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キュレーションサイトとは?メリットや問題点についても紹介

キュレーションサイトとは?メリットや問題点についても紹介

キュレーションサイトという言葉はよく聞きますが、詳しい部分まで理解している方は少ないかもしれません。キュレーションサイトはうまく使えば効率的なマネタイズが見込めますが、サイトの立ち上げが容易な一方で懸念点もあります。

本記事では、キュレーションサイトのメリット、デメリットに加えて、代表的なキュレーションサイトをビジネスモデル別に紹介します。

目次

1.キュレーションサイトとは?

キュレーションサイトとは、特定の情報を整理して公開しているWebサイトのことを指し、まとめサイトとも呼ばれています。キュレーション(curation)を直訳すると、情報を特定の視点を持って収集、整理、要約、公開(共有)することです。

さまざまなWebサイトに点在する情報を一箇所にまとめることで、ユーザー側は簡単に情報収集ができ、サイト運営者側はすべての情報を一から調べる手間が省ける、などのメリットがあります。

2.キュレーションサイトのメリットと増加理由

近年、キュレーションサイトは増加傾向にあるとされています。下記に理由を解説していきます。

カテゴリーやテーマごとに情報の要点がまとめられている

情報過多とも言える現在にあって、ユーザーはより効率的な情報収集を望んでいます。欲しい情報が1つのWebサイトにまとめられていれば情報収集が容易になるため、ユーザーにとって有益なWebサイトになるでしょう。

リアルタイムで旬な情報を得ることができる

キュレーションサイトでは、Web上に散在する情報が集約されているため、効率的に最新の情報を入手できます。運営者側としては、情報の更新が容易なため、サイトの評価を高めやすいというメリットがあります。ユーザー側にとっては、欲しい情報・タイムリーな情報をすぐに手に入れられるため利便性が高いサイトだといえます。

3.キュレーションサイトには問題点がある

キュレーションサイトは便利な反面、問題点もあります。キュレーションサイトを閲覧するときや立ち上げにあたっては、下記の点に注意が必要です。

スピード重視のため情報の正確性が低い場合がある

複雑なサイト構成が不要なため低コストで立ち上げられるものの、リアルタイム性の高い情報を効率的に集めるため、更新スピードが重視される傾向にあります。その結果、情報の正確性が検証されないまま記事が掲載されることがあります。近年はGoogleが検索結果の上位表示基準を変更し、単なるSEO目的のWebサイトは順位を下げているため、現在検索上位に表示されているキュレーションサイトは健全である可能性が高いでしょう。ただし、

サイトの著作権侵害や無断転用などが多い

以前のキュレーションサイトは、更新にスピードを求めるがゆえに、他サイトの情報をコピーして掲載したり、引用と明記せず無断で使用したりするケースも少なくありませんでした。これらの行為は著作権の侵害にあたり、場合によっては損害賠償にまで発展する恐れがあります。

他社から訴えられる事態になってしまうと、Webサイトや運営企業のイメージダウンは避けられません。記事のライティングを外部に依頼している場合は、コピペチェックのガイドラインを明確に設定し、遵守してもらうことが大切です。

4.キュレーションサイトが炎上した事例

2016年、医療系の情報を扱うキュレーションサイトが炎上しました。さまざまな病気に関する情報や治療法があふれ、記事量の多さと網羅性がユーザーに評価され、疾患や症状に関するキーワードを検索すると、そのサイトが上位表示されていました。

当時は、正確性に欠く記事であっても、キーワードと文字数が一定数あれば検索エンジンに評価されており、検索アルゴリズムをハックするような形で医療の専門家ではないライターに大量の記事を書かせて上位表示させることだできたのです。その結果、正確性に欠ける医学情報が広く出回ることとなりました。

世界的に同じような問題が起きたため、Googleは検索結果を表示するときにWebサイトの信頼性を評価するアルゴリズムに変更しています。特に、YMYLのカテゴリーについては信頼性の確保を重視する旨を自社の品質評価ガイドラインに明記しています。YMYLとは、Your Money or Your Lifeの略で、医療や金融、保険などユーザーのお金や生活に関係するカテゴリーを指します。正しい情報を掲載してWebサイトの信頼性を確保することは、SEOだけではなく企業姿勢にも関連します。

5.ビジネスモデル別キュレーションサイト

キュレーションサイトはいくつかのビジネスモデルに分類され、マネタイズのパターンが異なります。それぞれの特徴とともに、パターン別のWebサイトを紹介していきます。

広告モデル

広告モデルとは、Webサイトに広告を掲載し、広告主に料金を請求するビジネスモデルです。広告の表示回数やクリック回数など課金方法は広告によって異なります。インターネットが世に登場して以来のビジネスモデルであり、多くのテック企業が広告モデルで収益を上げています。キュレーションサイトでは、SmartnewsやGunosyがこの広告モデルに該当します。

課金モデル

課金モデルとは、ユーザーが一定料金を支払うことで、サービスを利用する権利を与えるビジネスモデルです。基本的な機能を無料で提供して、サービスレベルの高い内容は有料とすることが一般的です。サイト自体へのアクセス数を伸ばして広告収入を得ることを目的とせず、ユーザーが料金を支払っても良いと思えるレベルまでコンテンツの魅力を高める必要があります。キュレーションサイトで課金モデルを採用している媒体は多くありませんが、Newspicksが成功事例として挙げられます。

ECサイトモデル

ECサイトモデルとは、Eコマース、つまりネット通販サイトを指し、代表例としてはHATCHやMONOCOが挙げられます。小売を中心としたビジネスモデルのため、サイトにユーザーアクセスを集めるというよりも、商品の品揃えや価格、利便性の向上が求められます。ECサイト運営企業が自社で仕入れた商品を販売するだけではなく、さまざま小売企業が集まって市場のように利用する小売プラットフォームとしても機能しています。

仲介モデル

仲介モデルとは、サービスの提供者と利用者をマッチングさせ、仲介手数料を得るビジネスモデルのことです。キュレーションサイト内でマッチングさせて、万が一トラブルが発生した場合は対応するケースもあります。不動産や商社などが仲介モデルとされています。

6.まとめ

キュレーションサイトについて、メリットとデメリット、そしてビジネスモデル別のサイトを紹介しました。スマートフォンが普及し情報過多とも言える現在において、ユーザーは欲しい情報を効率良く手に入れたいと考えています。キュレーションサイトは、ユーザーにとっては効率的に情報収集ができ、Webサイト運営者にとってはスピーディな更新とマネタイズが期待できるというメリットがあります。課題も多くありますが、ここで紹介した内容を参考に、ユーザーから信頼されるキュレーションサイトを目指してください。


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BeMARKE編集部
BeMARKE編集部

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