好な結果に結びつくということです。

Webサイト改善で直面する課題

Webサイトを改善するにはテストを繰り返すことが重要である一方で、次のような課題を考慮すべきです。

  • Webサイト改善に手間と時間がかかる
  • アイデアを気軽に試せない
  • 結果の振り返りが十分にできない

Webサイト改善に手間と時間がかかる

サイト改善には手間と時間がかかる

1つ目の課題は、Webサイト改善に手間と時間がかかるという点です。

CMSやABテストツールを導入していないWebサイトの場合、Webサイト改善に高度な知識を要し、外部パートナーや開発チームへの依頼が必要になります。そうすると、「ここを変えたいのに、触れない」という状況が発生し、手間や時間がかかってしまいます。

アイデアを気軽に試せない

アイデアを気軽に試すことができない

2つ目は、アイデアを気軽に試せないという課題です。

テスト実装やWebサイトの改修を外部に依頼しているケースでは、「なぜ試したいのか」「なぜ変えたいのか」といったことの根拠を示す必要があります。また、自社内で施策アイデアをすぐに反映できるケースでも、設定が複雑だったり「結果が出なかったらどうしよう」と足踏みしてしまったりして、テスト実装やWebサイト改修の難易度が高いと感じる企業も多いようです。

結果の振り返りが十分にできない

結果の振り返りが満足にできていない

さらには、「施策を実行してみたものの、どう評価して良いか分からない」という声も耳にします。

ABテストを実施しても評価の仕方が分からなかったり、コンバージョンが発生していないことを安易に「失敗」と評価してしまったりと、結果の振り返りが十分にできていないことがWebサイト改善の障壁になっています。テスト結果の良しあしだけを見て、原因を深掘りできていないケースもあります。

このように、Webサイト改善にはさまざまな制約が存在しています。

定量・定性データを活用したWebサイト改善

KARTE Blocks

そこで、定量・定性データを活用したWebサイト改善について、当社のプロダクト「KARTE Blocks」の紹介も交えて解説いたします。

KARTE Blocksでできること

ミッションとビジョン

当社は、「Webサイト運営を継続して・安心して・自由にできるようにする」をミッションに、「Webサイト運営者が楽しさとやりがいを感じ、ユーザーも心地よい体験を得られる」よう、サービスを展開しております。

KARTE Blocksのサービス

当社のプロダクト「KARTE Blocks」では、ノーコードで直感的に編集し、編集内容をすぐさま自在に配信できます。また、配信した結果の効果測定も可能です。定量的なデータのみならず定性的な情報をもとにWebサイトを改善でき、さらなるアイデアも見つけられます。

直感的にブロックを選択するだけで、画像の書き換えやテキストの変更、細かなスタイルの調整もできるので、「コードが書けないとWebサイトを更新できない」といった悩みを解決できます。

また、直感的な書き換えでテスト設定も簡単に行えます。すぐにいくつかのテストパターンを作成でき、それらを比較してゴール率などの定量的なデータを得られます。最終的なコンバージョンはもちろんのこと、その前段階の「問い合わせフォームを閲覧した」「該当ページを閲覧した」などの中間ゴールの設定もできます。パネルごとに、突破率への影響を見ることも可能です。

ちなみに、従来はGoogle OptimizeなどでABテストの設定やパフォーマンスの集計ができていましたが、Google Optimizeは9月にサービスを終了するといわれています。

当社はGoogle Optimizeなどで可能だった定量的な分析だけでなく、定性的な分析も重要であると考えています。

顧客の反応から改善につなげるアイデアを生み出す

例えばABテストでは、「どちらが勝ったか」だけでなく、「どのセグメントの人に対して効果があったか」も確認すべきです。当社のサービスでは、「来訪頻度の高いお客様に効果があったか」「スマホやPCなどデバイスによって影響があったか」などを調査できます。

また、定性的な情報の取得に関しては、実際にユーザーがWebサイト上でとった行動をたどる機能があります。コンバージョンがあった顧客のみならず、コンバージョンがなかった顧客の行動もたどれます。

このような定量的・定性的な情報を駆使することで、Webサイト改善の具体的アイデアにつなげてみてください。

Webサイト改善の進め方

Webサイト改善の5つのステップ

ここからは、具体的にWebサイト改善をどのように進めていくのかを解説していきます。当社では、Webサイト改善には次の5つのステップがあると考えております。

  1. 改善するページを特定する
  2. ターゲット・目的を再確認する
  3. LPの課題を考え仮説を立てる
  4. 改善アクションを決める
  5. テスト実装し、効果を測定する

改善するページを特定する

改善するページを特定する

最初のステップは、「改善するページの特定」です。改善するページの特定は、直感的に行っても問題ありませんし、LPでフォーカスしたい軸を中心にすえて考えても良いでしょう。

定量データを用いて特定したい場合は、Google Analyticsなどのツールで直帰率や離脱率、コンバージョンへの影響などを加味することで、改善すべきページを発見できます。

ターゲット・目的を再確認する

ターゲット・目的を再確認する

次に、ステップ1で特定したページのターゲットと目的を再確認します。

改善対象となったページが、実際にどのような悩みを持っている人に向けて、どのような情報を伝えるためのものか、整理しましょう。

ターゲットと目的の整理を終えたら、このWebサイトで達成したいことが明確化されるはずです。

LPの課題を考え仮説を立てる

LPの課題を考え仮説を立てる1

続いて、ステップ2で確認したターゲットと目的を前提に、WebサイトやLPの課題についての仮説を立てます。仮説を立てる際に、定量データと定性データを活用します。

定量データに関しては、Google Analyticsや当社のKARTE Blockを使ってデータ収集できます。

具体的には、デバイスごとの傾向の有無や、コンバージョンの傾向をGoogle Analyticsで確認したり、広告のキーワードで評価が低いものを調べたりすることが考えられます。

また、KARTE Blockを使えば、ページの上から順にブロックを登録することで、そのページがどこまで見られているかをブロック単位で瞬時に把握できます。

LPの課題を考え仮説を立てる2

定性的データは、実際にユーザーの行動を見たり、自社のWebサイトのコンバージョンの動線を体験してみたりすることで得られます。

当社では、ユーザーの動きを見たり導線を体験したりすることで課題を洗い出す「ぽちぽち会」を実施しています。ぽちぽち会では、「CTAボタンを増やしては?」「ファーストビューがそっけないのでは?」など、定性的な改善ポイントが集まります。

改善アクションを決める

改善アクションを決める

次に、定量データと定性データに基づき立てた仮説に対して、課題を克服するための改善アクションを決定します。このステップは、改善のアイデアを具体的に出していく段階です。

テスト実装し、効果を測定する

テスト実装し、効果を測定する

最後に、テスト実装と効果測定を行います。このステップを外部に依頼することも考えられますが、KARTE Blocksをご利用いただいている場合は、自社で簡単に行えます。

KARTE Blocksでは、直感的なブロックの書き換えやWebサイト編集、テキストの書き換え、リンク先の変更などが可能です。また、テスト結果を比較して数値で見られますし、テストを繰り返して検証を重ねることもできます。

当社のLPも、実際にテストと改善を繰り返して現在の形に至りました。

まとめ

Webサイト改善には、定量的・定性的データを収集し、収集したデータに基づき仮説を立て、改善施策を実装し、検証を繰り返すことが不可欠です。しかしながら、Webサイト改善には「Webサイト改善に手間と時間がかかる」「アイデアを気軽に試せない」「結果の振り返りが十分にできない」といった課題が存在しています。Google Analyticsや当社のKARTE Blocksなど、Webサイトを機動的かつ容易に改善できるツールを活用して、継続的に改善を重ねましょう。


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この記事を書いた人

BeMARKE編集部
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