ニュース解説
データ分析ツール「AI アナリスト」でマーケティングDX を自動化する株式会社WACULは、Webサイト全体を人工知能がチェックし、トップページが成果を出すポイントを押さえているかを判定する「B2BトップページAI診断」をリリースしたことを発表しました。
WACULは、AIアナリストに連携された36,000超のサイトアクセスデータおよび12,000超の改善PDCAデータを元にサイト種別ごとに成果を出すための勝ちパターンを研究開発しています。そのなかでも、WebサイトのUIはおおむね勝ちパターンが決まっていますが、いまだにそれらが実装されていないWebサイトが多く存在しています。
AIアナリスト導入企業にはWACULのコンサルタントが改善方針を提案しているものの、人力では改善できるWebサイトに限りがあるため、WACULではWebサイトのUI(ユーザーインターフェース)が勝ちパターンに沿っているかの判定自動化に取り組んできたそうです。
今回はそのファーストステップとして、BtoB企業のWebサイトのトップページが理想的なUIになっているかを自動判定する「B2BトップページAI診断」を開発し、無料提供を開始しました。
BtoBサイトのトップページのURLを入力すると、お客様のWebサイトのトップページが成果の出る理想的なUIになっているかをAIが自動で判定します。
AIがトップページの情報を取得し、勝ちパターンに適合しているかを自動で判定します。判定結果は「合格」「不合格」のいずれかが表示されます。
分析結果表示の際には、WACULの提唱する勝ちパターンに沿っていないとAIが判断する点について、「改善すべきポイント」として提示します。
ページ内のパーツ(DOM要素)について、主に以下の情報を収集します。
今後、アルゴリズムの見直しや学習データを増やすことで、さらに精度の高い判定ができるようになる見込みです。
現在、コンサルタントが顧客のWebサイトを見て、理想的なUIになっているかを判定しているところを、「B2BトップページAI診断」を利用することで顧客自身がトップページを改善することができるようになります。今後、「B2BトップページAI診断」のアルゴリズムを「AIアナリスト」に組み込むことを予定しているそうです。
今回のリリースでは「BtoBサイトのトップページ」という限定的な領域のみに対応していますが、今後はBtoBサイトの他のページや他のサイト種別にも対応できるよう開発を進めていくとのことです。
また、本取り組みは自然言語処理技術等をウェブページ分析技術へと応用している点が特長です。将来的には、自動判定に加えて理想的なページUIまで自動で提案できるようなシステム開発を検討しているそうです。
BtoB企業がWebサイトを改善し理想のUIを実現したいと考えた場合、社内に専門的知識を持つ人材やリソースが不足しているなどの理由から、外部のコンサルタントなど、経験とノウハウを持つ専門家やWeb制作会社に頼らざるを得ないという状況も少なくないでしょう。
今回の「B2BトップページAI診断」のリリースによって、「Webサイトの理想的なUI」が実現できているかどうかを、コンサルタントに頼らずとも、ユーザー自身が判断し、Webサイトの改善点を簡単に把握できるという点が大きなメリットです。
また、ツールを活用し基本的な分析を行った上で、より複雑な分析や改善策の検討に時間を使うことができるようになる点で、Web担当者や分析担当者にとってもメリットがあるといえるでしょう。
現状ではシンプルな条件のみ対応できる分析ツールですが、今後の機能アップデートによるさらなるWebサイトの分析効率の向上に期待です。
※参考 URL:業界初、人工知能がサイトを評価する「B2BトップページAI診断」を無料提供開始。URL入力をするだけで、AIが「合格」「要改善」を1分で判定、改善点も提案。
https://diagnose-b2b.wacul-ai.com/top-page/
※BtoBサイト以外のWebサイト(例: ECサイト)やトップページ以外を入力すると正しい判定結果が出力されない可能性があります。