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「カノニカル」とは?マイナス評価を回避するためにURLを正規化しよう

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「カノニカル」とは?マイナス評価を回避するためにURLを正規化しよう

サイト運営をしていると、サイトの移転やABテストなど、さまざまな理由で重複コンテンツが生まれてしまうケースが少なくありません。こうした重複コンテンツは、そのまま放置しておくとSEOに悪影響が出る可能性があり、正しく対策することが必要不可欠です。ここでは、その対策法の一つであるカノニカルについて、その概要や設置の方法、具体的な利用シーンなどについて解説していきます。

目次

1.カノニカルとは

カノニカル(canonical)は英語で「標準的な」「基準的な」という意味で、SEOでは「URLの正規化」の意味で用いられます。サイト内に同じ内容の重複ページが存在している場合、カノニカルを設定することで、検索エンジンに優先すべき正規のURLを示すことが可能です。重複コンテンツは以下のような場合に発生しやすくなっています。

  • wwwの有無
  • httpsとhttp
  • index.htmlの有無
  • パラメータの有無

このように、意図的に制作しなくともプロトコルの違いで重複コンテンツと判断されてしまいます。重複コンテンツが存在すると、SEO評価が分散されてしまい、本来対策したいページが上位表示されなくなるリスクがあります。そのような事態を防ぐためにも、カノニカルを設定することが重要です。

2.カノニカルタグを設置すべき理由

URLを正規化するカノニカルタグですが、なぜ設置する必要があるのでしょうか。その理由を解説します。

検索エンジンにインデックスされる

重複コンテンツが存在する場合、カノニカルタグを設置することで、どのWebページを優先的に検索エンジンにインデックスすべきかを示せます。

検索エンジンは日々クローラーが巡回し、Webページを収集・解析した上で検索結果のデータベースにインデックスしていますが、重複コンテンツがあるとインデックスされる優先度が下がってしまい、検索結果に表示されずにサイトの流入数減少につながってしまうことも。

しかしカノニカルタグを設置すれば、重複コンテンツの中で代表するWebページのみをインデックスできるため、検索エンジンにインデックスされづらくなるリスクが減り、効率的にSEOに取り組めるようになります。ただし、正規URLだから必ず高い評価がつき、検索上位表示されるわけではない点に注意が必要です。

リンクの評価を分散させない

重複コンテンツが存在すると、どのWebページをインデックスすべきか検索エンジンが迷ってしまい、同じ内容であるにもかかわらず、すべてのページをクローラーが巡回してしまいます。すると、検索エンジンのリンクの評価が分散してしまい、本来上位表示させたいページの評価が低くなってしまうリスクがあります。カノニカルタグを設置してURLの正規化を行い、リンクの評価を集中させるようにしましょう。

3.カノニカルタグの使い方

カノニカルタグはどのように使うのでしょうか。タグの設置方法や設置すべき3つのケースを見ていきましょう。

タグの設置方法

HTMLページにカノニカルタグを設置する場合、正規URLとしたいページのHTMLファイルのhead内に以下のタグを埋め込みます。bodyなどhead内以外にこのタグを記述すると無効となってしまうため、注意しましょう。

<head>

 <link rel="canonical" href="http://www.example.com/">

</head>

上記タグのURL部分は、検索エンジンにインデックスさせたいページのURLを正しく記載します。なお、正規URLのページ以外の重複コンテンツには、「rel=”canonical”」と記述します。

HTMLページ以外の正規化を行う場合は、HTTPヘッダーに以下のカノニカルタグを設置します。

Link: <http://www.example.com/hoge/dl-content.pdf>;rel="canonical"

タグを設置すべき3つのケース

カノニカルの概要について理解したところで、カノニカルタグを設置すべき具体的なケースについても見ていきましょう。

ABテストしている箇所以外が同じページの場合

ABテストをしている場合、テストをしている箇所以外が同じ内容のページができてしまうため、重複コンテンツとして認識され、SEOの観点から不利に働いてしまう可能性があります。正規のURLをしっかりと定めて、それ以外のページにカノニカルタグを設置することでサイトの構成を整えましょう。

PCとスマホでURLが異なる場合

サイトによっては、PC版とスマホ版とで異なるURLを使いつつ、内容は同じものになっているケースがあります。この場合、ページのサイズこそ異なるものの中身は同じであるため、重複コンテンツと判断されてしまう可能性があります。そうした場合にも、カノニカルタグを設置することでURLを正規化することができます。

サイト移転でリダイレクト設定できない場合

サイト移転をした際、「301リダイレクト」という方法を用いて、旧サイトの評価を新サイトに引き継ぐのが一般的です。しかしケースによっては301リダイレクトが使用できない場合があり、その場合は旧サイトにカノニカルタグを設置して、URLを正規化しましょう。評価を引き継ぐことはできませんが、旧サイトと新サイトが重複コンテンツと見なされたり、旧サイトを注力ページであると勘違いされてしまったりという事態を防げます。

4.まとめ

カノニカルについて、その概要や設置の方法、設置すべきシーンについて解説してきました。SEO対策では、検索エンジンの仕組みをしっかりと理解し、その仕組みに合わせた対策をうっていくことが必要不可欠です。このカノニカルも、検索エンジンの仕組みに基づいた重要なテクニックの一つといえるでしょう。これからサイト制作を進めていく場合はもちろん、既にサイト運営が定着している場合でも、改めてカノニカルの設定を忘れていないか確認するようにしてください。


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BeMARKE編集部
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