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議事録作成の4ステップとは?効率的に作成するためのツールも紹介

議事録作成の4ステップとは?効率的に作成するためのツールも紹介

「議事録を作成することになったけれど上手な作成方法が分からない」「効率的な議事録作成方法が知りたい」と、議事録の作成に課題を感じている方もいるのではないでしょうか。

議事録の作成は、会議後の社内の認識について齟齬が発生しないようにするために役に立ちます。しかし発言すべてを書き起こすだけでは皆が活用できる議事録になりません。良い議事録を作成するためのコツを知り、実践する必要があるのです。

本記事では、議事録の基本的なフォーマットから、議事録を何のために作成するのか、良い議事録を作成するための手順、効率化のためのツールについて解説します。

目次

1.議事録のフォーマット【完成図】

下記の画像は、議事録のフォーマットです。議事録の作成が初めての方は、画像のような完成図を目指して作成してみましょう。

議事録フォーマットの例
議事録フォーマットの例

画像に示したように、フォーマットは主に下記の項目を記入します。ただし、あくまで例であり、企業のスタイルに合わせて使いやすいフォーマットの作成が大切です。

項目内容
会議の主題会議の目的や方針。何を決めるためにこの会議を行うのか。
日時会議が行われた日時。
場所会議が行われた場所。Web会議の場合は使用したツールを書く。
参加者会議に参加したメンバーの名前を書く。
各議題会議の主題にのっとって、実際に話し合った内容。
要旨(決定事項)会議で出た結論、決定事項の要約。
内容決定事項に至る経緯や、主題とは異なるが話題に上がった重要な話など。

2.議事録作成の目的

議事録の目的を明確にしておけば、「目的達成の上で効果的な書き方になっているか」を基準にして、良い議事録を作成できるようになります。以下2点を押さえておきましょう。

  • 決定事項を明文化・共有する
  • 認識のズレを防ぐ

決定事項を明文化・共有する

会議での決定事項を経緯も含めて文章で残すことで、「どのような経緯で何が決まったのか」を会議に参加していなかった人にもスムーズに共有できます。また明文化によって備忘録とし、年月が経過してからも振り返りの資料として利用できます。そのため議事録作成においては、決定事項がいつ誰が見ても明らかな書き方が望ましいでしょう。

認識のズレを防ぐ

会議の参加者の間で聞き漏らしや認識のズレがあった場合に、議事録があれば参加者が事実情報を確認し、食い違いを正せるようになります。特に日時や金額など間違いがあってはならない重要な情報は、万が一にも認識のズレが起きないようにする必要があります。そのため議事録作成後には参加者に目を通してもらい、食い違いが起きていないか確認の時間を設けてもらうことが大切です。

3.良い議事録を作成するための4ステップ

良い議事録を作成するための手順について、各ステップにおけるポイントとともに解説します。

【1】会議前から準備する
【2】「数字」に注意しながらメモを取る
【3】話を5W1Hで要約・整理する
【4】フォーマットに沿って記入する

【1】会議前から準備する

会議が始まる前に、余裕を持って議事録を準備します。まずは会議の目的を把握し、「何を決めるための会議か」を理解して議論の流れをイメージできるようにしましょう。議論の大枠が頭の中にある状態であれば、初めて耳にする情報に理解が追いつかないといった状況を減らせるため、メモを取りやすくなります。会議の進行役からあらかじめアジェンダを共有してもらうやり方もおすすめです。

また「日時」「場所」「参加者」などの情報は開始前に分かっているため、先に書き入れておいた方が会議の時間を有効に使えます。

【2】「数字」に注意しながらメモを取る

議事録に慣れないうちは発言の取捨選択が難しく、発言すべてのメモを取ることになりますが、特に決定事項に含まれるような数字や日付は漏らさないように記録しましょう。「日時」「人数」「金額」「目標値」などの定量的な情報は、会議の参加者が共通認識を持つべき重要な情報であるケースが多いためです。仮に議論のスピードが速くメモが追いつかない場合であっても、重要と思われる「数字」と「数字が何を表しているか」は最低限メモできるように心がけましょう。

初心者であればボイスレコーダーを利用し、聞き逃した箇所があれば分数をメモして後から振り返るようにするなど、聞き漏れが出た場合の対処方法も考えておくことをおすすめします。

【3】話を5W1Hで要約・整理する

議事録は、議題に対して核心となる発言をピックアップし、5W1H(誰が・何を・なぜ・いつ・どこで・どのように)の観点で要約します。発言をそのまま記録する方法もありますが、会議に参加していない人にとっては台詞のみ抜き出されても理解しづらいため、言葉を補足したり言い換えたりして誰が見ても要旨が掴める文章に整えましょう。

【4】フォーマットに沿って記入する

議事録のフォーマットや表記ルールをあらかじめ決めておけば、「議事録をどう書けば良いか」に都度頭を悩ませる必要がなくなるため、議事録作成をスムーズに行えます。一般的なフォーマットは1章で挙げたような形式ですが、事業によって利便性が高いフォーマットの形は異なると考えられるため、自社に合ったタイプを選びましょう。

フォーマット内に記入する際も、発言の時系列通りに書く必要はありません。重要度が高い順に書く、次のアクションが明確な順に書くなど、読み手にとって分かりやすい表記ルールを考えておくことが大切です。

4.議事録作成に有効なツール7選

議事録作成は大切な業務ですが、担当者は会議中に集中してメモを取らなければならないため、発言が控えめになりがちです。また、メモを取った内容を整理してまとめる作業にも工数を要します。そのため、会議の頻度が多い企業であれば、議事録作成に便利な機能をそなえているツールの導入を検討すると良いでしょう。

下記7つのサービスについて特徴と価格を解説します(※2023年1月30日時点の情報)。

  • toruno
  • AI GIJIROKU
  • スマート書記
  • notta
  • AmiVoice®ScribeAssist
  • ACES Meet
  • ZMEETING

toruno

torunoのサイトトップのスクリーンショット

出典:toruno公式サイト

toruno(トルノ)は株式会社リコーが提供する文字起こしサービスで、議事録作成をサポートします。文字起こしのテキストだけではなく、発言時の音声や画面も記録できるため、振り返りたい場面を目と耳の両方で簡単に確認できます。文字起こし結果をURLで手軽に共有できる点もメリットです。

プラン記録時間(※1チームあたり)月額料金
torunoパーソナル10時間1,650円 + 超過時:2.2円/分
torunoビジネス20時間+従量時間6,000円 + 超過時:300円/時
torunoビジネス100時間+従量時間28,500円 + 超過時:285円/時
torunoビジネス500時間+従量時間135,000円 + 超過時:270円/時

AI GIJIROKU

AI GIJIROKUのサイトトップのスクリーンショット

出典:AI GIJIROKU公式サイト

AI GIJIROKUは、株式会社オルツが提供する自動議事録サービスです。AIが話者を特定して記録できる上、音声認識精度が99.8%と高精度なため、正しい文字起こしをスムーズに実現します。ZOOM連携によって会議もリアルタイムでテキスト化・字幕表示できるほか、30か国語の翻訳にも対応しており外国人メンバーとの会話も記録が可能です。

プラン記録時間月額料金
パーソナル100分1,500円
チーム(小規模チーム向け)1000分(16時間40分)29,800円
ビジネス(大規模チーム向け)10000分(166時間40分)200,000円

スマート書記

スマート書記のサイトトップのスクリーンショット

出典:スマート書記公式サイト

スマート書記は、エピックベース株式会社が提供する議事録業務を最適化するサービスです。AIによる精度の高い文字起こしに加え、専門用語を登録しておくことで音声を認識しやすくする機能があります。録音しながら同時編集で清書できるほか、「議事録特化エディタ」を使えば議事録自体の作成をサービス上で行えます。

記録時間料金
要問い合わせ基本使用料:3万円~ + 文字起こしパック

notta

nottaのサイトトップのスクリーンショット

出典:notta公式サイト

Nottaは、Notta株式会社が提供する文字起こしサービスです。104もの言語に対応しており、Web会議上だけではなく音声ファイルや動画ファイルを読み込んでの文字起こしができます。タグ付けやハイライトで該当箇所を見返したり画像を追加したりと、見返したい場所を確認するための機能が豊富にそろっているのが特徴です。スマホアプリにも対応しています。

プラン記録時間月額料金
無料会員120分無料
プレミアム会員1,800分1,200円(※年額一括払い時)
チームプラン5,400分(3名時)7,920円(※年額一括払い時)
エンタープライズカスタマイズカスタマイズ

AmiVoice®ScribeAssist

AmiVoice®ScribeAssistのサイトトップのスクリーンショット

出典:AmiVoice®ScribeAssist公式サイト

AmiVoice®ScribeAssistは、株式会社アドバンスト・メディアが提供する文字起こしサービスです。AIによる音声認識&文字起こしで議事録作成を支援します。最大の特徴はインターネット接続を行わず利用できるスタンドアロン型である点で、機密情報が含まれる会議にも利用可能です。進行から議事録作成までを一貫して行えるファシリテーションモードがあります。

記録時間料金
要問い合わせ要問い合わせ

ACES Meet

ACES Meetのサイトトップのスクリーンショット

出典:ACES Meet公式サイト

ACES Meetは、株式会社ACESが提供する営業支援AIサービスです。Web会議を自動で文字起こししてくれる議事録作成のための機能以外にも、オンライン商談の記録・分析機能があります。AIによってトピックごとに自動でハイライトがついたり、話し手の表情やリアクションが大きかった箇所を特定したりと、重要な発言内容が振り返りやすくなっています。

記録時間料金
要問い合わせ要問い合わせ

ZMEETING

ZMEETINGのサイトトップのスクリーンショット

出典:ZMEETING公式サイト

ZMEETINGは、Hmcomm株式会社が提供する議事録作成サービスです。対面の会議、Web会議、録画データでの文字起こしのいずれにも対応できます。「感情認識エンジン」によって会議の雰囲気を分析できるため、会議を振り返って分析したい場合に効果的です。特定の語句を置換する置換辞書や、誤変換されにくくなるよう使用頻度が高い同音異義語を登録しておける適応辞書などの辞書機能があります。

記録時間料金
要問い合わせ要問い合わせ

5.まとめ

議事録作成の主な目的は、会議の決定事項を会議に参加しなかったメンバーにも共有できるようにすること、また参加者の認識のズレを正すことの2点です。これらの目的を達成するためには、会議の流れを事前に把握し、議事録作成の準備を整えておく必要があります。定量的な情報は特に聞き漏らしがないようメモを取り、5W1Hの観点で情報を要約しましょう。議事録作成に工数がかかり過ぎている場合は、ツールの導入を検討してみてください。


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BeMARKE編集部
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